ジェイソン・ボッツが一軍入りしたということは…。
ファイターズの新外国人ジェイソン・ボッツが鎌ヶ谷での研修期間を終えて予定通り今日(8日)から一軍登録された。
残念ながら5日に鎌ヶ谷で見せたような爆発はなかった。三ゴロ、投ゴロ、捕邪飛で3打数0安打。待望の大砲がデビューした試合で皮肉なことにマリーンズ打線の2本のアーチに泣かされるというブラックジョークのような試合だった。
それはさておき、敗戦処理。はボッツが一軍入りしたことで別のある選手のことが気になった。それはボッツ登録に備えて7日付で登録を抹消された市川卓のことではない。
その選手とは…
ボッツが一軍入りした結果、ファイターズの野手で今シーズン一軍に一度も上がっていない選手は四人だけとなった。
ルーキーの中田翔、大平成一の二人と、二年目の今浪隆博と八年目の駒居鉄平だけである。それだけ一、二軍の入れ替えが多いということになるが、ここまで多いのは他球団を見渡してもそうはないだろう。
しかし両ルーキーと二年目の今浪はともかく、八年目の捕手、駒居が一軍から声がかからないというのは結構やばいのではないか?
(写真:6日の対ゴールデンイーグルス戦で送球をジャンプして捕球した際に足を痛めた駒居。対戦相手の礒部公一が駒居のマスクを片手に心配そうに観ているのが印象的だ。さすが元捕手!)
井場友和と木元邦之から逆指名を得た2000年のドラフト会議で6位指名され、2001年に入団した駒居は、実は三年目の2003年に一度だけ一軍に昇格し、一試合だけ公式戦に出場している。高橋信二と實松一成が主力捕手だったこの年、8月29日の旧バファローズ戦で實松に代わり途中からマスクをかぶり、打席では三振を喫した。
唯一の一軍公式戦出場が2003年ということはチームが北海道に移転してからは一軍に上がっていないことを意味する。駒居は当時ファームでは正捕手だったが、後輩の鶴岡慎也に完全に抜かれてしまった。現在でも今成亮太、渡部龍一の後塵を拝している印象が強い。
ファイターズでは今シーズン、七年目の佐藤吉宏が初めて一軍に上がり、初本塁打を放ったほか、六年目の尾崎匡哉も初めて一軍に上がり、プロ入り初安打を放った。何か意図があって積極的に一、二軍の入れ替えをしているのだとしたら、駒居にチャンスが来ないはずはない。高橋信二の回復が遅れている今こそチャンスだ。
さらにいえば、昨日登録抹消された市川こそ、一回だけの打席で三振に終わってしまうという結果だったが前述の佐藤と尾崎以外にも、今シーズンはファームから上がった今成、渡部、鵜久森淳志、小山桂司、高口隆行、そしてルーキーの村田和哉がプロ入り初安打を記録している。単に一軍に体験留学しただけでなく、それなりの成果を挙げている点も特筆されよう。チーム内にそういう土壌があるということだ。
上の6日の試合ではその後治療を受けてマスクをかぶり続けた駒居だったが、打席では代打に渡部を起用されてしまった…。
一軍で初安打を放った尾崎は一塁ベース上で涙を浮かべていたという。駒居にもその日が来るのか?
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