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2008年8月16日 (土)

さよなら番長…。

01 8月3日付当blog 清原和博、覚悟の一軍復帰-「来年はグラウンドに立てないと思います。」で、触れたように清原和博の姿をしっかりと焼き付けようと、声明後初の関東遠征となる今日16日のライオンズ戦を西武ドームまで足を運んで観てきた。ファイターズもジャイアンツも、野球日本代表も放ったらかして所沢まで駆けつけた。少しでも清原の姿を近くで観たいがために、かなり値が張るがベンチサイドシートを購入した。

 

(写真:「代打清原」のコールに清原を撮影しようとネットの前に集まる清原ファン。試合前の打撃練習ではない。試合中の打席の場面で無法地帯に<苦笑>。)

試合開始15分前。無人のグラウンドに清原和博は突然現れた。

まずレフトスタンドの前まで歩み寄り、レフトスタンドのバファローズファンに挨拶。そしてライトスタンド方向に振り向き、帽子を上げて古巣ライオンズのファンにも一礼。そして三塁ベンチ方向に戻ってきた清原はまっすぐベンチには入らず、無人の右バッターボックスにバットも持たず入った。

そこで素振りのような仕草をしてからベンチに戻った。

前日の札幌ドームでのファイターズ戦を発熱を理由に欠場したと報じられているので、清原は今日も試合に出ないのかと思った。

しかし、7対4とバファローズが優勢の八回表。敗戦処理。のリクエストに大石大二郎監督が応えてくれた。

一死から六番の北川博敏が打席に向かうと、売り出し中の七番、一輝が入るはずのネクストバッターズサークルに清原が姿を現した。

この瞬間、レフトスタンドと三塁側スタンドを中心に轟音のようなうめきと地響きが起きた。

そして北川が右中間を綺麗に破る二塁打を放ちお膳立てをすると、ゆっくりと、一歩一歩清原が右バッターボックスに歩を進める。そしてそれを見るやいなや、冒頭の画像のようにカメラ付き携帯電話やデジタルカメラを手にした輩が大挙してネットの前に集合してくる。

試合前の打撃練習の時間帯なら見慣れた光景だが、試合中にこういう状態になるのは珍しい。球場係員が自重を促すが、何といっても多勢に無勢。あっという間に敗戦処理。の視界からグラウンドが、清原が消えた。

おそるべし、清原のカリスマ性、いや、おそるべし群集心理か。

などと言っている場合ではない。気持ちはわからないではないが、こちとらこのシーンだけのために高い金を払ってきているのだ。そのうちに係員ではなく、ベンチサイドシートの前方の客から口々に、

「どけ、見えねぇだろ!」

「ボケ、自分の席で観ろ!」

清原も真っ青の怒声が飛び交い、ようやくネットにしがみついている輩が一人二人散りだし、諦めの悪いものはしゃがんでシャッターチャンスをうかがい続ける。

敵も味方もない。ライトスタンドや一塁側の一部からも明らかに拍手が起きている。場所は所沢だがもちろん敗戦処理。の頭の中には長渕剛の「とんぼ」の前奏が流れている。

そんな中、フルスイングした清原の打球は無念にもマウンドの小野寺力のグラブに難なく収まるピッチャーゴロ。

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(写真:渾身のスイングも投ゴロに倒れた清原。)

 

一塁を駆け抜け、三塁ベンチに戻ってくる清原に一瞬ジャイアンツ時代の不振の時の姿がオーバーラップしたが、三塁側スタンドからの大きな拍手で現実に戻された。もちろん敗戦処理。も大きな拍手を贈った。

「見届けたぞ、清原和博」

それでも試合は続いている。バファローズはファイターズに札幌で三タテを食らわし(ファイターズが三連敗しただけだという説もあるが<苦笑>)、三位ファイターズとのゲーム差、即ちクライマックスシリーズ進出圏まで0.5ゲーム差に迫っている状態だが、とりあえず首位を走っているライオンズを叩いてもらった方が得だ。10日の観戦時にはファイターズ打線が手も足も出なかったライオンズ先発の帆足和幸はもうマウンドにいない。あとは継投で逃げ切り、早めに終えてその後はファイターズとジャイアンツ、そして難敵韓国と対戦する野球日本代表の試合をザッピングする目算だった。

だが…

3点リードの最終回のマウンドに上がったのはファイターズ三連戦に三連投した守護神加藤大輔ではなく、今季初登板の大久保勝信だった。加藤の前に投げて相手打線の反撃を抑えるのが役どころの投手とはいえ、ここまで故障で投げていない投手。加藤の四連投を避けるとともに、大久保にも比較的楽な3点差のマウンドで、復活の第一歩を歩ませたい。おそらくはバファローズベンチの目算はそんな所だったのだろう。

しかし、ライオンズにはその考えは通用しなかった。大久保は先頭の佐藤友亮こそ打ち取ったものの、ライオンズの一、二番に連打され、あろうことかヒラム・ボカチカにあっという間に同点3ラン!

「勘弁してくれよぉ!

早く帰って日韓戦…なのに延長戦は勘弁と思っていたら、さすがに大石監督、大久保を諦め左のグレイグ・ブラゼルに対してサウスポーの清水章夫を投入。

この時、投手交代を告げる大石監督が一瞬原辰徳に見えた。明日眼医者に行こう<苦笑>

「清水って、あの清水だろう?」

清水はブラゼルと続く後藤武敏を打ち取って延長戦に突入するが清水を続投させた十回裏。あっさりと勝負はついた。

代打平尾が振り抜いた打球は矢のようにレフトスタンドへ消えていった。

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(写真:<左>サヨナラ弾が消えたレフトスタンドを見つめながらマウンドを降りる清水。<右>サヨナラ本塁打を放ち生還する平尾を祝福するライオンズナイン。)

 

今季既に4勝を挙げているとはいえ、清水はやはり清水だった。いや、ブラゼルと後藤を抑えて九回裏の流れを止めただけでもファイターズ時代よりは成長している。惜しむらくは最後の平尾博嗣のサヨナラ弾のシーン。左投手に強い平尾登場の時点で右の香月良太にスイッチという選択肢はなかったか。香月はブルペンで何度となく肩慣らしをしていたが、延長十二回まで考えると難しい選択だったのだろう。

 

やっぱりライオンズは強いなぁ。

  

 

明らかに他の出場選手達よりずば抜けていたPL学園時代の清原和博。

王貞治の通算本塁打数を脅かすとしたらコイツしかいないだろうと思わせたライオンズでの初期の清原和博。

常勝軍団ライオンズの一員として、己を際立てるよりフォア・ザ・チームに徹していた清原和博。

憧れのジャイアンツの一員となり、桑田真澄とのコンビが復活したのにもかかわらず、どこか一回り小さくなったように感じさせたジャイアンツでの最初の何年かの清原和博。

自己流のトレーニング方法が裏目に出たのか、毎年のようにケガに泣かされて存在感が薄くなっていた、特に堀内恒夫監督時代の清原和博。

バファローズでプレーする清原和博。

正直、清原という男には物凄いスケールを感じた。

主要タイトルこそ獲得していないものの、数々の記録を残し、もちろんファンの記憶にも残る、記録も記憶も残す男であるのに、どこか物足りない男、清原和博。

blogをはじめ、敗戦処理。はことあるごとに清原和博に対しては厳しい言葉を並べてきた。期待が大きかったからか、いや、ある時期から「清原なんてこんなもの」という自分なりの見限りは持っていた。だからジャイアンツに来た時にも過剰な期待はしなかった。

ジャイアンツを半ば厄介者扱いのような形で、戦力外通告者と変わらない形で去った時にも特別な感情は起きなかった。

先日の決意表明をテレビのニュースで見た時にも「やっぱり」という思いが大半だったと今にして思う。

だから、清原に対しては(まだ正式に引退した訳ではないからかもしれないが)「ご苦労さん」とか「ありがとう」という言葉を贈る気にならない。

だから今贈る言葉はこの言葉しかない。

「さよなら」

清原和博の野球選手としての生き様をサムライと形容して「ラスト・サムライ」と評した人がいたが、敗戦処理。的には清原に「サムライ」のイメージはない。

だからこのタイトルは、これしかない。

「さよなら番長」

本当に今シーズン限りで引退するのであれば、敗戦処理。にとっての最後の生清原になるであろうから。

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コメント

長緯様、コメントをありがとうございました。

> 我々の世代にはいろんな意味で清原に対しては思い入れがありますよね。

高校野球で名門のPL学園の主力として大爆発し、そのままプロ入りして一年目から大活躍。

たしかに長緯さんや敗戦処理。の世代にはリアルタイムでデビューからリタイヤまで見届ける選手の中では「最強」の選手になるべく選手でしたね。

記録にも記憶にも残り、欲求不満も残した男として清原和博のことは忘れないでしょう。

彼はどこで道を踏み外して氏またのだろうか?

* 過去完了形にしてはいけないのを承知の上で、書いてしまいました。

投稿: 敗戦処理。 | 2008年8月17日 (日) 21時15分

発熱したということで心配しましたが、所沢で打席に立った清原。敗戦処理。さんの願いが通じたのだと思います。

我々の世代にはいろんな意味で清原に対しては思い入れがありますよね。また「とんぼ」は永久に清原のテーマ曲のような気がします。

引退までにせめて1本、清原らしいアーチを掛けてもらいたいです。

投稿: 長緯 | 2008年8月17日 (日) 09時18分

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