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2008年8月 9日 (土)

あれから一年…。テスト入団選手の闘い

先日、各スポーツ紙の片隅におおよそ同じ内容のこんな記事が載っていたのに気付かれた方も少なくないのではないか?

     巨人が新人テストを9月21日に実施

巨人は5日、ことしの新人テストを9月21日午前10時から川崎市のジャイアンツ球場で行うと発表した。

応募資格は18歳以上22歳までの男子。高校および大学の野球部在籍者は来春卒業見込みでプロ志望届を提出済みの者に限られ、社会人チーム在籍者は退部届を出し終えていることが条件となる。

物好きな敗戦処理。は地元と言うこともあってここ二年間、ジャイアンツの新入団テストを見物している。昨年はその中から合格者が出た。育成選手として採用された谷内田敦士だ。背番号104をつけた谷内田の存在が急に気になった。

  

9日のジャイアンツ球場でのジャイアンツ対スワローズ戦を観戦した敗戦処理。が観た谷内田は…。

試合前のシートノック。ホームプレート周辺の人口密度が妙に濃かった。ノッカーの西岡良洋二軍外野守備走塁コーチに捕手が6人。一軍で試合がないため調整出場した實松一成、村田善則、星孝典、伊集院峰弘、佐藤弘祐、そして谷内田敦士。

スタメンマスクをかぶったのは實松。正捕手の阿部慎之助が野球日本代表入りして北京五輪の期間中は不在なため、一軍はベイスターズから補強した鶴岡一成と加藤健と實松の三人体制だ。残念ながらわれらが實松は三番手という印象だ。阿部不在の間は鶴岡が主体で、加藤が控え。二人では突発的なアクシデントがあった時に不安だから三人目の捕手として實松を入れているといったところか。そんな状況から試合勘が薄れるのを防ぐ意味でファームの試合でマスクをかぶったのだろう。

谷内田は出場しなかった。試合途中から伊集院がマスクをかぶったが谷内田には声がかからなかった。

NPBのホームページでファームの記録を調べると、谷内田はまだファームの公式戦に1試合しか出場していない。唯一の打席では三振に終わっている。

FA移籍組、逆指名入団、他球団で実績のある外国人選手でスタメンが構成されるジャイアンツ。テスト入団の育成選手に未来があるのか…はっきり言って疑問だ。

阿部が戻ってくれば前述の三人の中から最低一人は二軍に落ちてくる。ひょっとしたら二人落として捕手二人体制になるかもしれない。それ以外にも村田善がいて、若手の星がいる。ファームの試合に出るまでにも多くの壁がいるのだ。

しかし、谷内田は自らジャイアンツという球団を選んでテストを受けたのだろう。そのくらいのことは承知の上で臨んでいるのだろう。同じ育成選手契約の捕手、佐藤もたまにしか出番がない。もともと一本立ちするまでに時間がかかるポジションでもあるし、谷内田には根気よくいろいろなものを身につけて欲しいと思う。

試合後、一塁ベンチ前で若手捕手陣が藤田浩雅コーチの指導を受けていた。星、伊集院、谷内田が藤田コーチが投げつけるショートバウンドの球を身体で受けて前に落とす練習だ。捕球することが目的ではない。後ろに逸らさないことを最優先とする練習だ。最初は一人に対し、五球くらいずつ投げていたが、それが十球連続で捕球、あるいは前に止められたら練習終了というサバイバルマッチに変わっていった。

ジャイアンツが2対8と大敗した試合(詳しくは http://folomy.jp/heart/?m=pc&a=page_c_topic_detail_target&commu_id=80&topic_id=155&com_range=18 を参照して下さい。)で、781人いた観客は十数人に減った試合後、明日のアベシンを目指す若手がしごかれている姿に敗戦処理。は足を止め、間近で観た。

Photo

(写真:藤田コーチが投げるショートバウンドを必死で前に止めようとする谷内田)

三人の中で、はっきり言って谷内田が一番ヘタ。しかも逸らした時に何かしら言い訳をしているのが気になった。練習を手伝っていた内田強ブルペン捕手からも、谷内田だけが細かいお小言を受けていた。案の定、先輩捕手二人が十球連続で前に止めて練習終了になった後も、谷内田は続かずにやり直しの繰り返し。藤田コーチから「俺を頃好きか!」と皮肉られても、谷内田は何球かに一回、後ろに逸らしてしまう。最後は藤田コーチから多少オマケをしてもらって、合格となった。

01

最後の一人となって、ようやく練習を終えた谷内田の後ろ姿に何かを感じた。

 

ご苦労さん、谷内田。いつか東京ドームでマスクをかぶる日が来ることを信じて。

P.S.
實松、実はイースタン・リーグで79打数26安打、打率.329の好成績を残しています。いよいよ打撃開眼か!
 

【参考エントリー】

出るか明日の巨人の星!巨人軍新人入団テスト見物記

(2006年9月17日付)

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コメント

にしたく 様、コメントをありがとうございました。

> G+にてイースタンの試合を観ていると、久保・星・籾山・隠善・オビスポ・田中・中井・清水・藤村・小坂・野口・・・
将来が楽しみなヤングGに混じって、他球団のファンですら知っているような選手も登場する。

G+でファームの試合を観戦されたりしているのですね。ありがたいことです。

> 今年は積極的に若手を出場させる巨人。
しかし、「俺がダメでも代わりはいるもの」という綾波レイ的な考え方をも出来るほどの選手層がある以上、縮こまって、せっかくのチャンスもそうそう活かせないでしょうね。

というか、あまりに狭き門過ぎてモチベーションが今ひとつ上がらないのかもしれませんね。

昨年の坂本とか、今年の中井とか藤村とか一部の有望株こそ辛抱強く試合に使い続けますが後はとっかえひっかえ。

特に先発ローテーションなんて、いつ行っても「元一軍」投手の調整登板のような感じですからね。

リーグ球団数が奇数になって、慌ててフューチャーズを作って実戦の開会を増やしていますがそれでも追いついていない感じです。

他方、ファイターズのファームなどを観ていると、ちょっと怪我人が出ただけで捕手が本職の選手が内野(しかも二塁)を守ったりするくらいですから、ジャイアンツの層の厚さが羨ましく感じられる時があります。

ジャイアンツの場合は、ファームが育成機関というよりリハビリ施設化している傾向すらあります。いっそのことジャイアンツがイースタンに二球団登録してリーグのチーム数を偶数にして日程を組みやすくするのも一考なのではと感じるほどです<苦笑>。

投稿: 敗戦処理。 | 2008年8月10日 (日) 14時49分

G+にてイースタンの試合を観ていると、久保・星・籾山・隠善・オビスポ・田中・中井・清水・藤村・小坂・野口・・・
将来が楽しみなヤングGに混じって、他球団のファンですら知っているような選手も登場する。
良いように捉えれば「選手層の厚さ」
意地悪に捉えれば「その選手、必要か?」
 
今年は積極的に若手を出場させる巨人。
しかし、「俺がダメでも代わりはいるもの」という綾波レイ的な考え方をも出来るほどの選手層がある以上、縮こまって、せっかくのチャンスもそうそう活かせないでしょうね。
 
寺内・加治前・岩舘・脇谷どのへ

投稿: にしたく | 2008年8月10日 (日) 09時37分

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