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2008年1月20日 (日)

「取りあえず二年は続けてみる」から今年も同じクライマックスシリーズを敢えて変えるとしたら-敗戦処理。的クライマックスシリーズ案

17日付エントリー「取りあえず二年は続けてみる」から今年も同じクライマックスシリーズはこの先どうなる?では今年のクライマックスシリーズの方式は昨年と同等との前提で、今年の課題は如何に地上波で中継されるか云々ということを書いた。

そこで今回は、もし今年から変えるとしたら、敗戦処理。ならこんなクライマックスシリーズにするというのを書いてみたい。

まず前回「取りあえず二年は続けてみる」から今年も同じクライマックスシリーズはこの先どうなる?で引用した日刊スポーツのアンケートを再引用する。

Q今年から導入されたクライマックスシリーズをどう思いますか?

68.8% やめて欲しい。続ける場合は制度を変えてほしい

31.2% このまま来年以降も続けてほしい

Q「このまま来年以降も続けてほしい」方の一番の理由は?

33.8% 3位争いで盛り上がった

29.2% 以前と違う楽しみができた

24.3% MLBのような盛り上がりが期待できる

8.1% リーグ優勝以外のチームにも日本一のチャンスがある

4.6% その他

Q「やめて欲しい。続ける場合は制度を変えてほしい」方の理由は?

33.3% リーグ優勝チームが戦うべき

32.9% リーグ優勝に重みがなくなった

16.0% リーグ優勝にはアドバンテージを

12.3% リーグ2、3位が日本一は違和感

5.4% その他

(日刊スポーツ20071020日「CSってナニ?7」)

これは昨年のクライマックスシリーズを観てのファンの感想ではない。開始前の時期であることを先に補足しておこう。

肯定派の最多意見は「3位争いの盛り上がり」だったようだ。これは敗戦処理。には意外だった。パ・リーグで四年、セで一年のこのプレーオフ形式で終盤まで3位争いが繰り広げられたのは2004年と2005年のパくらいだからだ。また昨年を例に取ればクライマックスシリーズ進出を決めた上位球団がその時点で鞭を緩めたという印象はなく、リーグ優勝をかけて凌ぎを削っていた。プレーオフの勝者がリーグ優勝になる2006年までのパ・リーグにおいても同様の印象を持っている。

これはひょっとしたら主にテレビメディアによる、中継での「とにかく、今シーズンは3位までに入れば…」の繰り返しがファンにそのような意識を潜在的に植え付けてしまったのではないかと敗戦処理。は考えている。ペナント争いの展開の仕方にもよるが、1位争い、優勝争いが最も盛り上がるのがふさわしい位置づけであり、3位争いの方が盛り上がる様な煽り方は慎まれなければならないだろう。

否定派の理由に共通されるのは長丁場のレギュラーシーズンを制覇した結果が短期決戦で覆されかねないという矛盾に集約するだろう。球団を細かくブロック分けして各ブロックの代表によって競わせるMLBのポストシーズンゲームとNPBのクライマックスシリーズはこの点で根本的に異なる。

NPBのクライマックスシリーズでこの矛盾を少しでも解消するには、レギュラーシーズン1位をあくまで「リーグ優勝」とする2007年(および2008年)方式か、1位チームにアドバンテージをつけることだろう。ただ前者の場合、今度は日本シリーズの価値はどうなるのか?という問題が生じてくる。

そこで敗戦処理。はこんな形でのプレーオフ制度を提案したい。

レギュラーシーズン1位と2位チームによるプレーオフ。先に4勝した方が日本シリーズに進出。ただし1位のチームには1勝のアドバンテージをつけるとともに、全試合を1位チームのホームゲームとする。

この案の意図するところは、まず3位チームを切り捨てることで、6球団中の3球団が出場する、即ち2分の1の確率で出場できる現行制度と明確に差をつける。さらにホークスとジャイアンツの関係者やファンが気を揉む「1位通過のチームは第1ステージ終了を待つのが逆にデメリットになっているのではないか?」を解消できる。

* ファイターズを応援する敗戦処理。はデメリットは存在しない(そのチーム独自の敗因あり。)と思っているが<苦笑>

1位チームに1勝のアドバンテージを与え、全試合ホームゲームにするのはあくまでレギュラーシーズン1位のチームへのリスペクトである。1位と2位が例えば10ゲーム以上離れた場合や、2位のチームが勝率5割を割った場合にはさらにプラス1勝のアドバンテージを与えても良いのではないか。

そしてこのクライマックスシリーズを勝ち抜いて初めて「リーグ優勝」とする。

そして日程は(今年は公式戦の日程が決まっているが)10月のハッピーマンデーを利用する。今年で言えば

10

11() 第1戦 パは昼、セは夜。

12() 第2戦 パは昼、セは夜。

13() パのみ第3戦

14() セのみ第3戦

15() 両リーグとも第4戦(平日なので共に夜)

16() パのみ第5戦

17() セのみ第5戦

18() パのみ第6戦

19() セのみ第6戦

両リーグのクライマックスシリーズを重ねないようにするならば、こんな感じはどうだろうか?ドーム球場以外だと雨天順延も有り得るが、それは目をつぶるしかあるまい。もちろんこの場合、日本シリーズは次の土曜日、1025日スタートだ。

前回の「取りあえず二年は続けてみる」から今年も同じクライマックスシリーズはこの先どうなる?で書いたように地上波での中継を重視するならば、日程をずらすことも重要だろう。問題はこの時期の番組改編スペシャル番組のオンパレードにどれだけ割り込めるかだが、日本シリーズのように機構、リーグが窓口になる(ホームチームになる1位球団が独自に交渉するのではなく)ようにすれば、交渉がまとまりやすいのではないか。

昨年、第1ステージで二連勝したドラゴンズを待つ身になって三連敗であっさり敗退した形のジャイアンツの滝鼻卓雄オーナーは23日のオーナー会議で開催時期見直しの提案をするという。どんな案が出るか興味深いが、各球団もそれぞれ案を出して議論を重ねた上で決定すべきであり、「読売の笛」などと揶揄される結果にだけはならないで欲しい。

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コメント

鎌ヶ谷大仏様、コメントをありがとうございました。

一度決めたら、すぐに変えずに二年は続けると言われている諸々の改革ですが「讀賣の笛」によって一年で制度が変わるかどうか、注目しましょう<苦笑>。

投稿: 敗戦処理。 | 2008年1月27日 (日) 21時23分

この話題をこのタイミングで取り上げるとはさすが敗戦処理。さんですね。
巨人オーナーの開き直り(夕刊フジ)発言、あきれてしまいますねえ。

投稿: 鎌ヶ谷大仏 | 2008年1月23日 (水) 23時28分

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