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2008年6月 3日 (火)

野村克也監督は悪役に徹して欲しい。

Dsc_0002 27日のテレビ朝日系「報道ステーション」のスポーツコーナーで、月1回程度このコーナーに出演する長嶋一茂による、ゴールデンイーグルスの野村克也監督へのインタビューを特集していた。

  

「長嶋家は俺に対して誤解してると思うんだよなあ」とかで、野村監督が実はジャイアンツが大好きだとか、スワローズの監督時代に当時ジャイアンツの監督だった長嶋茂雄監督に敵愾心を見せていたのはマスコミを利用して「対決ムード」を煽るためだったとか告白していた。

自らはいまだ現役で、一方はリタイヤしてしかも闘病中。そしてインタビュアーはその息子。その話題に触れた以上そういう方向に話が行きがちなのは無理もないのだろうが、野村監督、ネタをばらすのはご自身もリタイヤしてからにしていただけないものだろうか。

ユニフォームを着て「現役」でいる間は「野村克也」という悪役(ヒール)に徹して下さいよ。

 

(写真:長嶋一茂を相手に「長嶋家は俺に対して誤解してると思うんだよなあ」とぼやく野村監督=5月27日・テレビ朝日系「報道ステーション」より)

それとも、この闘いは既に俺の勝ちで終わったということなのか。

敗戦処理。もそうだが、野球ファンの多くは野村監督による長嶋監督への口撃がマスコミ向けの演出的要素を含んでいることを少なからず気づいているだろう。

しかし、事情はどうあれ自らそのようなキャラを選択した以上は表舞台にいる間はそのキャラを演じきって欲しいのだ。

スワローズの監督時代に、スワローズからジャイアンツにFAで移籍した広沢克がオープン戦の時に挨拶に来たら、テレビカメラが回っているのをおそらくは承知の上で「おう来たか。ジャイアンツのユニフォームはそんなにうれしいか」と毒づく野村監督。

エース格の川崎憲次郎が不甲斐ない投球でKOされたらチームメートの前で「オマエは女も殺すがチームも殺すのか」と罵った野村監督。

勝負どころでネクストバッターズサークルから打席に向かおうとする荒井幸雄が、ベンチからの指示を確認せずに打席に入ろうとしているのに気付いて慌てて呼び止め、満員の観衆と全国中継の視聴者の前で荒井の頭を叩く野村監督。

それらすべてが意図したものではないとしても、野村監督はそれらすべてを含めて「野村克也」なのである。ユニフォームを着て「野村克也」でいる間は、「野村克也」に徹して欲しいのだ。

       

それがこの日の報道ステーションでは、まるでリタイヤした老人が縁側で往時を懐かしむかのような雰囲気でかつての教え子であり、なおかつ好敵手の息子である長嶋一茂に語っていたのだ。そんな野村監督なんて敗戦処理。的には観たくない。

例えば息子のカツノリがトレードでジャイアンツ入りした時には「昔からジャイアンツファンだった」と豹変した。この時は自身はプロ野球界から離れていたので、息子がジャイアンツでプレーしづらいことがないようにと配慮しての豹変だということがわかりやすかったから微笑ましかったが、ゴールデンイーグルスのユニフォームを着ていてのこの発言は…。

話は脱線するが、野村監督が著した「あぁ、阪神タイガース-負ける理由、勝つ理由」(角川oneテーマ21)という書物が書店に並んでいる。どうやら今シーズン前のオフシーズンに書いたもののようだが「現役」の野村監督が自己の在籍経験を元にしているとはいえ、同業者の内部事情について書くのは仁義を欠くことにはならないのか?あるいは道義的にどうなのか?そういうことはユニフォームを脱いでからにしてもらいたい。別に現役の監督が本を出すことを否定するのではない。かつて所属した球団のことを書くのは今の野村監督にとってはお門違いだと思う。

野村監督がシダックスを率いていた2003年の10月。イースタン秋季教育リーグの時期にプロ野球のファームチームと社会人野球のチームの交流戦が何試合か組まれた。野村監督率いるシダックスがジャイアンツのファームとジャイアンツ球場で対戦する試合を敗戦処理。は生観戦した。

                                             

試合前に花束贈呈が行われ、この時に野村監督はジャイアンツの高橋一三二軍監督とともに花束をもらっていた。が、この試合で野村監督の姿を観ることが出来たのはこの時が最後だった。何と野村監督は試合の指揮をせず、日本シリーズの評論活動を行うために福岡に向かってしまったのである。日本シリーズという大舞台を野村克也の分析で楽しみたいというファンが多いのは理解出来るが、野球チームの監督として自軍の試合すっぽかしてまで副業に精を出すのは如何なものか。ご本人は野球殿堂入りを果たした超大物とはいえ、この時は社会人野球の監督。そしてチームは格上に当たるプロ野球チームに胸を借りる試合。そういう立場でありながら職場放棄をしてしまう。この一件以来、敗戦処理。は野村克也という人物に対する見方を変えた。

野村監督が長嶋一茂の前で漏らしたのが本音だとしたら、それは前述したような勝利宣言なのか。そうでなかったら、野村監督にはユニフォームを着ている以上、「野村克也」を演じ続けて欲しい。

 

「報道ステーション」のインタビューの二日後、対ジャイアンツ戦で最終回に2点を追うジャイアンツが二死から一塁走者の矢野謙次が二盗を試みて失敗し、それで試合終了になるという訳のわからない終わり方をしたが、試合後の野村監督は「バッカじゃなかろうか」と切り捨てたという。それでこそ「野村克也」だ!

 

 

P.S.

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05 

このテーマにノムさんを起用するなんて素晴らしいブラックジョークですね。南海電鉄や阪急電車でないのは言うまでもありませんが<>

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コメント

敗戦処理。さん

>少なくとも「人の道」云々を説かれたくはありません。

野球とそれ以外のことを結びつけていろいろ論ずることに関して、好ましくないし本来関係ないこと。

それはその通りと思いますが、まあ「巨人軍論」はコアな野球ファン向けに書かれた本ではないので。

ただ、タイガースに関しては、(野村氏は過去にタイガースの監督をしているだけに)批判する文面を見るのは僕もあまりいい気持ちがしませんでした。

投稿: 長緯 | 2008年6月 5日 (木) 09時24分

長緯様、コメントをありがとうございました。

「巨人軍論」はシダックスの監督をしている時期に書いたとのことなので敗戦処理。的には「セーフ」なのですが<苦笑>、タイガース(のフロント批判だとしても)批判はいかがなものか。

エントリーでも触れましたが、個人的には自軍の試合をすっぽかして他のことにうつつを抜かす様な人の言葉にあまり耳を傾けたくありません。

少なくとも「人の道」云々を説かれたくはありません。

投稿: 敗戦処理。 | 2008年6月 5日 (木) 01時41分

僕が近年読んだ野球関係の本で、最も読み応えにあったのが野村監督著の「巨人軍論」でした。

正直言って、野村克也にジャイアンツの監督に来てもらい、いろんな意味で他球団に後れをとっているジャイアンツを立て直してもらいたい。
しかし、それは実現してはならないし、絶対あり得ないこと。それでいい。

「この野村の野郎、俺の好きなジャイアンツをコケにしやがって。言っていることが当たっているだけに頭にくる!」

それでこそ野村克也!!

投稿: 長緯 | 2008年6月 3日 (火) 22時07分

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