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2007年10月11日 (木)

伊東勤監督だけでなく「内閣総辞職」!?-ライオンズ26年ぶりBクラスで粛正されるべきは監督、コーチ陣なのか?

今日(11)、ライオンズは辞任した伊東勤前監督に代わる来季の新監督に渡辺久信二軍監督が就任することを正式に発表した。伊東前監督の退任が形の上では本人が引責辞任した形になっているが、契約が切れる今シーズン限りで球団に更新の意思はなく事実上の解任であるのは周知の事実。しかも監督ばかりでなく、土井正博ヘッドコーチ以下の一軍コーチ陣がそろって退陣という異例の事態となった。1982年から続いていた25年連続Aクラス入りが途絶えたのを節目に、人心一新で来シーズンの体制を組むということなのだろう。

伊東前監督に続いてまたまた青年監督の誕生で祝福したいところだが、天の邪鬼な敗戦処理。は本当に監督、コーチを粛正すべき事態だったのか? という点に遡り、素直に祝福できない…。

今シーズンのライオンズの低迷を振り返ってみると、言わずもがな、松坂大輔の抜けた穴が挙げられる。それならばポスティングシステムでエースの松坂を流出させた戦力的なダウンをカバーするのは誰の責任だったのか?ということだ。

メジャー通算55勝で推定年俸3億円と言われたジェイソン・ジョンソンという右投手が来たのだが、ライオンズファン以外、この投手をきちんと記憶している人は少ないかもしれない。

また、開幕前にチームだけでなく日本の野球界を震撼させた新人選手獲得にまつわる裏金事件に関しても、関係者の処分はともかく、現実にそんな中でも戦わなければならないチーム、選手達への影響を最小限にとどめる努力は誰の責任だったのか?

連続Aクラスは何が何でも続けなければならないノルマなのか?Bクラスに落ちたらそれだけで監督は責任を取らなければならないのか?

「裏金問題で揺れたシーズンで、なおかつチームの成績も振るわなかった。こんな年に監督やコーチ陣をそのまま続投させたら、このチームには『変わろう』という姿勢がまるでないと、ファンや世間からみなされてしまう。監督を変えるのは当然。この際コーチ陣も同罪だ!」こんな安直な、その場しのぎの発想がまかり通ったのではないかと、天の邪鬼な敗戦処理。は邪推せざるを得ない。

それとも、単に25年連続Aクラスだったというだけでなく、その25年中、15回も優勝しているチームにとって、2004年を最後に同一監督の下で三年間優勝から遠ざかっていることが問題なのか。敗戦処理。的にはこの理由が最も、というか、唯一合理性のある監督交代、人心一新の理由と思う。Aクラスを続けていた25年間で三年間優勝から離れたのは過去には1999年から2001年の三年間だけであるが、この時も2001年限りで当時の東尾修監督が退任している。

しかし敗戦処理。に言わせればこれは仮にそうであったとしても、あくまで球団側の論理であって、誤解を恐れずにいえばファンにとって最もショックだったのは最終的にゴールデンイーグルスよりも下に終わったことではないか。

常勝球団として、悪くてもAクラスには入るという闘いを続けてきたチームがBクラス転落というだけでなく、5位に低迷したというのは戦力ダウンを割り引いてもひどすぎる。そこまでの検証が成り立った上で、監督に問題ありということであれば、まだ話の筋は通っている。実際、監督の進退問題がマスコミ辞令で取り沙汰され始めた頃、「与えられた戦力で戦うのが監督の仕事」とか「主力選手が複数抜けているチームが首位を走っている」などとの球団首脳のコメントを敗戦処理。も目にした。前者は正論かもしれないが、後者に関してはファイターズは例外的に現有戦力でのがんばりが奏功しただけであって、戦力の落ちたチームが苦戦するのは自明の理である。

しかし百歩譲ってそうだとしても、監督のみならず一軍のコーチ陣が全員退任するという「内閣総辞職」に何の意味があるのだろうか?コーチ陣はユニフォームを脱ぐだけでなく、球団フロントへの転身もないという。全員がライオンズ球団を去るというのだ。それによってチームカラーの一切合切を変えるのだというのなら、新監督が二軍監督の内部昇格というのはブラックジョークとしか思えない。

それでもコンセプトもなく外国人監督招聘という方向に走らなかっただけでもマシ<苦笑>

結局、成績低迷と裏金問題によるイメージダウンから脱却して新しいチームをつくろうというアドバルーンを上げているだけとしか思えない。チームを変えなきゃいけないとは思っているものの、具体策はない。もとより将来の監督候補と見込んでいた渡辺二軍監督の監督就任を前倒ししただけというのが関の山という気がする。

「そして誰もいなくなった…」コーチ陣に関しては森祇晶監督時代の片腕だった黒江透修元コーチがヘッドコーチで復帰して青年監督を補い、支えるのと、渡辺監督と同年代の二軍コーチの何人かが一緒に昇格することが内定しているようだが、残りは17日までに発表できるよう調整中だという。伊東前監督の時のようにお目付役のヘッドコーチに年長者の土井ヘッドを配した他は監督と同世代のスタッフを揃えようとするとなると、またぞろ経験の浅いスタッフで固めることになる。何より渡辺監督と近い世代でコーチングスタッフ要員を探すとなると、伊東前監督のスタッフ以外にどれだけの人材がいるのか?

要するにライオンズ球団は、球団にとって最大級の危機だという認識はあるにしても、その打開策が固まらぬまま見切り発車で進めているようにしか現時点では思えないのである。

ライオンズ球団で不安なのは監督や首脳陣人事だけではない。

県内で現本拠地よりもアクセスの良い大宮にある県営大宮球場を使用して公式戦を開催し、新幹線を利用しての集客をも見込むという構想が明らかにされ、実際にその方向で準備を進めているようだが、新幹線に乗ってライオンズの試合を観に来るのは対戦相手のチームのファンばかり等ということにもなりかねない。

もとよりライオンズ球団の本拠地球場は、西武鉄道が、他の関東圏の私鉄会社のように、例えば東武なら日光とか、小田急なら箱根とか、京成なら成田とか、都心から郊外に向けて大量の乗客の利用を促すシンボルが西武鉄道の沿線には無いというところに立脚して造られた球場であるから、普通の球団のような「地域密着」は掲げづらく、「自社線沿線密着」にしかならないのである。ライオンズの現在の親会社はプリンスホテルだが、西武鉄道グループで所有する球団がJRの新幹線の利便性を集客の切り札にしようというのだから、いかにせっぱ詰まった状況下にあるかは想像に難くないが、長年そのような柔軟な発想を出来なかった球団が手のひらを変えてサービスを始めようとしても、どれだけ新たなファンを開拓出来るのか、甚だ疑問である。

要するに「内閣総辞職」状態になっていながら新監督を二軍監督からの内部昇格で済ますアンバランスさ?に象徴されるようなちぐはぐさでは、渡辺新監督も遅かれ早かれ前任者と同じ運命をたどるかもしれないということだ。

今シーズンは確かにあまりにも不甲斐なかったが、25年連続Aクラスというチームに根付いている潜在能力は捨てがたいものがあるはずだ。何しろV9を経験したジャイアンツですら、これほどの長きにわたり、Aクラスにとどまったことはない。低迷が続いてからテコ入れするよりも、いわば「鉄は熱いうちに打て」という意味ですぐさま粛正に走るという論理もあるのかもしれないが、このチームには間違いなく地力はあるはずだ。きちんとした方針もなく、監督以下一軍コーチ陣総入れ替えなどといたずらにチームをいじり回しているのだとしたら、それが本当に得策なのか?

それとも、60億円に換金されるエースが抜けた代償は、このチームが四半世紀に渡って培ってきたものを白紙に戻すほど強烈だという戒めなのだろうか…?

伊東前監督は就任時に背番号の83を指して「一年目から天下を取れる番号」と言った。しかし口の悪い記者から「短期間ですぐにユニフォームを脱ぐことになるかもしれませんよ」と返されたそうだ。最初の就任時に背番号83をつけたジャイアンツの原監督のことを指しているのだが、伊東前監督は幸いにも原監督の倍の期間監督を務められた。しかし、一軍コーチ陣を全員道連れにしてしまった点は原監督と同じ結果になってしまった。まさかコチラも「西武グループの人事異動」で片づけられてしまうのか…?

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