マリーンズが来季契約満了後にボビー・バレンタイン監督と再契約しないことを発表
まさに異例。マリーンズが来季2009年まで契約が残っているボビー・バレンタイン監督に対し、来季の契約満了後には契約を更新しない旨をバレンタイン監督本人に伝え、マスコミにも発表。球団公式HPでも発表した。2004年に監督に復帰したバレンタイン監督の元、マリーンズは2005年に31年ぶりの日本一に輝き、かつてのBクラスが指定席というイメージを払拭する成績を残している。何故今この時期に、来シーズン後のことを発表しなければならないのか、今一つ疑問だが…。
(写真:来シーズン限りでマリーンズ監督を退任することが明らかになったバレンタイン監督<左>。昨年のマリーンズ対ファイターズ最終戦の試合後に、退団が決まっていたファイターズのトレイ・ヒルマン監督のファンへの挨拶をエスコートしたシーンから。)
いろいろな報道を総合すると、バレンタイン監督が、本来なら球団フロントの領域である部分にまで介入したことや、監督本人のみならず、付随するスタッフ分を含めた人件費が球団の経営を圧迫している一因になっていることなどが契約を更新しない理由らしい。
球団には球団の事情があるだろう。2004年の球界再編騒動以降、球団運営は赤字でも親会社が補填してくれるというイージーな考えが通用しないというのは理解できる。しかし、来シーズン後の契約更新の可否を何故この時期に公にするのか、どうも理解できない。
バレンタイン監督によるフロント領域にまでの介入に関してはいくつかの報道がなされている。直近では独断で韓国プロ野球選手の身分照会をした件が挙げられている。しかしそもそも、バレンタイン監督に対して領域を広げたのはマリーンズのフロントの方だったのではないか?
2005年の日本一を機に、ボビー崇拝が尋常でなくなり、前回の広岡GM体制下で最終的に泥仕合の様相を呈した、GM、監督双方による互いに対する領域侵犯の再来の様な越権行為をしたがる監督に、全権監督に近い形のお墨付きを与えてしまったのは他ならぬマリーンズ球団ではないのか?例えば外国人助っ人獲得にしても、近年のフリオ・ズレータ、ホセ・オーティズ、ブライアン・シコースキーといった国内実績組を除けば監督のツテに頼って探しているのが実態らしい。いわばフロント業務の一部をバレンタイン監督に「丸投げ」してしまったものだから、監督とフロントの境界があらゆる面においてあやふやになってしまったのではないか?
外国人助っ人でいえば、今季の成績に大差ないベニー・アグバヤニが残留でオーティズがクビというのも今一つ解せない。オーティズが打球にグラブを投げて止めるという大失態をしたからクビでベニーは「ボビー・チルドレン」だから残留なのか?少なくとも敗戦処理。の知る限りベニーとマリーンズは2008年シーズンと2009年をまたいだ複数年契約を結んでいない。
球団HPの声明ではそういった「大人の事情」には触れず、来季が球団創立40周年(「ロッテオリオンズ」になってから40周年)に当たるので、その後の10年を新たな体制で迎えたいという大人の文章になっていたが、本音と建て前はあるだろうが再び「失われた10年」などといわれないよう、ポスト・バレンタイン体制に抜かりの無いよう、フロントには一年がかりで新体制を作り上げて欲しい。
ところである年代のファンにとってはマリーンズと言えば「万年Bクラス」というイメージが強いだろう。実際、三度の三冠王に輝いた落合博満をトレードで放出してから、バレンタイン監督で日本一に輝くまでの19年間でAクラスになったのがバレンタイン政権での2回だけだった。セ・リーグでタイガースが長期低迷していた時期とも重なり、「あったら怖い!?-阪神とロッテの日本シリーズ」などと揶揄されたものだ。しかしマリーンズは(タイガースもそうだが)それだけ長い期間低迷していても、球団創立以来の通算成績では勝率が5割以上ある、名門チームなのである。
長期的にチーム運営を考えるなら、「広岡体制で懲りたから…」タブー視されているGM制の再構築も検討すべきではないか?個人的には前回の件はGM制の失敗ではなく、人選と受け入れ体制の問題だったと分析しているが、マリサポないしマリーンズファンの皆さんのお考えは如何に?
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