« V9は遠くなりにけり… | トップページ | 野球界のONに続き、サッカー界ではイビチャ・オシム日本代表監督が…。 »

2007年11月18日 (日)

ジャイアンツとタイガースのOB戦を観てきました。

01 今日は静岡県営草薙野球場まで行ってジャイアンツとタイガースのOB戦を観てきました。11月の草薙というと例年ならパ・リーグの東西対抗が開催されるのですが、選手会の意向もあって昨年限りでひとまず終止符を打ちました。もうわざわざ静岡まで野球を観に行くことも無いかなと思いましたが、一度は観たいと思っていたこの両球団のOB戦が行われるとあって駆けつけました。

(写真:試合前の花束贈呈で登場したジャイアンツOBの川上哲治監督)

ジャイアンツがホームチームということでジャイアンツOBの選手達は(最近の選手を含めて)全員、V9時代のホームユニを着ています。背番号の上にローマ字表記のない、今年の交流戦で球団創立以来通算5000勝を記念して使用された例のユニフォームです。そしてタイガースはクラシックなビジターユニでした。こういうイベント的な試合なので両チームともホーム用のユニフォームにした方がノスタルジックさを醸し出せると思うのですが。

しかしよく見ると、ジャイアンツでは二人だけ違うユニフォームを着ている選手がいます。そう、現役の清水隆行と鈴木尚広が助っ人?として来ているのです。タイガースの方は現役選手の助っ人はいませんでした。一方のチームだけに現役選手が混ざっていることが試合展開に…。

Photo 先発は小林繁江川卓、を期待したのですが小山正明堀内恒夫。両チームの長老的存在が先発して最初の何人かだけに投げるというパターン。しかしタイガースが小山さんであるならば、ジャイアンツは堀内さんより古い世代をと言いたいところですが、ジャイアンツはV9世代より上は試合には出ませんでした。ジャイアンツが堀内、高橋一三、倉田誠とV9後期の三本柱を揃えたのに対し、逆にタイガースはこの時期の江夏豊であるとか、上田二郎、古沢憲司といった顔ぶれがおらず、ちょっと若い江本孟紀、山本和行、小林が出てきました。(写真:タイガースOBとして出場した小林繁。先発はしなかったものの四回裏に登板。)

堀内さんが対戦したタイガースの一番打者は吉田義男さん。

01_2 吉田さんは投ゴロに倒れると、守備には付かず退きました。このあたりは先攻ならではですね。吉田さんが出るのならば、広岡達朗さんにも出て欲しいところですがコーチとして参加していた広岡さんは試合前の選手入場以外ではグラウンドに姿を見せませんでした。(写真:打席に入る吉田義男)

堀内さんは打者二人に投げて降板。ジャイアンツの二番手は江川。いろいろありましたが、この人が登場すると拍手の大きさが違いますね。

江川が最初に対戦した打者は真弓明信。レフトスタンドのタイガース応援団がトランペットでミッキーマウスのマーチを演奏し右に左に走りながら応援する懐かしいパフォーマンスをする中、三塁手の原辰徳の左を破る安打。そしてかつてのライバル掛布雅之との対決が再現されます。

ここではタイガースの応援団は掛布のヒッティングマーチから入るのではなく、「カ・ケ・フ、 カ・ケ・フ」と甲子園球場を揺るがした掛布コールから入りました。懐かしいなぁと郷愁に浸る間もなく掛布は初球をライト前に先制タイムリー。現役時代のこの二人のライバル対決は取りあえず初球は見送っていた掛布ですが、四半世紀を経てそういう余裕は無いのでしょう。

江川はこの試合に備えて肩に針をうってこなかったのか、この後も八木裕、吉武春樹に連打を浴び、いきなり4点を献上。途中自ら降板を申し出るが却下される一幕がありました。

02 タイガースの先発の小山さんは先頭打者の柴田勲とだけ対戦。現役時代には塁に出てからはめていた赤い手袋をはめて打席に立った柴田に三塁ベースにあたる内野安打を打たれました。二番手はもう一人の長老、若生智男さん。続く岡崎郁に安打を浴びましたが、三番のDHでスタメンの張本勲を二塁ゴロ併殺打に打ち取ると波に乗り、四番の原も打ち取りました。チャンスをつぶした張本に草薙のスタンドから一斉に「喝!」の声が飛んだのは言うまでもありません。来週のサンデーモーニングが楽しみですね<>

(写真:併殺打に悔しがる張本勲。もちろんスタンドから一斉に…)

年配のOBは一イニングや一打席で退くケースが多かった中、ジャイアンツでは先日ファイターズの打撃コーチを解任されたばかりの淡口憲治がスタメンで二打席登場。左打席ではお約束のお尻をキュッと振るポーズでオールドファンを喜ばせてくれました。

01_4(写真:お尻をキュッと振るポーズを見せた淡口憲治。ファンが何を期待しているか理解している!)

試合はその後もタイガースペース。三回表には高橋一から1点、四回表には新浦寿夫から2点を奪い、7対1とします。そしてこの後、若手OBが投げるようになって試合が引き締まってきます。特にジャイアンツで五回表に投げた角盈男の変速モーションにはタイガース打線は全然タイミングが合いませんでした。

1対7ではさすがにみっともないと思ったのかジャイアンツは五回裏には早くも切り札?の清水を代打に送りますが、福間納の緩急を織り交ぜた投球に遊ゴロに。この時福間は現役選手を打ち取った嬉しさかマウンドでガッツポーズをしていました。

ジャイアンツは前述の角の後、鹿取義隆、宮本和知とつないで追加点を阻みます。宮本は川藤幸三との対決で投ゴロに打ち取ると伝説の背面キャッチを再現。エンターティナーぶりは相変わらずでした。

その間にジャイアンツは六回と七回に1点ずつ還して3対7とした後、八回裏に猛反撃します。

タイガースは八回に現役時代「球界のマッチ」と呼ばれた池田親興を投入。しかし味方の失策や連打でピンチを拡げます。

ジャイアンツは前述の清水の他に今シーズンまで現役だった川中基嗣(ちゃっかりOBとして出場)が代打で出て四球を選ぶと掟破りの盗塁を成功させたり、鈴木尚もマジで打って安打を放って盗塁を決めるなどなりふり構わずというか、空気を読めないというか、必死の反撃で3点を還し6対7と一点差に迫り、なおも二死二、三塁と一打逆転の場面で現役の清水を迎えます。

ジャイアンツが現役攻勢ならタイガースもジェフ・ウィリアムスあたりを投入したいところですが、いませんから池田続投。OB戦とはいえ、勝利にこだわるジャイアンツファンが大声援を送る中、一塁を守っている若菜嘉晴がマウンドの池田に身ぶり手ぶりでアドバイスします。ネクストバッターズサークルの元木大介を指さして、「清水と勝負するな、元木と勝負だ」と指示します。若菜のアドバイスを理解した池田は捕手を立たせこそしませんでしたが、清水をストレートの四球で歩かせます。

若菜がポイントになる場面で敬遠の指示を出したのはホークスのコーチ時代に王貞治監督の本塁打記録に挑戦していたタフィ・ローズに敬遠の指示をした時以来ではないでしょうか?あのシーズン限りで退団していますし<苦笑>

一点差で二死満塁、打者はOBの中では若手に属する元木。くせ者といわれた男の一打に期待がかかりましたが、フルカウントから池田が三振に斬って取り、ピンチを切り抜けます。

01_5 九回表は斎藤雅樹が登板。見事、三者連続三振に仕止めます。特に現役を辞めてまだ一年の片岡篤史との対戦は圧巻でした。

(写真:さすがにOBの中では若い斎藤雅樹。自分より年下の片岡篤史を含め三者連続三振)

タイガースは九回裏に中西清起を投入。粘るジャイアンツは九回裏に二死から川中が右中間を破る三塁打を放ちますが反撃もここまで。タイガースが一点差で逃げ切りました。

18日・静岡県営草薙球場】

T 401 200 000 =7

G 001 001 130 =6

T)小山、若生、江本、山本和、小林、福間、麦倉、中田、池田、中西-辻、和田徹、笠間、岩田

G)堀内、江川、倉田、高橋一、新浦、角、鹿取、宮本、水野、斎藤雅-吉田、村田真、高田

本塁打)両軍ともなし。

01_6 勝利監督賞 田宮謙次郎

MVP   掛布雅之

敢闘賞   斎藤雅樹

掛布はライバル江川からの先制タイムリーを始め、3打数3安打だったのが評価されたようです。敢闘賞の斎藤雅はもちろん三者連続奪三振が評価されたのでしょう。

(写真:MVPを受賞した掛布雅之)

ジャイアンツでは試合には出場しませんでしたが、王貞治が参加していました。

01_8(写真:試合前の選手入場で登場した王貞治。ホークスの秋季キャンプ最終日なのに登場。感謝です。)

登場は試合前の選手入場だけでしたが、V9時代の背番号1のユニフォーム姿を再び拝めただけで敗戦処理。には充分です。他球団に所属している人はこういうイベントにはなかなか出てこないものですが、王監督はいつもジャイアンツのユニフォームを着て参加してくれます。ありがたい限りです。欲を言えば高田繁スワローズ新監督にも出場してもらい、三塁側にファウルを打って欲しかったのですが<>

もちろんこの時期、各球団で秋季練習の時期だということは百も承知ですが。(それだけに抜け出してきた王監督には感謝ですね。)

もっと欲を言えば新庄剛志にも出て欲しかったのですが…。

こういう試合は観ると面白いので、この両球団以外でも定期的にやって欲しいですね。「伝統の一戦」と特別視される両老舗球団だからこそ盛り上がるという見方をするファンの人もいるようですが、他の組み合わせも楽しみですね。

公式戦での対戦では最近五年間一度もタイガース相手に勝ち越せないジャイアンツ。OB戦でも現役選手二人をつぎこんでも(実質三人)勝てないのは皮肉ですね。今シーズン、ジャイアンツとタイガースが優勝を争いましたが、終盤までこの両チームで優勝を争ったのは1976年以来。三十年の空白は長すぎます。来シーズンもこの両チームで優勝を争って欲しいですが、来シーズンはこの「伝統の一戦」で小笠原道大VS金村曉の対決が実現すると思うと複雑な心境になりますね。

オマケ。高橋一三のいかり肩。懐かしいでしょう。

01_9

|

« V9は遠くなりにけり… | トップページ | 野球界のONに続き、サッカー界ではイビチャ・オシム日本代表監督が…。 »

コメント

Eagles fly free 様、コメントをありがとうございました。

> 若菜氏の件、元近鉄ファンとして判りすぎるほど判ってしまうのですが、果たして笑ってしまってもいいものでしょうか(爆笑)。

もちろんです。

小ネタを挟むのが好きなので、反応があると、嬉しいです。

これからもよろしくお願いします。

投稿: 敗戦処理。 | 2007年11月23日 (金) 01時54分

鎌ヶ谷大仏様、コメントをありがとうございました。

> 昨年の最後のパリーグ東西対抗戦を観戦してから早いもので1年たってしまったんですねえ。

そうですね。そう考えると本当に一年は早いものです。

今年は恒例の鎌ヶ谷ファンフェスタが無いとのことなので、この草薙が今年最後の球場行きになると思います。

ファイターズも何年か前にジャイアンツとOB戦をやりましたね。

パ・リーグ同士でもこういうOB戦をやれば面白いと思うのですが、身売りを経験した球団で、過去を「無かったこと」にしている球団があるので魅力ある人選が難しいのでしょうね。

投稿: 敗戦処理。 | 2007年11月23日 (金) 01時50分

こんばんは。

若菜氏の件、元近鉄ファンとして判りすぎるほど判ってしまうのですが、果たして笑ってしまってもいいものでしょうか(爆笑)。

OB戦ならではの(一部除く)ほのぼの感、堪能させて頂きました。

投稿: Eagles fly free | 2007年11月20日 (火) 02時31分

昨年の最後のパリーグ東西対抗戦を観戦してから早いもので1年たってしまったんですねえ。
GTのOB戦、今回も大変臨場感あふれるレポート、楽しく読ませていただきました。

投稿: 鎌ヶ谷大仏 | 2007年11月20日 (火) 00時37分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/38724/8989262

この記事へのトラックバック一覧です: ジャイアンツとタイガースのOB戦を観てきました。:

« V9は遠くなりにけり… | トップページ | 野球界のONに続き、サッカー界ではイビチャ・オシム日本代表監督が…。 »