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2008年3月 5日 (水)

結局今年のクライマックスシリーズは第2ステージにアドバンテージが付くことに。

4日、両リーグの理事会と実行委員会で今シーズンのクライマックスシリーズの対戦方式が決定された。

第1ステージは昨年と同じだが、第2ステージを3勝ではなく4勝で勝ち抜きとし、レギュラーシーズン1位通過チームに1勝のアドバンテージにするもの。第2ステージの方式は敗戦処理。が120日付エントリーの「取りあえず二年は続けてみる」から今年も同じクライマックスシリーズを敢えて変えるとしたら-敗戦処理。的クライマックスシリーズ案で示した案と同じだが、まだまだ中途半端な感は否めない。何故ならば

今回の改定はまたしてもジャイアンツの案が採用された形だ。そもそもジャイアンツの滝鼻卓雄オーナーは昨年からセ・リーグもパと同様のプレーオフ方式を導入するという時にパが2006年まで取り入れていた1位通過チームへのアドバンテージを否定した。その理由はアドバンテージを付けることで、せっかくの興行の試合数が1試合減ってしまうから。例えばパ・リーグのプレーオフ方式ではアドバンテージが付いた場合には、どちらかが先に3勝するまで戦う第2ステージは最大4試合。アドバンテージがなければ2勝2敗になった場合に第5戦が存在するがアドバンテージ付きだと2勝2敗になったら1位通過のチームの勝ち抜けで終わる。また最短の場合、2試合で終わってしまう。興行としてはこれはオイシクないという考えだ。

興行の開催機会と興行収入を考えれば一理あるが、そうなると、長丁場の公式戦を制したチームへの配慮はないのかということになる。2004年、2005年のパ・リーグのレギュラーシーズン1位通過のホークスがいずれもプレーオフで敗れたケースがまさに実例だ。そこで長丁場のレギュラーシーズンのトップをリーグ優勝として表彰し、記録に残すという考え方に落ち着いた。

ところがその方式でスタートした昨年、お膝元のジャイアンツがレギュラーシーズンで優勝しながら第2ステージでレギュラーシーズン2位のドラゴンズにあっさりと3連敗し、リーグ優勝しながら日本シリーズに出られないという事態になってしまった。

今回のジャイアンツ案は昨年の二の舞を防ぐためのご都合主義による案ではないかとは、発案時点から一部では揶揄されていた。

そもそも2004年の球界再編騒動を機にその後施されたいくつかの取り組みは、一回の結果でどうこう言わず、二年間やってみてその結果で三年目に必要があれば改めようというスタンスをとっている。セ・パ交流戦は二年間実施した上で試合数を見直したし、再編騒動が起きる前に導入を決定したパ・リーグのプレーオフも、アドバンテージの方式を二年間据え置きにし、三年目に変更した。

もちろん改革にスピードは必要であるし、どうしても問題があれば翌年から改めるという柔軟な思考も必要だ。ただし、昨年導入した新制度の旗振り役が、自分のお膝元にとって結果的に裏目に出た形になったから、慌てて制度の見直しを提案したに過ぎないという印象をどうしても敗戦処理。はもってしまう。

しかしジャイアンツ案の侮れないところは、前言を完全に翻したものではない点である。

アドバンテージ導入により試合数が減ってしまうというデメリットを隠すために3勝で通過を4勝で通過に改め、いかにも前言を翻したものではないように見せる工夫。正直、したたかさを感じる<苦笑>

敗戦処理。的にはこのアドバンテージ制で実施するのであれば、2位通過と3位通過による第2ステージを廃止し、最初から二球団で争うクライマックスシリーズにすべきだと思う。何故ならば一つのリーグに六球団しかない日本のプロ野球で三球団が参加できるクライマックスシリーズに権威を感じ得ないからである。確率50%で出場でき、少ない試合数で決着を付けるとしたら、長丁場の公式戦の健闘は何だったのかという結果が生じても不思議ではないからだ。それが短期決戦の魅力というみかたもあるだろうが、公式戦中の「首位攻防戦」、「直接対決」といった盛り上がりがいずれ薄くなってしまうことは明白だ。

MLBのように三十球団もあれば、リーグや地域でブロックを細分化し、それぞれのブロックの勝者にトーナメントに近い短期決戦で徐々にナンバーワンを決めていくポストシーズンゲームも演出できようが、球団数の少ない日本のプロ野球では現状のような敗者復活戦に彩りを加えるしかないのである。

それにしても、ジャイアンツの豹変ぶりもなんだが、それを否定する代案が他球団から出ずにすんなり通ってしまう現状も何とも歯痒い。同じ実行委員会でドラゴンズから提案があった、北京五輪で三人以上の選手を派遣する球団には期間中外国人選手の枠を拡げるという提案も(タイガースは反対の意思表示をしていたそうだが)あっさり決まった。こういうことはこのオフシーズンが始まる前に決めておくことではないのか。いくつかの球団はもとより一軍外国人枠より多い人数の外国人選手と契約しているが、それは無駄を覚悟の上でしていることで、こういう事態を想定しているのではない。あらかた補強が一段落した時期に今決めることではないだろう。ここでも、声が大きいものの意見が通ってしまうという感じだ。さらにいえば、ジェレミー・パウエルの二重契約問題も然り。結局パウエルとホークスが得をした。

十二球団の実行委員会なら十二通りの意見が出て紛糾しても不思議でないのに、特定の旗振り役が目新しい意見を出すと、他の球団は「それでいいよ」と何となく追従している感じが否めない。

日本のプロ野球界にはまだまだ多くの問題が残っている。危機感の持ち方が球団によって異なり、温度差が激しいというのが悲しい現実なのだろうか。

最後に未練がましい思いもあるが敗戦処理。的クライマックスシリーズ案へのリンクを貼っておくのでお時間のある方は目を通していただければ幸いである。

■2008年1月20日付エントリー「取りあえず二年は続けてみる」から今年も同じクライマックスシリーズを敢えて変えるとしたら-敗戦処理。的クライマックスシリーズ案

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