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2008年4月 9日 (水)

上原浩治が今オフの大リーグ行きを明言

今月4日にFA権を獲得したジャイアンツの上原浩治が7日に記者会見を開き、「大リーグを夢としてはとらえていない。目標なので。自分も先が長くないと思うので、目標を達成してから(現役を)終わりたい気持ちが強い」と語り、言葉を選んではいるものの今シーズン終了後にFA権を行使して大リーグに移籍することを明言したに等しい。

FA権をどう使おうと権利取得者の勝手であるが、今この時期に発言すべきなのでしょうか?

敗戦処理。はジャイアンツだけでなくファイターズも応援しているので記者会見やヒーローインタビューで突拍子のないことを言う者がいても別に今さら驚かない、と言いたいところだがジャイアンツの選手がやると「奇行」としか思えない<苦笑>

おそらくは本人のこれまでの言動やマスコミ報道などにより、大リーグ志向が強いということが周知の事実である上原としては、FA権取得から実際に行使できるようになるこれから約半年強の間、あること無いことを憶測で書かれたり騒がれたりするのがイヤなので、自分の思いを隠さず明らかにしたというところだろう。

しかし、チームが開幕から波に乗れず、チーム関係者も、そしてジャイアンツファンも欲求不満がたまり始めているこの時期に、個人の権利を取得したからといって約半年後の行動を今ここに宣言する必要があるのだろうか?

かつて旧ブルーウェーブがイチローのFA権取得一年前にポスティングシステムで大リーグ移籍を実現させた時に「一年後には確実にこのチームから抜けるとわかっている選手がいても、チームが一つにならない。それならば…」と言う趣旨のことを語った球団幹部がいた。敗戦処理。はその報道に接した時に「何という詭弁」と憤慨したのを記憶しているが、上原の記者会見の報道に接してその気持ちがわかるような気がした。

かつて松井秀喜がFA権を行使してニューヨーク・ヤンキースに移籍する決断をした時に「裏切り者といわれるのは覚悟の上…」というようなことを言っていた。あそこまで卑屈になる必要はないが、シーズン開幕早々に声高らかに宣言するべき内容ではないだろう。

前述したSHINJOの引退宣言ですら、宣言当初は小笠原道大ら、一部チームメートの反感を買ったというが、あの独特のキャラクターとその後のプレーぶりでチームを団結する方向に導いたという。ファンも「SHINJOを観られるのは今年で最後」とばかりにスタンドでSHINJOの一挙手一投足に注目した。そしてそれによっていつの間にか市民権を得たようなファイターズの「何でもあり」スタイルはダルビッシュ有のヒーローインタビューでの入籍宣言へと受け継がれた。ただしそれはファイターズというチームだから許されるのであり、どの球団でも通用するというものではない。そのファイターズですら、日本シリーズを控えて帰国して次の就職口を見つけた監督にはファンも「それは違うだろう」とツッコミを入れる。

blog3月24日付エントリー スポーツ報知には載らない上原浩治の叫び!? でも触れた先日のMLB日本開幕戦に対する批判など歯に衣を着せぬ発言壁は以前からあった上原だが、今回の「宣言」は後々身から出たさびという形で自分に跳ね返ってくる様な気がしてならない。

「上原よ、十年間ありがとう。今年は金メダルと日本シリーズ優勝を手土産に大リーグで頑張ってくれ!」とは敗戦処理。は言う気にはならない。

桑田真澄の球団HPでの「最終登板宣言」といい、上原の「FA権行使予告」といい、うまく言えないが一ファンとして祝福したり、感謝したりする気になれないのが寂しい。何でも気持ちを正直に明かせばよいというものではないだろう。

宣言後、8日の対ベイスターズ戦に先発した上原は八回表の打順で代打を送られての交代だったが、これがマウンドを降りる形での交代だったらスタンドのファンの反応はどうだっただろうか?

小笠原道大がFA権を行使してジャイアンツに移籍するのが敗戦処理。としてはイヤだった。ファイターズに残って欲しかった。マスコミ報道ではFA移籍の可能性が高いように報じられていたが、本人はぎりぎりまで意思表示しなかった。「出ていくなら出ていくではっきり言ってくれ!」という考え方のファンもいるだろうが敗戦処理。は本人が態度を明らかにしない限り一縷の望みを信じるタイプだ。だから上原には勘弁してよという感じなのだ。

大リーグに行っても頑張ってね、上原浩治。

 

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