「生」観戦した野球場(18)-広島市民球場
いろいろな野球場で日本のプロ野球を観てきました。その数40以上。だからどうしたと言われればそれまでですが。
このコーナーでは敗戦処理。がプロ野球の試合を観戦した野球場について順に書いていこうと思います。月に1~2球場の割合で書いていこうと思います。また、シーズン中に新たな球場に行ったら加筆していこうと思います。
第18回 広島市民球場 観戦球場ファイル-17-
1990年代の後半に入ってから、出来るだけ多くの日本の野球場でプロ野球を観たいという衝動に駆られた敗戦処理。にとって、最初の目標は十二球団の本拠地をすべて回ろうということだった。首都圏の球場は早々と制覇したし、ドーム球場が増えたお陰で遠方の球場でも予定さえ取れれば観戦は困難ではなくなったが、最後に残ったのが広島市民球場だった。東京在住の敗戦処理。にとっては福岡ドームより近いとはいえ、何せ屋根のない球場なのでせっかく球場まで行っても雨天中止ではもったいない。しかし一つの目標として「二十世紀が終わるまでに十二球団本拠地観戦制覇を果たす」を掲げていたこともあり、2000年のお盆休みを利用して広島市民球場観戦計画を立てた。
2000年8月16日。敗戦処理。は名古屋在住の旧知の友人Y氏とともに広島に向かい、現地で共通の友人である広島市役所勤務のG氏と合流した。実は当時は広島市民球場でのカープ戦のチケットはチケットぴあや、イープラスなどで扱っておらず、東京あるいは名古屋在住の身では事前に前売り券を入手するのが困難だったので、G氏の協力無くしてはこの観戦旅行は成り立たなかったかもしれない。
もちろん、平和記念公園や原爆ドームを訪ねてから市民球場の門をくぐったのは言うまでもない。
カードはナイトゲームで、カープ対ベイスターズ戦、G氏が用意してくれたのはネット裏の二階席。お盆休みの時期でかき入れ時ではありながら、お世辞にも大入りとは言えない閑古鳥が鳴きそうな雰囲気であったが、どんよりとした夜空が望めることとともに、何とも言えない風情を感じたものだった。G氏は残念ながら仕事の関係でいったん職場に戻らねばならず、スタンドでの再会は試合終盤になったが、思い出話と野球談義に花が咲いた。
近年、球場のドーム化が進み、本塁打量産球場はついに神宮球場と、この広島市民球場くらいになった。神宮球場も個人的には賞味期限を過ぎていると思っているが、広島市民球場は新球場の構想がついに具体化されてきた。アメリカ大リーグに今なお残るクラシックなスタイルのボールパーク構想が今なお生きているのなら、何とかその路線で新球場を建てて欲しいものだ。少なくとも天然芝は残して欲しい。
個人的には12個あるフランチャイズ球場の内、1個や2個は狭い球場があっても構わないと思う。「広島」という、全ての日本人にとって特別な知である場所に、プロ野球草創期からの苦悩を思い起こさせる野球場を残しておく意義は充分にあるはずだと思うからである。だがさすがに球場とバスターミナルが密接しているのには驚いたが。
新球場は来年秋に着工、2009年春のオープンを目指すという。それまでにもう一度訪ねておきたい球場だ。
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