王顧問とうとう危機-星野仙一氏固辞でWBC監督がいない!?
来春のWBCの日本代表監督の有力候補と目されている星野仙一北京五輪野球日本代表監督が固辞の姿勢を明確にしたことで、今月中にも決定と見られていた監督の人選が白紙に戻ったようだ。さらに現役監督への代表選手アンケートでドラゴンズの落合博満監督が白紙提出をしたとかで選手選考にも波乱の予感。敗戦処理。としては古田敦也を監督に推しますが、それはともかくこんなことで大丈夫なのでしょうか?
今月15日に行われたWBC体制検討会議では星野監督がWBCでも引き続いて指揮をとる方向で話が進んでいる、と出席者の一人の野村克也監督がばらしていた。会議の内容を外部に漏らすとは社会人としてあまりに非常識だが、密室で何となく決められ、しかも自分もその片棒を担いでいると思われてはたまらないとの思いから掟破りの言動に出たのだろう。野村監督の言行不一致は今に始まったことではない<苦笑>!?
その後イチローが「現役監督から選ぶのは難しいでは、本気で最強のチームをつくろうとしているとは思えない」という極めて真っ当な正論がコメントとして発せられ、「星野監督」では面白くないメディアなどが飛びついた。ただ、いくら正論とはいえ、イチローは本来コメントすべき立場ではない。日本代表の有力な候補選手ではあり、誰が監督になるかはイチローにとって大問題であろうがイチローがチームを選ぶのではなく、「日本代表チーム」が選手を選び、その有力候補がイチローであるというのが厳密な位置づけであるのだから、イチローは現段階ではコメントする立場ではない。関係者ではあるがコメントする立場でない人の発言という点では一連のナベツネ発言と次元は同じであることを付け加えておく。いくら正論であっても<苦笑>。
もちろん、
野村監督が、なし崩し的に星野監督に決定するのを快く思わずに会議の内容を漏らすことと、イチローが「現役監督から選ぶのは難しいでは、本気で最強のチームをつくろうとしているとは思えない」と発言したことの間に相関関係は無いと見るのが普通だろうが、敢えてこの二つを結びつけると、
「WBC日本代表監督に野村克也」
という選択肢が浮上してくる。黒幕を暴くには誰が得するかを考えよ、の鉄則からするとこの期に及んでの混乱の震源地は野村監督ということになる<苦笑>。
それにしても不思議なのは、まず日本の野球界は北京五輪で金メダルどころか銅メダルすら取れなかったことを「敗北」として捉え、きちんと検証したのかという点。スポーツ新聞や週刊誌はいろいろと検証していたが<笑>、当の本人達は検証したのだろうか?
ここ数日の報道でも星野監督の敬称が「星野仙一氏」となっているものが多いが「野球日本代表」は解散したのか? サッカーのように常に「日本代表」が継続しているのならば、大会終了後であっても辞任、解任などがなければ代表監督は代表監督のまま。星野仙一の立場はどうなのか? もっともこれはメディアが目立って報道していないだけのことかもしれないが。
イチローはWBCを北京五輪のリベンジの場と捉えるのはおかしいという趣旨のコメントも発したそうだが、少なくとも検証、反省は必要だろう。では誰が「北京五輪野球日本代表チーム」を客観的に査定するのか?星野監督に反省文を提出させるだけでは客観性に欠けるのは言うまでもない。先の第一回の体制検討会議では野村監督からお友達内閣がいけなかったと揶揄されてムキになって否定したそうだが、しょせん本人に検証させるのでは限界がある。もちろんこの時期にホークスの監督として前線にいた王顧問に検証させるのも無理がある。
* その点ではお友達内閣をカレーライスのCMに使っておきながら、結果が出る前にさりげなくハニカミ王子の出演バージョンに差し替えたハウス食品の先見の明というか、機を見るに敏な判断力は特筆に値しよう。
ともあれ、今月27日に行われる予定の第二回の体制検討会議での決定ならびに発表は難しくなったのではないか?勘ぐれば、プロ野球ファンの耳目がクライマックスシリーズに向いているのをいいことに水面下の密談ですべてを決定し、クライマックスシリーズと日本シリーズの間(さらに言えばドラフト会議の直前)にどさくさに紛れて発表しようとしていたのか?とも思いたくなる。27日の会議後の会見が注目される。
王貞治氏は現在WBCに関する特別顧問の他、ホークスの最高顧問も務めている(来年1月1日付で会長に就任)。王氏が顧問という役職に就くのはこれが初めてではない。ジャイアンツの監督を辞めてからホークスの監督になるまでの間に東陶機器株式会社(現TOTO株式会社)の顧問を務めたことがある。もちろんこれはフジテレビのバラエティー番組で同社の主力商品のパロディーに使われて茶化される前の出来事だ。
しかし、来年3月に行われる大会の監督の人選が白紙に戻るとは、これが本当のとうとう危機か?
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コメント
急転直下!
ってほどではありませんが、原監督にWBC監督要請だそうですね。
是非是非コメントを
投稿: にしたく | 2008年10月27日 (月) 16時47分
にしたく様、コメントをありがとうございました。
> 個人的には、「日本一チームの監督にやってもらう」と決めてもらいたいです。
そうすれば、やりたくない落合監督は、クライマックスシリーズで負けにいくかも・・・(^w^)
その危険を察知したのか、落合監督は後がない試合にもかかわらず、今日の第四戦の同点の八回裏に淡泊でしたね。
別エントリーでも触れましたが高橋聡文の八回裏の続投、勝ち越されてからも続投だったのは不可解でしたね。
しかし何はともあれ、ジャイアンツは日本シリーズ進出を成し遂げました。
原監督の日本シリーズの勝率は歴代監督でトップの十割!
もう一度原監督の胴上げを観ることが出来るかもしれませんね!!
投稿: 敗戦処理。 | 2008年10月26日 (日) 00時35分
自民党総裁選のときに、とある幹部経験者が、「派手にやったほうが、関心を惹ける」と語ってましたが、WBC監督問題は、変に盛り上がってますね。
個人的には、「日本一チームの監督にやってもらう」と決めてもらいたいです。
そうすれば、やりたくない落合監督は、クライマックスシリーズで負けにいくかも・・・(^w^)
投稿: にしたく | 2008年10月24日 (金) 16時09分