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2006年2月 2日 (木)

清原和博の使い途

ジャイアンツから戦力外通告を受けてバファローズに、

というか故仰木彬氏に拾われた清原和博のキャンプ初日

の一挙手一投足が各メディアで大々的に報じられていた。

敗戦処理。もジャイアンツファンの一人として、清原和

博を昨年まで「味方の選手」として見ていたから、その

独特の存在感の大きさはよくわかっている。旧バファロ

ーズと合併したとはいえ、はっきりいってスター選手の

少ないチームである。「清原和博」が欲しいというのも

わかる。

で、今年の清原はどのくらい活躍するのだろうか。

96試合 .212 22本塁打 52打点

これが昨年の清原の成績だ。交流戦でバファローズの山

口から頭部に受けた死球の後遺症とか、欠場以前から膝

の痛みが打棒に影響していたとかの見方があるが、敗戦

処理。は上の数字が清原の実力だと思っている。

清原はここ数年、死球によるケガとか、必ず何かしらの

アクシデントに見舞われ、結局大した数字を残せないシ

ーズンの繰り返しであった。オフになると必ず「肉体改

造」の話題が出るが、昨年まで四年連続で規定打席割れ

である。肉体改造の効果は定かではない。今年の夏に39

歳になる清原が、今さら成績が復活するとは思えないと

いうのが敗戦処理。の本音である。

パ・リーグに行けばDHがあるから、清原にはジャイア

ンツ時代より良い成績が期待できるという話をよく聞く。

しかし敗戦処理。はそうは思わない。清原にネックなの

は守備ではなく、走塁の方で、たとえDHであっても走

塁の負荷は減らないと思うからである。

プロ入り21年目にして初めて天然芝球場を本拠地とする

球団に所属することになったのは清原にとって好都合だ

が、走塁面でチームに思わぬマイナスをもたらすのでは

ないだろうか。

そういえば故仰木氏は中村監督に清原に関して「安易に

四番の座を確約するような扱いはするな」という旨の助

言をしたというが、これは正鵠を得ていると思う。試合

終盤のここ一番の場面で守備要員や代走要員と交代で退

く選手を打線の中心に置いておくと、さらに試合がもつ

れたり、延長戦になったりして打順が回ってきた時にラ

ンクの落ちる選手に回ったりするからである。六番か七

番で相手に睨みを利かせるというのが今の清原の実力に

相応なのではないか。

加えて、かつてジャイアンツ時代に原辰徳監督は松井秀

喜が抜けた後に早々と「四番・清原」を確約。新加入の

ロベルト・ペタジーニは外野で五番という方針も早々に

決定された。松井不在でのチームの顔が誰かということ

をチーム内外に早めにはっきりさせようという原監督の

考えだったのであろうが、この方針は裏目に出た。

2003年開幕。「四番・ファースト清原」で臨むはずだっ

たジャイアンツは故障により清原不在で開幕を迎えた。

清原の代わりに四番に座ったのは高橋由伸だったが、一

塁は斉藤宜之でペタジーニはライトで出場。勝負所で急

造外野手のペタジーニは本塁へ悪送球。やらずもがなの

失点を与えてしまった。清原に「四番・一塁」を確約し

てしまったばかりに清原不在でもペタジーニを一塁に入

れるという措置をとれず、一塁にはあくまで一時的な代

役の選手を使わざるを得なくなったのだ。ちなみに斉藤

という選手は外野が本職であり、ペタジーニを一塁にし

て斉藤をセンターに入れて高橋由を慣れたライトに入れ

た方が守備は断然安定する。

このシーズンでは一塁・元木大介、二塁・仁志敏久とい

う布陣で一塁後方のファウルフライを追った際にこの両

選手が激突、両選手とも退場という惨事もあった。

ある選手と心中するくらいの姿勢を見せて戦うのも結構

だが、選手を選び間違えるととんでもない結果になると

いうことが教訓といえるだろう。

ジャイアンツ時代の九年間、「清原和博」らしさがシー

ズンを通して発揮されたのは最初の五年契約が切れる間

際の2001年に134試合 .298 29本 121打点という成

績を残した年だけだった。バファローズ球団が地味なチ

ームカラーから脱却するとともに、球団合併で染みつい

たマイナスのイメージから産まれ変わるために現役選手

中随一のカリスマ性を誇る清原をいわば「広告塔」とし

て獲得したのならそれもわかるが、戦力としての見極め

を誤ると、「Aクラスに入ってプレーオフ進出」どころ

か、再び下位を指定席にしかねないと敗戦処理。は思っ

ている。

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