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2008年9月14日 (日)

【イースタン】スワローズにM7点灯もジャイアンツがついにゲーム差なしに猛接近!!

01 イースタン・リーグでは首位のスワローズに優勝マジック7が点灯していますが、今日(14)はスワローズがゴールデンイーグルスに敗れ、2位のジャイアンツがファイターズを破ったため、ジャイアンツがゲーム差なしと猛接近してきました。

(写真:14日のファイターズ戦で自ら本塁打を放ったジャイアンツの先発栂野雅文。三塁を回って岡崎郁ヘッドコーチに祝福されて照れ笑い。投げては7回1失点で勝利投手に)

せとさん が発行している「プロ野球イースタンリーグ情報メールマガジン」の第113号によると、日本のプロ野球界で唯一、胸を張って「首位攻防戦」と言えるのが、この2チームの争いということになる。たしかにジャイアンツの一軍が、やれ「リ・メーク・ドラマ」などと一縷の望みを託して踏ん張ってはいるが、なかなか首位タイガースを手の届く範囲まで追い詰められない。その点イースタン・リーグは首位のスワローズに優勝マジックが点灯しているとはいっても、今日の対ゴールデンイーグルス戦に敗れたのでマジック7といっても残り試合8でという状態。盤石とはいいきれない。ウエスタン・リーグは既にホークスの優勝が決まっている。パ・リーグもライオンズが抜き出ているから優勝争いが行われているのはイースタンだけと言って差し支えないだろう。

スワローズとジャイアンツの最近の直接対決は今月5日だった。2ゲーム差で追うジャイアンツにとっては絶対に落とせない試合だったがジャイアンツは木佐貫洋、野間口貴彦の二投手をつぎこんで3対6で敗れた。正直敗戦処理。はこれで決まったかなと思いかけた。

そして、再び1.5ゲーム差に迫って迎えたこの三連休。13日にジャイアンツがシーレックスに7対6と辛勝し、スワローズが引き分けに終わってゲーム差が半差詰まった。そんなシチュエーションでジャイアンツ対ファイターズ戦を迎えた。敗戦処理。は久々に生で観る中田翔の打席がよく見える利点も含め、一塁側に陣取ってジャイアンツを応援した(筆者注.明日は鎌ヶ谷なのでファイターズを応援。この辺が実に複雑なのだ<苦笑>)

試合は栂野雅文と須永英輝の先発。試合前にマウンドの数m先から投げる島崎毅コーチのボールを軽々とフェンスオーバーさせてジャイアンツファンを呆れさせていた中田翔は昨日に続き、「七番・三塁」でスタメン出場。

須永は相変わらずだった。

一回裏、先頭の松本哲也に対し、いきなりノースリー。左対左の有利さなんて立ち上がりの悪さには関係無い。一球ストライクを取ったものの結局四球。続く岩館学には左膝あたりに死球。ボコッという音が聞こえてきてイヤな予感がしたが案の定退場。小坂誠が代走に起用された。

ここで三番の矢野謙次が何を焦ったのか初球打ちで遊ゴロ併殺打。二死三塁となって光明が見えてきたかと思ったら四番、小田嶋正邦の初球に暴投。完全に一人相撲の状態でジャイアンツに1点を与えてしまった。

昨年の今頃、肘を痛めていた須永は鎌ヶ谷で淋しくバットボーイなどをしていた。「故障さえ治れば…」と本人も思っていただろうが今年も…。

須永は三回裏に矢野の二塁打で2点目を許すと、四回裏はさらに酷く、加治前竜一にセンターオーバーの三塁打を打たれた一死三塁のピンチに星孝典にライト前に渋く落とされ3点目。八番の円谷英俊を打ち取って二死までこぎ着けてやれやれと思ったら投手の栂野にライト後方にツーランを浴びて0対5となってしまった。

この時期に優勝争いをしているチームと下位のチームが対戦すると、往々にして目標の定まったチームとそうでないチームの差が出るものだが、ファイターズにも一時は絶望的だった最下位脱出の可能性が残っている。こんな一方的な展開になっては困るのだが…。

一方、栂野は好調。ストライクを先行させ、ファイターズ打線を淡々と打ち取っていく。

五回裏、ファイターズは二番手に江尻慎太郎が登板。今年いっぱい投げられないと見られていたが、このところイースタンの実戦マウンドに上がっている。

しかし、マウンドで気合いが入っているのは見ていてわかるのだが、おそらくは気合いほど球が走っていないのであろう。ジャイアンツ打線に軽々と打ち返される。一死から矢野の四球の後、小田嶋、中井大介、加治前の三連打でまず1点。星を三振に取ったものの二死満塁から円谷に左中間を破られ走者一掃。絶望的な1対9となった。ある知人は「武田久が絶不調だから無理矢理江尻を早く復帰させようとしているのでは」と危惧しているが、本当にそういう発想だったら無理は禁物。本格復帰は来シーズン早々と構えて欲しいものだ。

この試合、円谷はこの後も七回裏にファイターズ三番手の豊島明好から左中間にタイムリー二塁打を放った。ジャイアンツは八番の円谷と投手の栂野で合計6打点。

ファイターズ打線は栂野に本塁打を浴びた直後の四回表に二死から坪井智哉、金子洋平、市川卓のクリーンアップの三連打で1点を返していたが栂野から奪ったのはこの1点だけ。この日朝の「サンデーモーニング」(TBSテレビ系)で張本勲氏と大沢啓二氏に誉められていた中田翔も三振、あわや本塁打という中飛の後、第三打席でセンター返しのライナーのシングルヒットを放つにとどまった。

しかし、そんな一方的にやられていたファイターズであったが、ファイターズファンが溜飲を下げるシーンが八回表にやってきた。

ジャイアンツのマウンドはこの回から二番手の吉武慎太郎。先頭の陽仲壽が四球で出ると、続く村田和哉は一塁ゴロ。二塁封殺を狙った田中大二郎の送球が陽の背中を直撃し、センター方向に転がると陽はすかさず三塁へ。今さらながら無死一、三塁となった。

打席には途中出場の大平成一。吉武の投球がワンバウンドで、この回からマスクをかぶっている村田善則が一塁側方向にちょっとはじくと、三塁から陽がホーム突入。星がホームベースカバーの吉武に送球するも、間一髪ホームイン。そしてタッチを焦った吉武がボールをバックネット方向に大きく弾くと、投球時には一塁走者だった村田がこの間に一気にホームを駆け抜けた!!

陽にしろ村田にしろ、点差とイニングを考えれば、無理をして突っ込む状況ではない。しかし、今シーズン何度か一軍と二軍を往復している陽と村田にはおそらく一軍の本拠地、札幌ドームの特徴がオーバーラップしたのではないか?ホームベースからバックネット方向が他球場に比べて異様に広いホームグラウンドでは暴投、捕逸では単に一つ先の塁を奪うだけでなく、相手に好きがあればさらにもう一つ先の塁を奪えるのである。そんな感覚が、マウンドの吉武の、百戦錬磨の中継ぎの猛者とは思えぬ反応に即応出来たのではないか。これはもう、お見事としか言いようがない。

暴投をきっかけにして一塁走者が一気に生還。

草野球ではない。二軍とはいえプロ野球の試合での出来事である。敗戦処理。の周囲のジャイアンツファンも、このプレーには呆れるなり感心するなりで、やがてヤジの嵐になった。

「こんなプレー見たこと無いぞ!」

「点差があるからいいって問題じゃないぞ!」

「ピッチャーもキャッチャーもファーストも全員交代だ!」

 

少なくとも、ジャイアンツには脚が速い選手はいても、こういう気転の利く走塁が出来る選手は見あたらない。

 

このイニング、失策を記録した田中と村田善、暴投を記録した吉武。三人ともこの回からの登場だった。

吉武はしかし、走者がいなくなって投げやすくなったのか、大平以下の三人を打ち取って2点止まりにした。

最終回は野口茂樹が登板。簡単に二死を取ってスンナリ終わるかと思ったら代打の渡部龍一にライト前にポテンヒットを打たれると、続く代打の小山桂司に四球。陽にレフト前タイムリーと何とも締まらない投球。10対4と、締まらない終わり方になった。

Photo(写真:点差が開いた終盤に登板した吉武<左>と野口<右>。こんな瀬戸際の状況でも、審判からニューボールをもらう時に帽子を取る真摯な姿勢が変わらない野口)残り試合が少ない9月の中旬。吉武や野口というベテランが大差のついた場面で登板するといろいろと想像をめぐらせてしまう。二人とも若手に押され気味で登板機会が少なくなっているものの防御率2点台だ。特に吉武に関してはイースタンの試合をよく見ている知人から「出番は少ないけど、いい仕事をしているのですよ」と聞いていたので気になっていたのだが、この日の吉武にはガッカリだった。

 

そして、もう一方の野口に完全に食い込まれて二塁ゴロに打ち取られた中田にももどかしさを感じた。

14日・ジャイアンツ球場】

F 000 100 021 =4

G 101 340 10× =10

F)●須永、江尻、豊島、内山-今成、駒居

G)○栂野、吉武、野口-星、村田善

本塁打)栂野1号2ラン(須永・4回)

イースタン・リーグ優勝争い(14日現在)

1位 スワローズ  88試合50317分 勝率.617 -  残り8試合

2位 ジャイアンツ 89試合5334敗2分 勝率.609 0差 残り7試合

 

15日の対戦 モvsYs FvsG

残りの直接対決 25日 YsvsG(戸田)

引き分けの多さが最後にものを言うことになりそうだが…?

15日には同じカードがファイターズ主催で鎌ヶ谷で行われる。ジャイアンツは一気に首位に立ちたいところだろうし、ファイターズは「鎌ヶ谷デー」を企画しており、勝利で花を添えたいところだろう。このエントリー原稿を書いている今、敗戦処理。が住む多摩市は急な大雨が降り出したが、鎌ヶ谷方面はどうなのだろうか?

P.S.

今日のオマケ-誰だコイツ?-江尻が捕手転向!?

Photo_2

江尻の練習着を着て捕手の守備練習を受ける尾崎匡哉でした。

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コメント

金刃が2軍にもどりましたので、これは大きな戦力となるでしょう。これがジャイアンツ逆転優勝のカギとなるかも?
とにかくイースタン・リーグから目が離せませんね!
1軍の試合より2軍の試合が気になる今日この頃です。
#25日の「戸田決戦」はどこか別の(キャパの大きい)球場でやってほしい・・・

投稿: 長緯 | 2008年9月15日 (月) 14時34分

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