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2006年8月 6日 (日)

何を今さら!-巨人桑田引退後に早大受験へ

今季まだ1勝で、長く二軍生活が続いているジャイアンツの桑田真澄が、現役生活に区切りがついたら早稲田大学を受験したい意向があるという。6日のスポーツニッポンが報じた。

巨人・桑田真澄投手(38)が現役引退後、早大への進学を希望していることが5日、分かった。桑田は85年のドラフト会議を前に早大進学志望を表明。しかし巨人から1位指名され、急転入団。物議を醸した経緯がある。今季は現時点で1勝止まり。来季の去就に関しては極めて微妙な立場に立たされている。仮に今季限りで引退を決断すれば来春にも「早大生・桑田」が誕生、22年越しの夢が実現する。

(8月6日付スポーツニッポンより引用)

桑田と早稲田大学と言えば、PL学園三年時に清原和博とともにドラフトの目玉だった桑田がプロ入りの意思はなく、卒業後の希望進路として挙げていた行き先が早稲田大学だったといういきさつがあった。清原と並ぶこの年のドラフトの目玉であった桑田には当時のドラフトで競合覚悟でも指名する球団があったはずだが、各球団は桑田の「早稲田大学進学希望」を信じて指名を回避した。そんななか清原指名と予想されたジャイアンツが1位で桑田を単独指名。交渉権を獲得し、入団にこぎ着けたことで「江川問題」に近い騒ぎとなった。

ジャイアンツへの入団を表明した時の桑田の「巨人から指名されても行かないとは、一度も言ってませんよ」との発言がまた物議を醸したことも印象に残っている。

スポーツニッポンのタイトルは「22年越しの夢が実現する」で結んでいるが、希望すれば当時実現出来た夢なのでこの表現は当たらないだろう。

それはともかく、敗戦処理。が桑田の現役引退後の希望進路(それがこの秋なのか)として早稲田大学の名を挙げていることに「何を今さら!」と批判的なのは、上に書いたドラフト時に早稲田大学をダミーとして名前を出したことが、桑田と早稲田大学との関係だけにとどまらず、その後PL学園野球部から早稲田大学への進学に支障を来したという経緯があったことである。

実は桑田ほど問題にならなかったが、桑田のPL学園の先輩である吉村禎章も、ドラフトの時に法政大学進学をちらつかせておきながらジャイアンツの指名を受けてジャイアンツに入団した実績があり、法政大学との関係も悪化いていたと言われる。PL学園野球部にとっては球児達の憧れの進路の一つである東京六大学に属する大学に進んで野球を続けるという道を狭くしているのである。

このことは在阪を中心にした球児達が、中学から高校に進む際の選択肢にも影響を及ぼし、一時期在阪の有力球児達がPL学園以外の大阪の強豪校に進むケースが増えた時期があった。大阪桐蔭や上宮高校がそれだ。

そしてこの時期、東京六大学の有力校から拒まれたPL学園野球部卒業生の積極的な受け皿になったのは青山学院大学を始めとする東都大学リーグの新興勢力で、結果として桑田や吉村の選択が大学野球界における東京六大学一極集中を崩壊させるということになった。

21年前のドラフトでジャイアンツと桑田の間に密約があったかどうかは定かではない。半数前後の球団が一位指名して競争率が高くなる清原を避けて桑田を指名したのはジャイアンツの戦略の勝利であるとか、ジャイアンツ以外にも外れ1位、ドラフト2位で桑田指名を予定していた球団があったとか報じられていた。そしてジャイアンツがスカウトの息子をPL学園に進学させていて、野球部に所属していたので全寮制で外部からの接続が困難な桑田(や清原)に接触しやすい状況を作っていたとか、様々な憶測が報じられた。しかしいずれにせよPL学園野球部と早稲田大学野球部の関係を悪化させたのは事実のようだ。

桑田が選手生活を終えた後に大学に通って心理学を学びたいと思うのは個人の自由だが、少なくとも早稲田大学を志望するのであれば、桑田が早稲田大学の名を使って希望する進路に進めた代償の大きさを考えて、何らかのケジメが必要なのではないか?

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