« 日本テレビ系列はなぜWBC日本代表戦を中継しないのか? | トップページ | 大田泰示、ジャイアンツ球場デビュー戦を飾れず »

2009年3月 8日 (日)

宿敵韓国にまさかの大勝!侍JAPANが東京ラウンド突破、サンディエゴ・ラウンド進出決めた

勝った方が東京ラウンド突破となる7日の日本代表対韓国代表戦は日本代表が北京五輪で二度も抑えられた韓国代表のサウスポー、キム・グァンヒョンを速攻で攻略。二回途中でKOすると、その後も効果的に加点し、七回終了で14対2とコールド勝ちした。日本代表はこれで東京ラウンド突破、サンディエゴ・ラウンド進出を決めた。

まさかの圧勝だった。

日本のプロ選手が参加するようになってからの五輪とWBC(予選含む)での対韓国代表戦の成績は何と3勝7敗。先頃発表されたIBAF世界ランキングでも日本は韓国の後塵を拝し、第4位とされているほどだ。シドニー五輪の3位決定戦で松坂大輔がイ・スンヨプに決勝打を喫して以来、ことごとく勝負所でイ・スンヨプにやられている印象が強い。

今WBCにはイ・スンヨプは参加していないが北京五輪で二度にわたり日本代表戦に先発し、高速スライダーを主体に日本打線をきりきり舞いさせた若き左腕、キム・グァンヒョンが日本打線に立ちはだかることを考えると、厳しい闘いになることは容易に想像できた。

が、しかしである。

中国代表戦でとても安打が出そうな気配の無かったイチローがキム・グァンヒョンの立ち上がりを突いて今大会初安打を放つと中島裕之、青木宣親が続いてあっという間に1点を先制。二死後には左投手対策でスタメンに抜擢された内川聖一が痛烈に三塁線を破るタイムリーで2点を加えた。

その裏に日本代表の先発、松坂大輔の制球難に韓国代表打線がつけこみ、三連打と攻めるが、走塁死もあって四番キム・テギュンに本塁打が出たものの2点止まりに終わったのが大きかった。

日本代表は二回表にもキム・グァンヒョンを攻め続け、安打と四球で得た無死一、二塁からイチローのセーフティ・バントが鮮やかに成功して満塁となると、押し出しの四球と犠飛で2点を加えたうえに四番村田修一に3ランが飛び出し8対2。キム・グァンヒョンをKOし大勢を決めた。

イチローが初回先頭打者として初安打を放って打線に勢いをつけたたとか、1点止まりだったら悔いが残るところで出た、原辰徳監督抜擢の内川の2点タイムリーが大きかったとか、村田の3ランが決め手だとか、いろいろと節目と思える場面はあったが、先発・松坂が得意のスライダーが決まらずに苦しんでいたことを考えると、日本代表が先攻だったことが勝敗の分かれ目だったように思える。そのくらい松坂はひどかった。

調整が不安視されていたダルビッシュ有が対中国代表戦で無難にまとめる投球をしていたので松坂も大丈夫だろうとタカをくくっていた敗戦処理。にはそう映った。

ともかく、これで日本代表はサンディエゴ・ラウンドへの進出を決めた。宿敵韓国を破っての進出決定だけに感慨も深い。

敗れた韓国代表は休む間もなく8日に中国代表と対戦する。この試合で勝った方が日本とともにサンディエゴ・ラウンド進出となるとともに9日に東京ラウンド1位をかけて日本代表と対戦する。中国代表は昨夏の北京五輪に続いて台湾代表を連覇したことになる。日本戦の健闘も考えると、韓国代表にとっても侮れない相手となろう。日本戦の完敗から早く気持ちを切り替えることだ。

韓国代表は初戦の台湾戦に先発したもう一人の左のエース、リュ・ヒョンジョンが43球で降板していることから8日の中国代表戦に勝ち抜いたあとの9日の日本代表との再戦に登板可能だ。屈辱のコールド負けのリベンジに二枚看板のもう一枚を立てて雪辱を期すか、あるいはサンディエゴ・ラウンド進出を決めた時点で「本当の勝負はまだ先」と敢えて温存するか。この当たりの駆け引きも興味深い。

今回のWBCの対戦システムでは日本代表が連覇を果たすまでに場合によってはあと4回も韓国代表と対戦することになる。キューバ代表、アメリカ代表とは別の意味での宿命の対決となる対韓国代表戦。その第一戦に完勝できたことが日本代表二連覇に向けての大きな布石になって欲しいものだ。

|

« 日本テレビ系列はなぜWBC日本代表戦を中継しないのか? | トップページ | 大田泰示、ジャイアンツ球場デビュー戦を飾れず »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 宿敵韓国にまさかの大勝!侍JAPANが東京ラウンド突破、サンディエゴ・ラウンド進出決めた:

« 日本テレビ系列はなぜWBC日本代表戦を中継しないのか? | トップページ | 大田泰示、ジャイアンツ球場デビュー戦を飾れず »