来季のジャイアンツ打線は相手投手の右左に応じて高橋由伸と谷佳知を併用!?-週刊ベースボールの「どこよりも早い!2009年プロ野球12球団戦力分析」より
12月の最後の週とあって、週刊ベースボールも新年第1号が発売され、早くも各球団の来季のローテーション、予想オーダーが載っている。同誌ではここ数年、年の暮れに発売になる新年第1号でこの特集を組んでいる。
週刊ベースボール1月5&12合併号(ベースボールマガジン社刊)「どこよりも早い!2009年プロ野球12球団戦力分析」
ジャイアンツの項を観ると、高橋由伸は対右投手用予想オーダーでこそ「七番・右翼」で名を連ねているが、対左投手用予想オーダーには名前がなく、「七番・右翼」には谷佳知の名が挙がっている。今シーズン、慢性化した腰の痛みに悩まされて本来の活躍が出来なかった高橋由だが、いくら同誌の担当記者による予想とはいえ相手投手によって出たり出なかったりの扱いだとは…。しかも出ても「七番打者」!!
(写真:週刊ベースボールの担当記者の予想では来季、「七番・右翼」で併用されるジャイアンツの高橋由伸<左>と谷佳知<右>。)
まだ現時点で外国人選手の補強が終わっていない球団もあり、今後もトレードやFA選手の国内移籍もあり得るのでこの時点で戦力分析をしたりオーダーやローテーションの予想をすること自体に若干の無理があるのだが、オフシーズンで暇なプロ野球ファンが来季に向けて妄想を膨らませるにはありがたい企画といえよう。
ちなみに掲載されたジャイアンツの予想オーダーは以下の通り。
■ 対左投手用
予想オーダー
(中)鈴木尚
(二)木村拓
(三)小笠原
(左)ラミレス
(一)李
(捕)阿部
(右)谷
(遊)坂本
(投)
■ 対右投手用
予想オーダー
(中)鈴木尚
(二)脇谷
(三)小笠原
(左)ラミレス
(一)李
(捕)阿部
(右)高橋由
(遊)坂本
(投)
来季開幕後、早々に37歳になる木村拓を脇谷と併用するというのは理解出来るが、高橋由に対するこの評価の低さは…。今シーズンの体たらくに対し、奮起を促す意味で敢えて酷評しているというのならばわかるが、同じく高橋由に辛口のコメントを発し続ける敗戦処理。も真っ青な感じだ。
問題の高橋由の「腰」だが、報道によると手術を要するほどではなかったようで、来シーズンにはほぼ万全のコンディションで戦えるメドが立っているらしい。もっともこの記事はスポーツ報知だったが。体調万全でももはや高橋由は下位打線で、相手投手が左投手だったらスタメンを外されるランクの選手ということなのだろうか?
高橋由伸自身がこの特集に目を通し、「冗談じゃない!」と奮起してくれることを祈るばかりだ。
ちょっと話が飛ぶが、この特集はあくまで「予想」と銘打ってあることに着目したい。
例えば、ジャイアンツの対左投手用の先発オーダーを予想するということは、原辰徳監督や首脳陣が、相手の先発投手を左投手と断定している時にどんなオーダーを組むかを推測して書くのが「予想」であり、この担当記者なりが考える、「対左投手用にはこのオーダーが最善」という「主張」を書くべき場ではないということであるということをはっきりしてもらいたい。「予想」とは「かくあるべし」という意見ではなく、「こうなるであろう」という推測であるからだ。そうでなければ、日本語として誤っている。この担当記者が誤っていないのであれば、担当記者としての取材の過程で「来季の高橋由伸はスタメンが確保されている訳ではない」などの監督や首脳陣談話を得ているということになる。
ただ個人的には、高橋由伸にはそのくらいの危機感を持って欲しいと思っている。
二年前に敗戦処理。がトレードも辞さずという旨を書いた時にはいろいろと反響があったが、実際に今季終盤の試合で、例えば谷に代えての代打で高橋由がアナウンスされても、東京ドームは万雷の拍手という感じではなかった。「メークレジェンド」完結を目前に控えてマッチレースを展開している局面で、ジャイアンツファンは過去の実績より、今まさに勢いのある亀井義行や鈴木尚広への期待感を大きくしていたのかもしれない。
それにしても…。
高橋由と同様に2008年に期待を裏切ったイ・スンヨプが相手投手の左右にかかわらず「五番・一塁」で予想されているにもかかわらず高橋由の七番は淋しい。また、ファイターズから移籍してきたMICHEAL改めM・中村を「中継ぎ」の一言で片付けているのも淋しい。これも担当記者個人の意見ではなく、実際に人選を決める首脳陣の人選を「予想」したものであるならば、余計に淋しい。同号のやくみつる による四コマ漫画「12球団ドガチャカ交流試合」では原監督がWBCの候補にレッドソックスの岡島秀樹を選ばなかったのはレッドソックスの岡島を、ジャイアンツにいたノーコンの左投手と同一人物ではないと思っていたからというネタが描かれているが、MICHEALという投手をもうちょっと良く見極めて欲しいですね。
なお、同号の CULTURAL REVIEW about BASEBALL の「輝け!2008年度野球レコード大賞」の最優秀新人賞に以前当blogで紹介した立花夢果の「『6』の軌跡」が選ばれた。夢果さん、おめでとう!!
実はその立花夢果の生ライブを堪能出来た「プロ野球ナイト」の忘年会が去る22日に行われていたのだが、仕事の関係で参加出来ず残念な思いをした。河野明子アナが自ら結婚の報告をした「報道ステーション」を観ることが出来なかったことと、重ねて残念な一日であった。
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