田澤純一問題への対抗策。
当blogに頻繁にトラックバックやコメントを寄せて下さるEagles fly free さんから、9月16日付エントリーアジアシリーズ2008に冠スポンサー無しにコメントをいただいた。アジアシリーズに期待する思いは同じようであるが、話題は日本のプロ野球を経ずして大リーグに挑戦する田澤純一の件に発展した。 Eagles fly free さんのコメントはいつも鋭いご指摘が多いのだが、今回も特に鋭く、どのような返答を差し上げたらと考えていたら、かなり長い文章になってしまったので勝手ながら「コメント」としてではなく、新たなエントリーとさせていただくことにした。まずは Eagles fly free さんから9月21日にいただいたコメントを転記させていただく。
敗戦処理。さん、こんばんは。
> 難しいですね。現状では。
---
ですよね?
だからこそ、田澤投手の問題は
「職業選択の自由」
この言葉で簡単にスルーすべきではないと個人的には考えています。
> しかし、それなら何故WBCを主催するのかという疑問もあります。
---
その答えなら、実はそれほど難しくないのではないでしょうか。
「キューバ以外の優勝なら、結局はMLB(所属の選手)の勝利だから(=結果的にMLBの宣伝になるので、キューバにさえ気をつければいい)」
です(本来なら日本も、松井選手や井口選手が参加するはずでしたよね?=これが吉と出ましたが=)。
#ちなみにそうはさせじと、第二回WBCの案を考えました(笑)
> WBCが国別世界選手権であるなら、クラブチーム別世界選手権があって良いはず。
---
私も同感ですが、これは裏を返せば、
「我々のような日本のプロ野球ファンにとって『良いはず』のこと」
なだけで、
「MLBにとっては、『大して良くもない』こと=MLBの宣伝にはならない(負ける)確率は、WBCの比ではない=」
ですよね?
> しかしこの論理だと、MLB側は例えば「アジアシリーズ」の上位2チームに、MLBのポストシーズンゲームへの参加を呼び掛けてくるかもしれませんね。ワイルドカードで出るチームの代わりに「アジアシリーズ」の上位2チームが出るとか。
>
> もちろんNPBとしては年間スケジュールの大幅な見直しを必要とするので容易には受けられないでしょうが。
---
確率上1/4もの高率でアジアのチームがワールドチャンピオンになれるのなら、むしろどんな手を使ってでも出して「いただくべき」かと(笑:もっとも、前述の理由で実現されないでしょうが^^;)。
> 敗戦処理。としては国別の世界選手権とクラブチーム№1決定戦の両立を目指していますので、現状「アジアシリーズ」のグレードアップ以外に糸口が無さそうなので何とか期待しているといった状況です。
>
> しかし、冠スポンサーに見放されるようでは…。
---
私も、「アジアシリーズ」に期待しています。
だからこそ私は、第一回大会から東京ドームでウォームアップの段階から全戦生観戦しています(中国チームの上達振りは、目覚しいばかりです)。
ですが。
敗戦処理。さんにしても、現状MLBに対抗していくにはこれだけでは分が悪いと感じられているわけですよね?
であるならば、タダでさえ手札が少ないNPBが、自ら率先して手札(田澤問題)を落すようなマネはすべきではないと考えますし、心有るファンならその辺のことまで認識した上で物事を考えるべきかと思うのですが、如何でしょうか。
> P.S.
> 斎藤佑樹もそうなるのですか?
---
田澤投手が成功すれば、その可能性は十分あると思います。
年報は十倍ですし。
となれば、(現状、ただの名前の羅列に聞こえるかもしれませんが)
山崎(中大)
澤村(中大)
鮫島(中大)
遠藤(中大)
南(立正大)
垣ヶ原(青学大)
加賀美(法大)
荒木(明大)
等々、同世代の逸材が一気に海をわたることも考えられます。
そうなれば。
90年代後半にKBOを襲った事態が、NPBにも絶対起こります(アテネで韓国が代表権を逸したのは、この問題も深く関わっています)。
KBOは、立て直すのに10年かかりました。
以下、いささか長くなるが、コメントに対するコメントの型式で敗戦処理。なりの考えを疲労させていただくことにする。
> だからこそ、田澤投手の問題は
「職業選択の自由」
この言葉で簡単にスルーすべきではないと個人的には考えています。
簡単にスルーするつもりはありませんが、法律論を持ち出されると、規制自体が難しくなると思うからです。
例えば、日本のアマチュア選手が日本のプロ野球チームに就職するという職業選択の自由に対し、「ドラフト制度」という、規制を設けるのは、興行の世界において、希望する球団に自由に入れる制度にしてしまうと、球団間の戦力格差が出来てしまうから、究極的には興行が成り立たなくなることが懸念されるという考え方があります。この場合、選手は「プロ野球選手」という職業を選ぶことは双方が合意すれば出来る訳ですから、仮に希望する球団には入れなかったにしても「職業選択の自由」を侵す制度ではないという解釈が成り立つと思うのです。
しかし、海外の、全く別の団体であるアメリカ大リーグに入団出来ないような規制を設けることは「職業選択の自由」を侵していると言われると、少なくとも敗戦処理。には適切な反論材料がありません。
> であるならば、タダでさえ手札が少ないNPBが、自ら率先して手札(田澤問題)を落すようなマネはすべきではないと考えますし、心有るファンならその辺のことまで認識した上で物事を考えるべきかと思うのですが、如何でしょうか。
敗戦処理。が心有るファンかどうかはともかく、もちろん率先して手札を落とすようなマネをするつもりはありません。
ただ、今のところ法律論に対抗出来る対策を見いだしていないので、まだ発言出来ていない訳です。
例えばの話ですが、MLB側に「世界ドラフト」なる構想があるという話を以前に聞いたことがあります。それはMLBの新人選択会議に日本のアマチュア選手など、他国の選手を対象に拡げるというものだと理解しています。この際、日本のアマチュア選手を一定の制約を加えつつも、MLBのドラフト会議の対象にし、ドラフト会議での指名以外には入団を認めないようにしたらどうでしょうか?
日本のアマチュア選手が、NPBに入団するには現在ではドラフト会議で指名されなければなりません。かつて存在した、ドラフト会議後の「ドラフト外入団」も現状はありません。そこでもしも、MLBが日本のアマチュア選手もドラフト会議の対象にすると言うのならば、NPBとMLBのドラフト会議の時期が異なることを利用して、日本のドラフト会議の対象選手(高校卒業見込みの選手、大学卒業見込みの選手、社会人の場合は一定年数)を、その半年後のMLBのドラフト会議の対象としてもらうという提案が出来ないかと考えています。
もちろんこの場合、NPBに先に指名権がある訳ですから、NPBと選手契約を結んだ選手に対しては半年後のMLBドラフトでは手を出せないことになります。NPBに指名されなかった選手、または指名されても入団を拒否した選手のみがMLBのドラフトの対象選手になるというのではどうでしょうか?高校生の場合、プロ希望届けを提出していないと、MLBのドラフトの対象にならないことにします。
もちろん、どうしても日本のプロ野球チームに所属するのがイヤで、MLBのドラフトにかかりたい選手はNPBのドラフトで指名されても入団を拒否して半年後のMLBのドラフトを待つことになるでしょう。しかしその場合、その選手は「浪人」しなければドラフトの対象にならないと言う規制を設けることが出来ると、だいぶ替わってくるのではないかと思います。
もちろん、高校三年時の秋のNPBドラフトで指名されて拒否した選手が次年度に日本の大学野球か、社会人野球に所属したらその年のMLBドラフトの対象にはなりません。田澤のように社会人野球に所属する選手はNPBの指名を拒否した場合に元の所属に残って次の指名を待つことが可能で、これに規制をかける相当な理由が今のところ見いだせていないのですが、これだけでも、日本のアマチュア→即MLBというケースをかなり減らせるのではないでしょうか?
MLB側がここまで譲歩した制度作りに賛同してくれるかははっきり言って疑問ですが、最低限この程度の腹案を持ってNPBのコミッショナーがMLBのコミッショナーに直談判しないと、NPBが、自ら率先してとまでは言いませんが、手をこまねいて手札を落とすと言われても反論出来ないのではと考えます。
現状、敗戦処理。が考えている対抗策はこんなところです。また浮かんだら、新たにエントリーを立てようかと思います。 【参考blog】 Eagles fly free さんのブログ、 ()とむプロ野球研究所~球界の危機はいまだ続いている~ のURLは http://blog.goo.ne.jp/eaglesflyfree です。
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コメント
Eagles fly free 様、コメントをありがとうございました。
> (田澤投手が成功する前=同種のパイオニアが存在しない段階=、に限定しての話ですが)斎藤投手に限っては、中退云々ということは考慮に入れなくていいと思います。
ハンカチ王子のキャラクターからは無さそうですね。
ただ、彼ではなく腹黒い実力派だったら、大学中退→翌日にメジャーと契約などという裏技が可能なのでしょうか?その辺が気になります。
投稿: 敗戦処理。 | 2008年10月19日 (日) 22時26分
敗戦処理。さん、こんばんは。
何度もすいません^^;
一点だけ。
> 極端な話、性善説に基づいた「紳士協定」のみに委ねられる現状では、例えばある日突然早稲田大学の斎藤投手がある日突然、大学を退学し、次の日にMLBのチームと契約を結ぶということも、あり得ない話では無いと言うことになるのでしょうか?
---
(田澤投手が成功する前=同種のパイオニアが存在しない段階=、に限定しての話ですが)斎藤投手に限っては、中退云々ということは考慮に入れなくていいと思います。
というのも。
1.彼は群馬から早実への野球留学選手
2.早実というと王選手、荒木投手等、錚々たるOBがいる(=ブランド力はあった)ものの、実質的な強さで言うと当時はそれほどでもなかった
1と2、そして早大へ進学したことを考え合わせると、
「志向としては、かなり保守的(私も田舎者なので、わかる気がします^^;)」
よって、
「良くも悪くもそういうチャレンジングな性格ではない」
のではないかな、と。
投稿: Eagles fly free | 2008年10月16日 (木) 00時58分
Eagles fly free 様、コメントをありがとうございました。
なるほど、あらためて田澤純一の桁外れぶりがイメージ出来ました。
MLBの球団による、日本の有力アマチュア選手直取りの試金石というより、まさに「田澤純一」が欲しいから、日本プロ野球に入ってから移籍してくるのを待つのではないということですね。
あらためて認識を強くしました。
ファイターズが1巡目での指名を諦めていないとの報。「頑張れ」と言いたくなります<笑>。
だとすれば、仮に田澤が例外的存在だとしても、早晩、第二の田澤が出てくることでしょうから、MLBとしても、日本のアマチュア有力選手を獲得するルールが必要になるはずだと思います。
聞くところによると、ポスティングシステムとは、日本人選手の獲得ルートがFA戦線のみに限られると、提携球団など特定のルートがあるチームが有利になってしまい、それではよくないので入札という一応は公平な制度で誠意を示せば交渉権を獲得出来る制度をつくったのだという話です。
これと同じ論理で日本のアマチュア選手をドラフト制度の対象とするのはMLBとしても悪くないと思います。
* 国際ドラフトとまで言ってしまうと、韓国や台湾にはそれぞれの事情もあるでしょうから反発があるかもしれません。あくまで日本の選手を元エントリーで設定したような条件でドラフト制度の対象者として、抜け駆けやタンバリングを禁止するというのは必要な制度だと思います。
極端な話、性善説に基づいた「紳士協定」のみに委ねられる現状では、例えばある日突然早稲田大学の斎藤投手がある日突然、大学を退学し、次の日にMLBのチームと契約を結ぶということも、あり得ない話では無いと言うことになるのでしょうか?
いずれにせよ、早急な「ルール作り」は必要ですね。
それと、
> 敗戦処理。さんは、そうお感じになったことはありませんか?
日本から海を渡ったバッターのフォームが変わることは気付いていましたが、そういう背景があるとは恥ずかしながら気付きませんでした。勉強になりました。
投稿: 敗戦処理。 | 2008年10月 1日 (水) 23時33分
蛇足ですが。
「TB先」とは、下記記事の田澤投手評を指します。
http://blog.goo.ne.jp/eaglesflyfree/e/2d8392b53a67ef85558336907de4a9bc#tazawa
なお。
> 変な話ですが、マイナー契約で、今まで日本では味わったことの無い様なハングリーな状況での鍛錬の日々に耐えながらも芽が出ず、二、三年後に日本に戻ってきて日本のドラフト会議にかかった場合、日本の球団は自軍のファームで二、三年鍛えるより、MLBのマイナーで二、三年揉まれた選手の方が一本立ちが早いと考える球団も出るかもしれませんね。
---
これも私見ですが、
「投手の育成能力は(アマを含む)日本球界の方が数段上(メジャーで100勝以上してるのにマトモにクイックできない投手も居る=日本ではそんな輩は絶対に生き残れない)」
むしろ、
「野手の方が若いときから行った方が大成する可能性が高い(投手の変則モーションに惑わされないような無駄のない遅めの仕掛けを身につけることができる=日本人打者の方が早くから始動して余計な動きをしている選手が多い=)」
そう思います。
だからこそ。
「MLBは既に完成された日本人投手を欲しがり、MLBに行く日本人野手はほぼ例外なく日本時代のフォームとはまるっきり打ち方が変わる」
のだと考えています。
敗戦処理。さんは、そうお感じになったことはありませんか?
投稿: Eagles fly free | 2008年9月30日 (火) 02時30分
敗戦処理。さん、こんばんは。
出先からのため、一点だけ。
言葉足らずをご容赦くださいm(_ _)m
あくまで私見ですが。
> 仮に田澤を含む、彼らがいきなりMLBと契約を結ぶ自体、じゃなかった事態になった場合に、いきなり日本での十倍の年俸で迎えられそうな実力と言うことなのでしょうか?
>
> さらに言えば、各年度のドラフトでの目玉選手クラスはMLBでもいきなりメジャー契約されるレベルなのでしょうか?
---
いえいえ、毎年ごろごろメジャー級がいるわけではありません(実際そうなら、既にメジャーを逆占領しているはずですから^^;)。
#ちなみに、名前を挙げた選手は大学二年(垣ヶ原のぞく)で、殆どが投手です
但し、
「田澤純一は間違いなくメジャーでも上位の投手」
だと評価しています。
といいますのも。
たとえば昨年の目玉だった大場投手なら、
・クイックが遅い
・テイクバックが外回転なのでタイミングがとりやすい
等の欠点がありましたが、私が観る限り
「田澤純一には、そういった欠点がない」
と思います。
#TB記事をご覧ください
野茂英雄が、事実上のパイオニアとなりましたが。
その後に続いた投手で、彼より自信をもって上だと断言できる投手が何人居るでしょうか?
パイオニアとは、それほどに偉大だということだと。
それほどに、強烈な選手だからこそだと、私は思います。
投稿: Eagles fly free | 2008年9月30日 (火) 00時50分
Eagles fly free 様、コメントをありがとうございました。
×年報 → ○年俸
と
×疲労 → ○披露
ですね。どちらも全く気付きませんでした。
ところで先のコメントで、田澤投手以外の有力な選手のMLB直行をも懸念されていましたが、実は恥ずかしながら、彼ら有力選手のことを全く存じておりません。
仮に田澤を含む、彼らがいきなりMLBと契約を結ぶ自体、じゃなかった事態になった場合に、いきなり日本での十倍の年俸で迎えられそうな実力と言うことなのでしょうか?
さらに言えば、各年度のドラフトでの目玉選手クラスはMLBでもいきなりメジャー契約されるレベルなのでしょうか?
マイナー契約の場合、どのくらいのランクからのスタートになるのでしょうか?
変な話ですが、マイナー契約で、今まで日本では味わったことの無い様なハングリーな状況での鍛錬の日々に耐えながらも芽が出ず、二、三年後に日本に戻ってきて日本のドラフト会議にかかった場合、日本の球団は自軍のファームで二、三年鍛えるより、MLBのマイナーで二、三年揉まれた選手の方が一本立ちが早いと考える球団も出るかもしれませんね。
> であるならば、日本で実績を作った後の彼をFAまたはポスティングで獲得した方が、それまで彼を応援していたプロ野球ファンというジャパンマネーもついてきますから、お得ですよ」
こちらも併せて、説得したいところです。
この視点は見落としていました。
たしかに、マック鈴木が日本のプロ野球を経ずにMLBの球団と契約した時には「そんな凄い奴がいるのか!」という印象で、どのくらい向こうで通用するのかと興味を持ちましたが、田澤のような発想で最初からNPBを無視するような選手がMLBでプレーして、それを日本のファンが応援するかという疑問はありますね。
田澤の件で、マック鈴木と多田野の事例が紹介されがちですが、マック鈴木はともかく多田野が何故日本のプロ野球を経ずにMLB入りしたか、さらに言えば、何故ベイスターズ球団に自由獲得枠で入団出来なかったかを蒸し返されるのはイヤでしょうね。
投稿: 敗戦処理。 | 2008年9月27日 (土) 00時35分
それにしても。
> > 年報は十倍ですし。
---
誤字の含まれる己のコメントを引用されてしまうのは、想像以上にこっぱずかしいですね。
できれば、
> 以下、いささか長くなるが、コメントに対するコメントの型式で敗戦処理。なりの考えを疲労させていただくことにする。
---
こちらとのバーターで修正して頂くということで、いかがでしょうか。
お疲れのところ恐縮ですが、ご検討頂ければ幸いです^^;
投稿: Eagles fly free | 2008年9月26日 (金) 22時11分
敗戦処理。さん、こんばんは。
こちらこそ、いつも議論にお付き合いいただき、ありがとうございます。
それどころか、わざわさ記事にまで取り上げていただいて、却って恐縮しております。
さて。
ご提案を拝見して、私なりにまとめさせていただきますと、
1.あくまで日本のアマチュア選手の獲得(ドラフト)権については、NPBに優先権があることをあらためて確認
2.上記に漏れた選手、または確固たる意志でもって指名を拒否した(=田澤選?)選手について、今後はMLBの(これまでの自由競争ではなく)「国際ドラフト」というルールに沿って獲得してもらう(=今回のレッドソックスのような勇み足は許されなくなる)
こちらの二本立てと受け取らせていただきました。
その上で、
> MLB側がここまで譲歩した制度作りに賛同してくれるかははっきり言って疑問ですが、最低限この程度の腹案を持ってNPBのコミッショナーがMLBのコミッショナーに直談判しないと、NPBが、自ら率先してとまでは言いませんが、手をこまねいて手札を落とすと言われても反論出来ないのではと考えます。
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(「MLB側がここまで譲歩した制度作りに賛同してくれるかははっきり言って疑問」という点も含めて^^;)同感です。
やはり、
「とにかくそれは困るので、田澤を獲るのはやめてください」
単純にこう主張するだけでは、なんの説得力もありませんものね。
仰る通り、具体案を提示して積極的に意見をぶつけることこそが、結局は問題解決の糸口となるのではないかと思います。
また、この際の側方からの攻め口として、
「MLBが日本のアマから直で獲ってしまうと、NPB、ひいては極東のベースボールが衰退してしまいますし、それはMLBも困るはずです。であるならば、日本で実績を作った後の彼をFAまたはポスティングで獲得した方が、それまで彼を応援していたプロ野球ファンというジャパンマネーもついてきますから、お得ですよ」
こちらも併せて、説得したいところです。
なお、
> 田澤のように社会人野球に所属する選手はNPBの指名を拒否した場合に元の所属に残って次の指名を待つことが可能で、これに規制をかける相当な理由が今のところ見いだせていないのですが~
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究極的に、問題はここに集約されるんですよね。
田澤投手が成功してしまうと、社会人が抜け道(高校→社会人→MLB)として悪用されてしまう恐れがありますので(今の時代、ただでさえ社会人野球に対する風当たりは強いのに、こういうことが常態化すると、存在意義自体が問われてしまいます)。
蛇足ですが。
高校からではないものの、ドラフト1巡目での指名が噂されていた亜大の左腕・岩見投手の大阪ガス入りが内定したそうで、これもなんだか一連の流れに関連しているような気がして、個人的にはなんともいえない気分です。
http://hochi.yomiuri.co.jp/baseball/ama/news/20080925-OHT1T00024.htm
投稿: Eagles fly free | 2008年9月26日 (金) 22時10分