「ソフトバンク子会社がパ5球団のCS放映権取得正式発表」って、ホークスがパの讀賣になるってこと?
24日にスポーツ報知web版を見ていたら次のような記事が飛び込んできた。
ソフトバンクの子会社GTエンターテインメント(東京、GTE)は24日、プロ野球パ・リーグのオリックス、西武、ロッテ、楽天、ソフトバンクの5球団から2008、09年シーズン主催試合のCS放送の独占放映権を取得したと正式に発表した。
外部組織が複数球団の放映権を管理するのは球界初の試みとなる。日本ハムは他社との契約が残っているため、今回の契約からは外れた。
GTEはケーブルテレビ(CATV)などの独占放映権も得たほか、パ・リーグ全球団の今季主催試合のインターネットによる動画配信権も取得した。地上波、BS放送の放送権は従来通り、各球団が直接販売する。
GTEが取得したCS放送、CATVなどの独占放映権はリーグ戦300試合、交流戦60試合で、パ・リーグ主催のクライマックスシリーズも含まれている。
(2008年1月24日18時38分 スポーツ報知)
どういうことでしょうか?
これだけではよくわかりませんが、ファイターズ以外の各球団はこのGTEという会社に放映権を売る。GTEという会社がCSの各局に実際の放映権を売るということで、いわば広告代理店的機能を果たすという仕組みと理解して良いのでしょうか?
セ・リーグではジャイアンツ戦というコンテンツに(かつてほどの魅力はないとしても)地上波のニーズがあるが、パにはそれがない。
そもそもセでは六球団中、四球団がマスメディアと資本関係にあり、球団の露出に親会社やグループを挙げて取り組める土壌があるが、パではそれがない。新興メディアのCSに積極的に放映権を売ってファンの好評を博しているが如何せん地上波やBSと比べると視聴可能な人数がまだまだ少ないようだ。そこで各球団がバラバラにCSと契約するよりも共通の窓口を持った方がという発想なのかもしれないが、それがホークス球団の親会社であるソフトバンクの子会社であることに問題はないのだろうか?
パ・リーグ六球団が1000万円ずつ出資して作った「パシフィックリーグマーケティング株式会社(PLM)」のような組織がやるならまだしも、一球団のグループ会社にそれを委ねることが各球団にとって本当に得策なのか?
妄想ばかりを膨らませても無責任だが、ホークスがセ・リーグでいうところの讀賣的な立場になるような懸念はないのだろうか?
もちろんここでいう懸念とは、ジャイアンツのオーナーやら会長が吠えれば、声の大きい奴が勝つとばかりにろくに議論もされずに「改正」がなされるような風潮を指している。そしてその背景になっているのはセのジャイアンツ以外の球団にとって、「対ジャイアンツ戦主催試合」が大きな安定収入源であるというこれまでの実績である。
こういう方向性でなければ…と、天の邪鬼な敗戦処理。はうがった見方をしてしまう。
一方で今日(27日)のスポーツ報知web版によると、マリーンズは独自に新規BSデジタル放送局「Twellv(トゥエルビ)」と今シーズンの主催試合約60試合の放送契約を結んだという。
ロッテは27日、ワールド・ハイビジョン・チャンネル(WHC、本社・東京)が運営するBS12チャンネル「TwellV(トゥエルビ)」で、今季の公式戦主催試合のうち約60試合を生放送すると発表した。同局は昨年12月1日に開局したBSデジタル放送で、ハイビジョン映像で放送する。
(2008年1月27日15時38分 スポーツ報知)
理想的には各球団が独自にメディアと手を組むか、共同出資の会社で管理するかだろう。
どなたかこのエントリーに目を通して下さった方で、「ソフトバンク子会社がパ5球団のCS放映権取得正式発表」を解説していただける方がいらっしゃったらコメントをいただけたら幸いです。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
こんばんは。今日30日付の日経夕刊スポーツ面で島田健編集委員による署名つきコラム「タイムアウト」で、PLMについて言及されていました。
ただ、ソフトバンクについてを問題視をするという内容ではなく、球団経営改善の動きとして期待しているという論調です。
私はソフトバンクの讀賣化は、むしろパウエル契約問題のほうでそう思いました。
投稿: 鎌ヶ谷大仏 | 2008年1月30日 (水) 23時56分