いよいよ明日を残すのみ－どうなる？交流戦優勝争い

最終カード突入時に四球団に交流戦優勝の可能性があった今年のセ・パ交流戦。今日(21日)はタイガースがファイターズに敗れ、ホークスはジャイアンツに逆転サヨナラ負けを喫した。この結果、明日の各1試合を残し、同率1位で四球団が並ぶというセ・パ交流戦四年目で初めての大混戦となった。

1位　ファイターズ　23試合14勝9敗　勝率.609

1位　ジャイアンツ　23試合14勝9敗　勝率.609

1位　ホークス　　　23試合14勝9敗　勝率.609

1位　タイガース　　23試合14勝9敗　勝率.609

いずれも引き分け無し。

もちろん明日も同じカード。結果次第で四球団いずれにも交流戦優勝の可能性がある。ともにナイトゲームで行われる二試合の結果は可能性としては９通り考えられる。暇なので９通りの可能性を全部考えてみた。

「interleague2008Vbattle080621.xls」をダウンロード 

今日(21日)のタイガース対ファイターズ戦を中継していたＮＨＫ衛星第一のアナウンサーがさかんに話していた「タイガースは今日負けたらその時点で交流戦の優勝の可能性が無くなります」は誤り。タイガースが明日勝って15勝９敗で終わった場合にジャイアンツ対ホークス戦がジャイアンツの1勝1分けになればホークス、ジャイアンツはともに14勝９敗１分け、ファイターズが14勝10敗でタイガース優勝という可能性があるからだ。そして実際にジャイアンツがホークスに逆転サヨナラ勝ちしたためにタイガースにも優勝の可能性が残った。

敗戦処理。はＮＨＫ衛星でのタイガース対ファイターズ戦をテレビ観戦し、ファイターズの解消を見届けてからＮＨＫ総合テレビに切り替えた。まさにその直後、敗色濃厚の九回裏二死、０対1から大道典嘉が杉内俊哉から同点本塁打。大道は昨年も交流戦のこのカードで殊勲打を放っているが、今年も古巣相手にお礼参り。南海ホークスからの生き残りの功労者に対し、プロでほとんど実績を残せなかった選手と十把一絡げで戦力外通告したツケは大きいようだ。

ジャイアンツは十二回表に松田宣浩に勝ち越し本塁打を浴びて万事窮すかと思ったが十二回裏に木村拓也の逆転サヨナラ打が出て引っ繰り返した。延長十二回表裏のどんでん返しは福岡でのこのカード、６月１日の裏返しという感じだ。

それにしてもこの試合で奇妙だったのはジャイアンツでは十二回表に西村健太朗がマウンドに上がらなかったこと、そしてホークスでは十二回裏に久米勇紀がマウンドに上がらなかったこと。もっとも西村健は出るなら越智大祐が投げる場面で出ていたはずだから、出せない事情があったのかもしれない。久米の場合はホークスは十二回までもつれた場合に温存したのかと思ったが…。

そしてファイターズは本当にダルビッシュ有を中継ぎで投入するのだろうか。今日はベンチ入りしなかったそうだが、明日はベンチ入りするのか。リリーフでの登板が実現したら2006年のレギュラーシーズン最終戦以来となる。その時はプレーオフでの起用を想定してのテストだったようだが、今回は交流戦を終えると四日間の休みを経てまたすぐ公式戦が再開される。条件は二年前とは異なる。

＊　個人的には普段やらないことを急にやるのはあまり気が進まないのだが…。

さて、冒頭に示した通り四球団がピタリと並んだのだ。

ということは、四球団は確率上は全く五分の力である。明日も直接対決になるため、いわゆる「マジックナンバー」は成り立たないがファイターズは勝てば間違いなく優勝するから、実質的にはファイターズがマジック１に準じた状態と言える。

一覧表をもう一度見て欲しい。９通りある可能性でファイターズが優勝になる可能性が４通りでジャイアンツとホークスはそれぞれ２通り。そしてタイガースが１通り。どのパターンも同じ確率で起こるとしたらファイターズが優勝する確率が最も高いという見方も成り立つが、そんな確率論がほとんど意味をなさないのが野球のおもしろさ。

前述したように両カードともナイトゲーム。注目しよう！