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2006年7月 1日 (土)

「生」観戦した野球場(11)-グリーンスタジアム神戸

05 いろいろな野球場で日本のプロ野球を観てきました。その数40以上。だからどうしたと言われればそれまでですが。

このコーナーでは敗戦処理。がプロ野球の試合を観戦した野球場について順に書いていこうと思います。月に1~2球場の割合で書いていこうと思います。また、シーズン中に新たな球場に行ったら加筆していこうと思います。

11回 グリーンスタジアム神戸 観戦球場ファイル-11

合併前の旧ブルーウェーブの本拠地。球団合併後はバファローズの二つある本拠地の一つ。現在はネーミングライツによりスカイマークスタジアムの名称で親しまれている。

出来たのは1988年。この年には旧ブルーウェーブの前身である「阪急タイガース」もとい、「阪急ブレーブス」の主催試合が一試合行われただけだったが、この年を最後にブレーブス球団が阪急からオリックスに身売りされると翌1989年からは数試合開催され、準本拠地のような位置づけになっていく。そして1991年からブルーウェーブはそれまでの阪急西宮スタジアムから本拠地をこのグリーンスタジアム神戸に移す。身売り時の「球団名称『ブレーブス』は変えない」というブルーウェーブの宮内義彦オーナーの言質が大方のファンが危惧した通りに反故にされて「ブルーウェーブ」と改称されたのもこの時。

【2008年5月4日追記】冒頭のグリーンスタジアム神戸の内観写真のレイアウトを変更しました。

敗戦処理。の初観戦は1996年7月5日のブルーウェーブ対バファローズ戦。普通の金曜日であるが有休を取り、この日の夜と翌日は福岡ドームでホークス対ファイターズ戦を観戦する二泊三日の野球観戦旅行を組んだものだった。

そして2000年には内野のダイヤモンドにそれまでの人工芝に変えて天然芝を敷いた。内外野とも天然芝の野球場は日本では少なく、他に山形県の鶴岡ドリームスタジアムと宮崎県のサンマリンスタジアム宮崎だけ。プロ野球の本拠地球上としては、人工芝に変身する前の後楽園球場以来だから25年ぶりの復活とも言えた。

敗戦処理。の二回目の観戦も、天然芝化に合わせて2000年9月のデーゲームだった。芝の美しさも鮮やかだったが、試合終了後に球場職員が大挙して観客を見送ったのが印象的だった。2000年といえばイチローがブルーウェーブに在籍した最後の一年。FAならまだしも、当時耳慣れなかったポスティングシステムで日本球界の宝を売り飛ばしてしまったことに驚かされたが、その二年後には球場の命名権を売り、2003年から「ヤフーBBスタジアム」と改称。売れるものは何でも売ってしまう経済性至上主義には賛否両論あるが、今度は逆に「大阪近鉄バファローズ」を吸収合併。さらには破綻した大阪ドームをオリックスグループとして90億円で購入。不思議な球団である。

02_3もちろんこの球場の魅力は芝の鮮やかさだけではない。最近でこそ東京ドームのエキサイトシートに代表されるファウルグラウンドに迫り出したより臨場感あふれる観客席や、横浜スタジアムや札幌ドームのように内野スタンドのネットを外して臨場感をあふれさせる演出を図る球場が出てきたが、そのようなアメリカ大リーグの「ボールパーク」を彷彿とさせるムード作りの先駆けは間違いなくこの球場で、天然芝の件と合わせ、フィールドシートの新設、内野席のネットを下げたのも日本の常打ち球場ではここが先駆けである。(ネットが低くなって観客によるボール争奪戦が激化-2004年8月撮影。ちょっとこの写真ではわかりにくいかな?)

大阪ドームとのダブルフランチャイズ制を将来的には解消しなければならず、オリックスグループが90億円を投じて大阪ドームを取得したことを考えれば、これまで二年間半々に開かれていたバファローズ球団の主催試合は徐々にかつ大胆にドームにシフトされるのは間違いなかろう。日本に三つしかない美しさを持つこの球場が宙に浮いてしまう日が遠からず来ることになる。そうなれば維持費の問題で再び人工芝に…などという話にもなりかねない。もったいない話ではあるが。

そうなってからでは遅い、と敗戦処理。は先月25日、バファローズ対ファイターズ戦を観戦に神戸まで足を運んだが、無情の雨で雨天中止だった。最寄り駅の総合運動公園駅に向かう地下鉄の車中で試合中止を知ったがとりあえず球場まで行ってみた。雨は小降り。ドーム球場ではないにせよ、人工芝の球場であれば日曜日のデーゲームというかき入れ時に開催が開催だったかもしれないが、この球場の最大の売りがこういう時ばかりは弱点になってしまうのだ。

Dscf0050_5 「グリーンスタジアム神戸」時代に二度、「ヤフーBBスタジアム」時代に一度生観戦しているだけに、「スカイマークスタジアム」と名乗っている間に一度は生観戦しておきたいと思い、ファイターズ相手では今季最後の土、日のデーゲームを狙ったのだったが。

そして皮肉にも、この書き込みがアップされる今日7月1日、大阪ドームは「京セラドーム大阪」として第二のスタートを切る。

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