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2009年2月 8日 (日)

もしも今、パ・セ交流戦がなくなったら…-四年間観客動員力調査スピンオフ企画

一連の観客動員力調査によって、敗戦処理。は2005年から2008年までの各球団の本拠地球場でのカード別の観客動員数を集計することが出来た。今月から春季キャンプがスタートしたとはいえ、まだ一ファンとしては退屈で暇な時期だ。そこでこれらのデータからさらなるシミュレーションを試みた。

もしも今、パ・セ交流戦が無くなったら…

 

 

 

*下記の2件のエントリーをまだお読みでない方は本エントリーをお読みいただく前に先に下記の2件をお読みいただければと思います。

 

 

タイガースが首位返り咲き、上位の顔ぶれ変わらず。日本一ライオンズは意外に低迷!?-2008年観客動員力調査

(2009年1月25日付)

【ブログ開設四周年記念日特別企画】TG二強はさすが。しかし3位から6位までパの球団が健闘―観客動員力調査2005年~2008年四年分

(2009年2月1日付)

敗戦処理。は2005年から2008年までの十二球団の計132カードのカード別の一試合平均観客数を集計した。この四年間は2004年に勃発した(顕在化したと言うべきか)球界再編騒動の教訓からパ・セ交流戦が導入されたのが最大の変化と言って差し支えないだろう。パ・リーグにとっては全国中継が見込めて放映権料収入を増やせるジャイアンツ戦の実現や全国くまなくファンがいる全国区球団タイガース戦を主催することでの観客増や興行収入増を見込めるし、逆にセ・リーグにとってはそれらの一部を手放さなければならない、共存共栄の観点からの、一部の球団にとっては痛みの伴う改革といえよう。そこでこの四年間のカード別の平均入場者数を基にして、パ・セ交流戦が無くなったらどうなるのかというものを検証した。

まず今季、2009年の試合方式をおさらいしておこう。

各球団は同一リーグの五球団とはホーム、ビジター各12試合の計120試合を行い、他リーグの六球団とはホーム、ビジター各2試合の計24試合を行い、全部で144試合を行う。その中で興行収入を得られるホームゲームは対同一リーグ12試合×五球団の60試合と交流戦2試合×六球団の12試合で合計72試合がホームゲーム(主催試合)である。

これを仮に交流戦をなくし、すべて同一リーグだったらどうなるのかを同じデータで比較するのだ。72試合のホームゲームすべてが同一リーグ五球団相手だったらどうなるか?というシミュレーションだ。

まずは2005年から2008年までの四年間のカード別一試合平均観客数(本拠地球場開催のみの平均)のデータから、交流戦込みの72試合での各球団の観客動員数を集計する。各球団、同一リーグのチーム相手の一試合平均観客動員数を12倍したものに交流戦となる他リーグのチーム相手の一試合平均観客動員数を2倍したものを足す。それがこの四年間並みの観客動員だった場合の2009年の観客動員数となる。

3,235,344人 タイガース

3,042,310人 ジャイアンツ

2,482,765人 ドラゴンズ

2,283,256人 ホークス

1,813,696人 ファイターズ

1,501,578人 マリーンズ

1,368,354人 スワローズ

1,264,109人 バファローズ

1,187,199人 ライオンズ

1,176,590人 カープ

1,159,643人 ベイスターズ

1,103,636人 ゴールデンイーグルス

次いで、交流戦、即ち他リーグとのカードの数値を入れず、代わりに同一リーグの対戦だけで計算する。同じ条件にするため、同一リーグの五球団相手に72試合のホームゲームを行うとする。すると一球団相手に72÷5=14.4試合対戦することになるので同一リーグのチーム相手の一試合平均観客数の合計を14.4倍する。

その結果は以下の通り。

従来通り→交流戦無し、カッコ内は交流戦無しの場合の増減

3,235,344人→3,230,515(0.15%) タイガース

3,042,310人→3,047,417(0.17%) ジャイアンツ

2,482,765人→2,454,164(1.15%) ドラゴンズ

2,283,256人→2,28,309(0.09%) ホークス

1,813,696人→1,814,938(0.07%) ファイターズ

1,501,578人→1,504,237(0.18%) マリーンズ

1,368,354人→1,332,318(2.63%) スワローズ

1,264,109人→1,306,423(3.35%) バファローズ

1,187,199人→1,229,770(3.59%) ライオンズ

1,176,590人→1,166,802(0.83%) カープ

1,159,643人→1,134,047(2.21%) ベイスターズ

1,103,636人→1,108,749(0.46%) ゴールデンイーグルス

交流戦が無くなった場合に観客動員数が減ってしまうのはタイガース、ドラゴンズ、ホークス、スワローズ、カープ、ベイスターズの六球団。何とホークスを除けばいずれもセ・リーグの球団だ。このシミュレーションの結果だけで判断すれば、パ・リーグの球団よりもセ・リーグの球団の方がパ・セ交流戦への依存度が高いということになる。これは意外な結果が出た!

敗戦処理。はこの結果を基に、もう交流戦の役目は終わった、交流戦を減らそうなどと言うつもりは毛頭無い。例えば、交流戦が行われるようになって、それまで対戦する機会の無かったリーグ、チームと対戦するようになった結果、敗戦処理。のように両リーグにひいき球団を持つファンが増えたのかもしれないし、パの球団にとって、対ジャイアンツ戦で見込んでいた放映権料収入にあまり期待を持てないことがわかり、より一層基本的なファンサービス、営業活動に力を入れた結果かもしれない。いずれにせよ、交流戦効果の一環だと敗戦処理。は思っている。

また、増減比を見ると、プラスマイナスで最大でも3%ちょっとである。これはファンの間に交流戦が特別なものではなく、公式戦の一パーツとして定着したことの裏返しかもしれない。

こんな事を書くと、交流戦元年からずっとスポンサーを務めている日本生命保険相互会社が「それならスポンサーをしている意味はない」などと言い出しかねないが、万一そうなってスポンサーが付かない事態になったら、交流戦の優勝とか、MVPを廃止して交流戦を残せばいい。それでも交流戦は公式戦の一部であることに変わりはないから、真剣勝負の場であることには変わりがないのだから。

ということで、これからは交流戦を両リーグ間の既得権益の奪い合いの具としてではなく、長いシーズンの中に彩りを添える一パーツとして両リーグで盛り上げていくのが望ましい形なのではないか。交流戦の定番演出となった人気マスコット対決や、対戦両チームにゆかりのあるOBによる始球式の実施など交流戦ならではのイベントを維持発展させる努力を怠らなければ、ファンは飽きずについてくるだろう。

最後に一言。これら一連のシミュレーションが成り立つのも、2005年から観客動員数の実数発表が断行されたからに他ならない。出来ればこれからはさらに踏み込んで有料入場者数の実数発表に踏み切って欲しい。

 

 

* パ・セ交流戦 敗戦処理。は昨年5月30日付の当blog 3分の1を終えてパ27勝セ21勝-敗戦処理。的交流戦ヒートアップ案 で、

> 敗戦処理。は今年の交流戦で勝ち数の多かった方のリーグを来年の交流戦が終わるまで当blogでは先に表記することをここに宣言する。もしもパ・セとなった場合、どのくらい違和感があるか読者の皆様も体感していただければ幸いである。

と書いた。結果はパの73勝、セの71勝でパが多かった。したがってそれ以降今年の交流戦開幕まで当blogでは「パ・セ」と表記している。

 

 

 

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