世界をつかもう
3月5日に東京ラウンドが始まるWBC。日本代表チームも連日の強化試合でいかにも本番近しという感じだが、公式スポンサーである日本マクドナルドがキャンペーンを20日から開始。こちらも本番態勢だ。特定の人気商品を購入すると、その場で応援クリアファイルがもらえるという。かつては日本野球機構の公式スポンサーだった日本マクドナルド。この不況下で、過去最高益を記録した絶好調企業。WBCにかぎらずどんどん日本のプロ野球をサポートして欲しいものだが…。
日本マクドナルドは過去に日本野球機構のスポンサーだったことがある。隠している部分をコインなどでこすって剥がし、野球にちなんだ景品が当たるスクラッチカードなどのキャンペーンをご記憶の方も多かろう。また昨年はいくつかの球場で試合前のグラウンドにドナルドが登場して子供達のベースランニングに花を添えたりしていた。敗戦処理。が直接目撃したのは西武ドームと広島市民球場。おそらくは他にもいくつかの球場で展開されていたのだろう。
だがしかし、この球場でだけは実施していないだろうと容易に想像出来るスタジアムがある。
千葉ロッテマリーンズの本拠地、千葉マリンスタジアム。
日本マクドナルドが日本野球機構のスポンサーから撤退した理由は同社の事情と言うより、機構側の事情だった。マリーンズの親会社であるロッテがマクドナルドと商売敵に当たるロッテリアを傘下に持っているため、バッティングするからである。この時期同等の理由でファミリーマートもスポンサーから撤退を余儀なくされた。
そのような制約があるからか、不況で協賛費用を出し惜しむ風潮にあるからか知らないが、現在NPBの公式スポンサーは激減してしまった。オールスターゲームを長年スポンサードしてきた三洋電機の撤退は衝撃的だったが、その後会社ごとパナソニックの傘下に収まる決定が成されたことを考えれば、当然の流れだったといわざるを得ない。そんななか、NPBには制約があっても、WBCという大会のスポンサーと言うことなら問題なしということになるのだろう。既に強化試合の報道などで選手のヘルメットに「世界をつかもう」のロゴが貼られていることにお気付きの人も多いことだろう。
* 代表メンバーから国際大会での実績が豊富な西岡剛が外されたのもマリーンズの選手だから…などということはあるまいが。渡辺俊介は選ばれているし<苦笑>。
スポンサーシップといえば昨夏の北京五輪の際にアサヒビールのキャンペーンに日本のエースの写真の掲載がないことを当blog2008年8月17日付エントリー アサヒスーパードライは野球日本代表の夢と情熱を応援します。で言及したが、今回もWBC東京ラウンドをスポンサードしているアサヒビールの一連のキャンペーンツールにはダルビッシュ有が不在なばかりか、日本代表の顔とも言えるイチローの姿もない。そう、既にテレビCMをご覧になった方も多かろう。イチローがライバルの麒麟麦酒の一番搾りのCMに出演しているからである。
イチローをCMに起用し、キャッチコピーが「NIPPON ICHIBAN」、そして今この時期。麒麟麦酒の思惑が見え見えですね<苦笑>。
今回のWBCへの選手の派遣を見送ったドラゴンズの白井文吾オーナーが(五輪とは異なり)「WBCは讀賣さんの大会だから…」とか語って世のアンチ讀賣派を喜ばせていたが、もっともっと複雑な要素が絡んでいるのである。
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