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2006年8月20日 (日)

野村監督のXデー?-ゴールデンイーグルスに消化試合は存在しない。

昨シーズンの田尾安志監督に代わってゴールデンイーグルスの指揮、育成を任された野村克也監督。選手兼任だったホークス時代から数えて四球団目の監督になりますが、過去の三球団(ホークス、スワローズ、タイガース)で築いた監督としての白星は1309。日本プロ野球界に11人しかいない1000勝監督の一人で、歴代7位の白星なのですが、タイガース時代に三年連続最下位で終わったこともあって、黒星の数も積み重なりこちらは1261。こちらは三原脩さん、藤本定義さんに次いで歴代3位になっています。それだけ長く監督の座に就いている、しかも複数球団から請われているということはそれだけ監督として貴重な人材という証なのでしょうが、今季ゴールデンイーグルスの監督に就任したことで、野村監督にあるピンチが近づいているのです。

昨年までの監督としての通算成績が1309勝1261敗(66分け。勝率.509)である野村監督。監督としての勝敗の貯金は48。昨年の成績が136試合で38勝97敗(1分け。勝率.281)の借金59だったゴールデンイーグルスの監督を引き受けたことで、監督としての勝敗で借金生活に入ってしまう可能性が出てきたわけです。

野村監督率いる今季のゴールデンイーグルスの8月20日現在の成績は36勝69敗(1分け。勝率.343)で借金33。48-33で野村監督の通算貯金は15にまで減ってしまいました。果たして野村監督は今シーズン終了まで自身の通算成績で5割以上をキープ出来るでしょうか?

ゴールデンイーグルスの残り試合は30。30試合で15を超える借金となると、残り試合を7勝23敗以下の成績で終わった場合に野村監督の通算勝率が5割を切ることになります。

7勝23敗といえば、勝率は.233。ここまでの勝率が.337ですから、何とか避けられそうな数字だと思いますが、実はゴールデンイーグルスのここまでの成績には17勝19敗、勝率.472と大健闘した交流戦の成績が含まれており、パ・リーグ同士の対戦成績に限定すると19勝50敗(1分け)、勝率.275となります。ゴールデンイーグルスの残り試合は当然すべてパ・リーグの相手と対戦する訳ですから、パ・リーグ同士のこれまでの成績を残り試合に当てはめていくと、70試合で19勝のチームは、単純計算で30試合で8勝21敗1分けという計算になります。

これを交流戦を含めたここまでの公式戦成績と合算すると、トータルで44勝90敗(2分け)、借金46。最終戦を終えての野村監督の通算成績は1353勝1351敗(68分け)、貯金が2で今シーズンを終えることとなり、Xデーを今シーズン中に迎えずにすむかもしれません。ゴールデンイーグルスは現在17日から4連勝中で残り試合の成績はこれまでより良くなるとの期待も出来ますが、中心選手の一人である礒部公一が15日の試合で自打球を当てて今季出場絶望との推測もあるようなので、今後のチーム成績に少なからず影響を及ぼすことでしょう。楽観は出来ません。

5位のバファローズとの直接対決に3連勝してもまだ5位とは5.5ゲーム差で最下位脱出の可能性が開けてきたとはまだ言えない状況ですが、野村監督の貯金を考えると、今シーズンの残りのゴールデンイーグルスの試合に消化試合は存在しません。

ところで先に野村監督のことを11人しかいない1000勝監督の1人と書きましたが、他の1000勝監督の勝率はどうなのでしょうか?調べてみました。

日本プロ野球監督勝利数ランキング
順位  氏名     勝   敗   勝率
1位.鶴岡一人  1773 1140   .609
2位.三原脩    1687 1453   .537
3位.藤本定義  1657 1450   .533
4位.水原茂    1586 1123   .585
5位.西本幸雄  1384 1163   .543
6位.上田利治  1322 1136   .538
7位.野村克也  1309 1261   .509
8位.別当薫    1237 1156   .517
9位.王貞治    1133   942   .534
10位.川上哲治  1066   739   .591
11位.長嶋茂雄  1034   889   .538

※2005年シーズン終了まで

さすがに錚々たる顔ぶれですが、1000勝以上している監督で通算勝率が5割を切っている人はいません。この11人の中では別当薫さんが唯一優勝経験のない監督なのですが、それでも勝率は5割を上回っています。そして細かく見ると野村監督が最も勝率が低いことがわかります。

それでは通算成績で負け越している監督で、最も勝ち数の多い監督を調べてみたら中西太さんが748勝811敗(81分け、勝率.480)なのですね。

順位  氏名     勝   敗   勝率
12位.仰木彬     988  815   .548
13位.星野仙一   919  789    .538 
14位.古葉竹識   873  791    .525
15位.森祇晶     785  583    .574
16位.中西太     748   811   .480
17位.大沢啓二   725   723   .501
18位.山本浩二   649   681   .488
19位.松木謙治郎 628   602   .511
20位.根本陸夫   598   687   .465

上位20人まで拡げてみても負け越しているのは中西太さんと、昨年までカープの監督を務めていた山本浩二さんと、監督としてよりもその後のフロントマンとしての能力が高く評価されて語り継がれている根本陸夫さんしかいないのですね。

日本プロ野球の監督は、成績が悪ければ契約年数などお構いなしに首を切られるケースも少なくないわけですから、勝ち星の多い監督というのは、常に好成績を積み重ねてきたその結果であると考えられますから、自ずと勝率の高い監督となるのでしょう。

野村監督にとっては今季のゴールデンイーグルスでの低迷よりも、タイガースの三年間で借金が25、21、23といっこうに浮上出来なかったことが悔やまれますね。

「野村再生工場」「野村ID野球」などのフレーズで、低迷しているチームを強くしてくれるイメージが(もちろん実績も)ありますから、弱いチームから声がかかる。それで悪戦苦闘の結果、自身の監督成績が下がる。野村監督を茶化すようなデータ分析になりましたが、野村監督とゴールデンイーグルスの間には三年契約が結ばれている模様なので、たとえ一時的に通算成績で5割を割ろうとも、契約期間満了の時までにゴールデンイーグルスを他球団に引けを取らないチームに育て上げ、自身の通算成績でも再び貯金生活に入ることを影ながら祈念致します。

ただ、年齢が年齢だけにくれぐれも無理はしないでいただきたいところですが。

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コメント

> たとえ一時的に通算成績で5割を割ろうとも、契約期間満了の時までにゴールデンイーグルスを他球団に引けを取らないチームに育て上げ、自身の通算成績でも再び貯金生活に入ることを影ながら祈念致します。
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イーグルスファンである私にとってはありがたいお言葉なのですが、現状までのトレード、ドラフト戦略などを見る限り、(采配面で「無い袖を振る」ことには自ずと限界があるため)残念ながらその可能性は限りなく0に近いと思っています。

今秋の動きに革命的な変化でもあれ(目玉選手の獲得という意味ではなく獲得選手総体として見た場合に編成部の確固たる「意志」が見られたなら)ば、別なのですが、それも期待薄と言わざるを得ないのがファンとしては辛いところです。

投稿: Eagles fly free | 2006年8月21日 (月) 23時55分

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受信: 2006年8月28日 (月) 21時58分

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