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2008年11月 2日 (日)

シンジラレナ~イ?-日本シリーズは1勝1敗で所沢へ!!

ライオンズの先勝でスタートした今年の日本シリーズ。第二戦はアレックス・ラミレスのサヨナラ本塁打でジャイアンツが雪辱。11敗としました。

さすがに東京ドームで連敗ではシャレにならないので、今日の一勝は本当にジャイアンツにとって大きいと思う。二試合連続のロースコアゲームだったが、ジャイアンツの決定力不足はシリーズに入ってからのラミレスの不振が響いているのは明らか。この九回裏の打席でもマウンドの岡本真也に翻弄される様では第三戦以降も足を引っ張り続けるのではと心配しながらテレビを観ていた。

「ジャイアンツ=一発攻勢」というイメージを抱きがちだが、今シーズンのジャイアンツは小笠原道大とラミレスの「オガラミ」のバットで打線を引っ張り続けたと言っても過言でない。特に左膝の手術の影響でスタートが絶不調だった小笠原と違い、一年間を通して打線の中枢としての機能をし続けたラミレスの功績は大きい。しかし技術的要因はわからないが、クライマックスシリーズでも火を吹き続けたラミレスのバットが日本シリーズに入って第一戦から停滞した。

第一戦ではチーム唯一の得点打を挙げているが、打ち損なった打球を相手のヒラム・ボカチカが捕り損ねたようなもの。むしろ二度の併殺打が深刻さを表した感じだった。特に1対2で迎えた九回裏の一死一塁の場面ではジャイアンツファンなら誰しもが今日の九回裏の打席と同じような結果を思い描いていただろう。

日本シリーズには往々にしてシーズン中とは別人の様な、「逆シリーズ男」が登場する。昨年のファイターズの稲葉篤紀も記憶に新しいが、近いところでは1999年のドラゴンズの関川浩一、2001年の礒部公一、2002年の和田一浩の絶不調は観ていて気の毒になるほどだった。

この試合の五回裏。1点のビハインドを追うジャイアンツは一死一塁から小笠原に左中間二塁打が出て二、三塁と同点どころか逆転のチャンスを作りラミレスに回した。マウンドには帆足和幸。左対右、一塁が空いている。次は左対左になるイ・スンヨプ。勝負を避けてもおかしくない場面でライオンズはラミレス勝負を選択。そしてあろうことか、内野は前進守備でバックホーム態勢だった。冒頭のタイトルの「シンジラレナ~イ」はラミレスが試合後のヒーローインタビューで発したフレーズだが、この試合で何が信じられなかったかと言って、この前進守備だ。

結局ラミレスはボテボテの一塁ゴロで走者を還せなかった…。

それらを考え合わせると、原辰徳監督が勝利監督インタビューで語っていた様にラミレスにとってもジャイアンツにとっても大きい一発だったと言えよう。

オガラミのオガの方も心配だ。

七回裏にファイターズ時代からの天敵・星野智樹から左手首に死球を受けてしまった。この試合では帆足から三塁打と二塁打を放ち全快ぶりを見せていた矢先だけに心配だ。ただ小笠原の小笠原たる所以は、死球を受けても一度は治療を受けてグラウンドに戻ってきたところだ。小笠原はその後二塁まで進み、その後で代走と交代したが、本当にギリギリまで痛いだの何だの言わない男の真骨頂ぶりを観た感じだ。

 

小笠原はシーズン終盤とクライマックスシリーズでほんの一ヶ月の間にドラゴンズのチェンから二度も右腕に死球を受けて欠場した。チェンも星野も小笠原が苦手としている投手。苦手だからこそ、何とか克服しようと気持ちが前に出がちで、向かってくる投球を避けきれないのだろうか?

ただ別の意味で気になったことがある。小笠原が二塁塁上から退いたのは、二死二塁で西村健太朗に代打、大道典嘉が起用され、ライオンズの投手がサウスポーの星野から右の小野寺力に代わった、投手交代の間だった。2対2の同点の七回裏。しかもジャイアンツは第一戦を落としている身。この回のチャンスを逃すと、小笠原抜きの打線でライオンズと闘わなければならないことを考えれば、右対右を得手としていない大道に代えて代打に阿部慎之助を送って勝負を賭けるに価する場面ではなかったのか。大道にそのまま打たせた原采配には疑問が残る。

結果は大道がインコースの球にうまく当たり、チャンスをつないだ。異なる投手とはいえ、このイニング二つ目の死球と言うことで続く坂本勇人以降の打席でライオンズバッテリーに内角を攻めにくくするという大道の超ベテランらしいテクニックには頭が下がるが、それ以前に原采配に疑問が残る。阿部が万全でないというのなら脇谷亮太でも面白い場面だ。

もっとも、監督が何をしようと勝つ時は勝つのがジャイアンツの野球。ジャイアンツらしい勝ち方が出来て所沢に臨むというのは心強いかもしれない。

正直、第一戦で涌井秀章に完璧に抑えられた時には涌井だから打てなかったのか、ライオンズバッテリーに弱点を握られたのか不安になった。日本テレビのゲスト解説を務めたダルビッシュ有が、クライマックスシリーズのライオンズ戦では必要以上に内角を攻めて相手打線を狂わせ、次の試合にも好影響になる様考えて投げたと言っていたが、それを涌井にされたのかと思った。今日も帆足に手こずったが、何故か渡辺久信監督は帆足を五回で降ろしてくれた。

もっとも日本シリーズ第一戦というものは重々しい雰囲気にグラウンドが支配され、打線優位のチーム同士の対戦でも、点が入らない傾向はある様だ。

特別な試合の時だけのメンバー紹介。錦織健による荘厳な雰囲気の国歌独唱は同じNPBのメインイベントでもオールスターゲームの時の倖田來未とは一味も二味も違った。さらにその後の始球式の上野由希子は上原浩治より速いのではないかというボールを投げたし。

余談だがジャイアンツは日本シリーズ初戦の始球式にスポーツ界から人選する傾向がある。近年では2000年のホークス戦では第一戦に高橋尚子、第二戦に田村亮子(谷亮子)2002年のライオンズ戦では第一戦に北の湖敏満を起用した。高橋尚子は先頃現役引退を表明。谷亮子は今年の北京五輪で三大会連続の金メダルを逃した。北の湖は今年、弟子の大麻吸引の件で理事長の座を辞した。上野由希子も残り二ヶ月、身の回りに気をつけた方が良いだろう。

原監督と渡辺監督が共に現役だった両チームの日本シリーズの対戦で、先にライオンズが勝って第二戦でジャイアンツがタイに持ち込んだパターンというと、1994年を思い出す。この時、第二戦に勝って一勝一敗のタイに持ち込んだ長嶋茂雄監督は勝利監督インタビューで、アナウンサーから「これで勢いを持って所沢に乗り込めますね」と振られてこう答えた。

「そうですね。まあ、いずれにしてももう一度ここ(東京ドーム)に戻ってきますから」

ライオンズに所沢で三連敗なんてことはないけど、ウチも三連勝は出来ませんよ、と言った様なものだ。こういう味のあるコメントはさすがに原監督には、まだ期待できない。これまた余談だが、長嶋監督はシーズンの優勝も、日本シリーズの優勝も、1977年のリーグ優勝が、ジャイアンツの試合のない日にマジック対象チームが敗れて決まったのを除けばすべて土日に決めている。ファンの多くがリアルタイムにその瞬間を観ることが出来る日に優勝を決めている。原監督にもそういう芸当を出来れば望みたい。

前にも書いたが、敗戦処理。の希望は1983年のリベンジ。この時もサヨナラゲームの応酬だったが、結局第七戦で敗れた。敗戦処理。が生観戦する予定の第七戦で原監督に宙に舞って欲しい。

 

かつて「シンジラレナ~イ」と叫んだファイターズのトレイ・ヒルマン前監督は日本一、アジア一まで登り詰めた。

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コメント

にしたく様、コメントをありがとうございました。

> 所沢で3連勝or3連敗はありえないでしょうから、必ずや、からくr...いや、東京ドームに帰ってくるでしょう。

だといいのですが、ここ二年間、日本シリーズは第三戦から三連勝で第五戦で決まっちゃっているのですよ。

その前の年もマリーンズが四連勝で、千葉マリンに戻る前に決まっちゃった。

明日は石井一久でしょうから、攻略は難しいかもしれませんが、何とか勝って欲しいです。そうすれば、悪くても東京ドームに戻れますから。

> ところで、原監督の喋りが長嶋終身名誉監督に似てきたことが指摘されます。
早くも、「名監督」のオーラを身にまとい始めたのでしょうかね(笑)

敗戦処理。は眼が悪いのか、耳が悪いのか、感じません<笑>。

投稿: 敗戦処理。 | 2008年11月 4日 (火) 00時52分

長緯様、コメントをありがとうございました。

> 長嶋監督の「必ず帰ってきます」の有名な迷セリフは、所沢で1つは取ろう、という気持ちがついつい違う形で口に出てしまったのでしょうが、原監督はさすがに二番煎じで同じ事を言うことはなかったようですね。

長嶋監督が監督として初めて日本シリーズに出た1976年のブレーブス戦が後楽園から始まって、後楽園と西宮で三連敗。第四戦に勝った時に

「もう一つ勝って、必ず後楽園に戻ります」

と言ったのが印象的だったので1994年の名セリフも印象に残っています。

あの年の第四戦で九回表の二死、ツーストライクから顔の高さのウエストボールをホームランして同点にした大久保がライオンズのコーチというのも因縁を感じます。

あの試合は同点に追いついて延長戦になって最後はサヨナラ負けでしたが、あのデーブの一発でジャイアンツが日本一になれると確信したのを想い出します。

投稿: 敗戦処理。 | 2008年11月 4日 (火) 00時48分

所沢で3連勝or3連敗はありえないでしょうから、必ずや、からくr...いや、東京ドームに帰ってくるでしょう。
連日の接戦にノムさんも、「どっちが有利か・・・全く読めん」とお手上げ。
第7戦までもつれる匂いもしてきました。楽しみです。
 
ところで、原監督の喋りが長嶋終身名誉監督に似てきたことが指摘されます。
早くも、「名監督」のオーラを身にまとい始めたのでしょうかね(笑)

投稿: にしたく | 2008年11月 3日 (月) 00時52分

ラミちゃん、それはヒルマン監督の二番煎じだよ、と言いたくなりましたが、外人選手の場合、覚えられる日本語は少ないでしょうからいいんじゃないかと感じました(笑)。

長嶋監督の「必ず帰ってきます」の有名な迷セリフは、所沢で1つは取ろう、という気持ちがついつい違う形で口に出てしまったのでしょうが、原監督はさすがに二番煎じで同じ事を言うことはなかったようですね。

投稿: 長緯 | 2008年11月 3日 (月) 00時17分

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