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2007年1月 1日 (月)

2006年、最も観客動員力を持った球団はどこだったか?-2006年度観客動員力調査

皆様、新年明けましておめでとうございます。敗戦処理。でございます。

昨年の2月にスタートした あい ウオッチ baseball!!-敗戦処理。ブログ も、おかげさまで初めて年を越せました。本年もどうぞよろしくお願い致します。

さて新年一発目のエントリーですが、昨年2006年の球団ごとの観客動員力を調べてみました。これは観客動員数の実数発表がなされた2005年にも調べましたが、2006年シーズンでも再調査してみました。

まずは公表されている2006年度公式戦の球団別主催試合観客動員数を一試合当たりの平均観客動員数の多い順に並べてみます。平均で比較するのは、両リーグで公式戦の数が異なり、一球団当たりの主催試合の数がセ・リーグが73試合、パ・リーグが68試合なので総数で比較できないからです。

2006年度公式戦主催試合平均観客動員ランキング
順位 球団          平均動員数(前年比)
1位 タイガース                43,218(+311)
2位 ジャイアンツ              39,626(-403)
3位 ドラゴンズ                 32,859(+1,566)
4位 ホークス                   29,964(-1,153)
5位 ファイターズ               23,581(+3,498)
6位 バファローズ              20,445(+502)
7位 マリーンズ                 19,848(+230)
8位 スワローズ                18,019(+105)
9位 ライオンズ                 17,597(+1,374)
10位 ベイスターズ              15,158(+1,788)
11位 ゴールデンイーグルス 13,996(-373)
12位 カープ                      13,829(-556)

実数発表になってから二年連続でタイガースがナンバーワンになっています。2004年までのジャイアンツの東京ドームでの55,000人という発表は何だったのでしょうか<笑>?東京ドームに55,000人のキャパシティが無いということは半ば公然になってはいたものの、二年連続で平均で4万人前後とは、いかに今までが大雑把だったか、あるいはこの二年間で急激に観客動員が落ちたかということですね。

実数発表元年の2005年との比較では12球団中の8球団が増加。ジャイアンツ、ホークス、ゴールデンイーグルス、カープが減少しています。不振続きでテレビ視聴率の低下や人気低迷が叫ばれているジャイアンツと2005年は新規参入の一年目の話題性、新鮮味があって二年目での減少がなんとなく予想できたゴールデンイーグルスは、前年比で減というのもむべなるかなというきがしますが、ホークスとカープは意外な感じがします。二年連続でプレーオフに敗退したホークスファンの間に「公式戦でいくら頑張っても…」というムードが蔓延してしまったのでしょうか?

ちなみに順位で比較すると2005年度と入れ替わっているのは下位球団だけで、2005年は10位がカープで、12位がベイスターズで2006年はこの2球団のみが入れ替わりました。

そしてリーグ単位で比較すると、両リーグとも2005年より2006年の方が観客動員数が上回っています。

さて、ここからが敗戦処理。が調べる観客動員力です。

一般に観客動員数とは、主催試合に入場した観客数を意味します。ただしその観客が主催する球団のファンとして来ているのか、相手のビジター球団のファンとして来ているかは問われていません。基本的には主催球団のファンが大半を占めるものと推測できますが、例えばセ・リーグではジャイアンツ以外の球団の主催試合で地上波でテレビ中継がされるのがジャイアンツ戦だけであったり、ビジターチームの観客動員力に依存しているケースがあるということに着目しました。パ・リーグがセ・リーグに対して交流戦の開催を長く切望してきたことも同様の理由だと思えます。

例えば、主催試合の平均観客動員数が最下位だったカープの対戦相手ごとの一試合平均観客数を多い順に並べると、下記のようになります。なおキャパシティの異なる地方球場開催を除いて広島市民球場での主催試合に限定しています。

1位  対ファイターズ戦              20,793
2位  対マリーンズ戦                20,507
3位  対ジャイアンツ戦              16,598
4位  対ドラゴンズ戦                 15,696
5位  対タイガース戦                 14,683
6位  対ゴールデンイーグルス戦 13,244
7位  対ホークス戦                   12,868
8位  対バファローズ戦              11,672
9位  対スワローズ戦                11,584
10位 対ベイスターズ戦             11,002
11位 対ライオンズ戦                 8,824

年間で11回ある同一リーグ相手の主催試合と3回しかない交流戦を同一に比較するのはいささか強引かもしれませんが、例えば同じセ・リーグ相手でも対ジャイアンツ戦と対ベイスターズ戦を比較すると、対ジャイアンツ戦の方が一試合平均で5,596人多く入場することになり、この5,596人の差がジャイアンツとベイスターズの観客動員力の差であるというのが今回の調査における前提です。

そしてこの対戦カード別平均観客動員数の数値を偏差値に換算します。

1位  対ファイターズ戦                67.76
2位  対マリーンズ戦                  66.97
3位  対ジャイアンツ戦               56.26
4位  対ドラゴンズ戦                  53.78
5位  対タイガース戦                  51.01
6位  対ゴールデンイーグルス戦  47.06
7位  対ホークス戦                    46.03
8位  対バファローズ戦               42.75
9位  対スワローズ戦                 42.51
10位 対ベイスターズ戦               40.92
11位 対ライオンズ戦                  34.94

偏差値という言葉自体思い出したくもない人も多いでしょうが(もちろん敗戦処理。もその一人ですが<苦笑>)、偏差値の場合、数値が50が平均を表し、50より上の場合は離れれば離れるほど平均より上ということを意味し、逆に50より下の場合は離れれば離れるほど平均より下ということになります。そしてこの数値が対カープ戦における各球団の観客動員力であり、その順位なのです。

しかしカープ戦だけを調べたのではカープそのものの観客動員力がわかりません。これと同じことを全球団の主催試合で調べ、それぞれ偏差値を算出し、その偏差値を合計したものが12球団の観客動員力と敗戦処理。は見なします。集計に当たっては他球団もカープ同様、本拠地球場での主催試合のみを対象としています。バファローズの場合は二つの本拠地球場を対象としています。

その合計は以下の通りです。

2006年観客動員力順位
順位 球団                    偏差値合計(前年比)
1位  タイガース               699.60(-11.76)
2位  ジャイアンツ             672.85(-25.9)
3位  ファイターズ              599.89(+33.92)
4位  ホークス                  585.12(+4.22)
5位  マリーンズ                580.99(+36.47)
6位  ライオンズ                518.51(-6.29)
7位  ドラゴンズ                 515.82(-3.85)
8位  スワローズ                513.61(+27.44)
9位  バファローズ              500.08(+63.54)
10位 ベイスターズ              477.04(-15.69)
11位 ゴールデンイーグルス  468.59(-64.22)
12位 カープ                       467.90(-37.89)

やっぱりタイガースとジャイアンツが上位に来ますね。偏差値の平均が50だと書きましたが、この計算では偏差値を11回足していることになりますから、偏差値合計で550を越えているタイガース、ジャイアンツ、ファイターズ、ホークス、マリーンズの5球団が観客動員力の強い球団ということが出来るでしょう。

ただ2005年も1位と2位だったタイガースとジャイアンツですが両球団とも観客動員力を表す偏差値合計が前年を下回っています。この両球団の観客動員力が下がっていて、全体の観客動員数が多少とはいえ増加しているということは、日本プロ野球界としては、特定の球団の観客動員力への過度の依存現象が緩和され、良い傾向だったのではないかとも推測できます。特に2007年度から頼みの交流戦が減少するパ・リーグにおいては6球団中4球団で観客動員力が増加しているのは心強い限りです。

ただ人気低迷が囁かれるジャイアンツがこのデータにおいても深刻なこと。2005年は新規参入球団としての話題性があったものの二年目の2006年には早くも減少したゴールデンイーグルス、そのゴールデンイーグルスの後塵を拝した形のセ・リーグのカープなど、2007年には相当な危機感を持ってもらわないと困る球団もあります。ゴールデンイーグルスは2006年には野村克也監督の就任で一年目よりは進化をしたと思えますし、シーズン終盤戦の優勝争いをかき回した力はなかなかなものでしたが、このデータ上では退歩した形です。一方で2005年の大躍進から一転してプレーオフ進出すらならなかったマリーンズが前年の数値を上回ったのは特筆すべきだと思います。またバファローズの上昇はやはり清原和博の商品価値にまだまだ利用価値があるということでしょうか?

2007年の日本プロ野球では交流戦が減少し、ポストシーズンゲームの意義がこれまでと急変するなど、先が不透明です。ファイターズの観客動員力の源となったであろうSHINJOの引退、松坂大輔、井川慶ら看板選手が海を渡ってしまう球団など現時点で観客動員に翳りの予想される球団がありますが、営業努力や白熱した試合の連続で、つかんだファンを離さない努力をすると共に、新たなファン層の開拓にも努力を惜しまないでもらいたいものです。

この調査は、あくまで敗戦処理。が一つの目安として、公開された数値を元にデータ化したものであって公式のものではありません。ただしこのような調査、集計が出来るのも、2005年から観客動員の実数発表がなされたからであり、今後ともNPBに対しては可能な限り情報公開を推進してもらいたいと思います。

【参考文献】
2007ベースボール・レコード・ブック(ベースボール・マガジン社刊)
2006ベースボール・レコード・ブック(ベースボール・マガジン社刊)
真の観客動員力がある球団はどこか? あい ウオッチ baseball!!-敗戦処理。ブログ2006年2月1日付

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