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2009年5月10日 (日)

【5/9札幌ドーム、カウント誤表示騒動】盗塁死となった大村直之を一塁に戻す例外措置をとれなかったのか?

01 敗戦処理。が利府でイースタンのゴールデンイーグルス対ファイターズ戦を生観戦していた昨日(9日)、その間に一軍戦の札幌ドーム、ファイターズ対バファローズ戦ではとんでもないことが起きていた。

ボールカウント2-2であるところを球場内の表示が2-3になっており、確認を求めた一塁走者・大村直之に対し、山本隆造一塁塁審も誤って「2-3」と返答。それを信じて次の投球で二塁にスタートした大村が、ボールの判定に(=「四球」でテーク・ワンベースと思い)スピードを緩めたところ、捕手からの盗塁を防ぐ送球で刺され、アウトになってしまったのだ。

当然、バファローズの大石大二郎監督は猛抗議。一度は納得して引き下がるも、審判団の場内への説明も不誠実だと再抗議するなど、後味の悪さを感じさせたようだ。

敗戦処理。は携帯電話サイトの「プロ野球TV24」で「GAORA」の中継映像を確認した。

  

大村を一塁に戻し、カウント2-3から続行という例外的措置をとれなかったものかと思うが、どうだろうか?

 

(写真:札幌ドームのスコアボード。当エントリーで取り上げている当該試合のものではありません。2008年3月撮影)

もう一度状況を振り返ろう。

ファイターズが1対0とリードして迎えた三回表、バファローズの攻撃。一死から大村がライト前安打で一塁に出て、次打者・山崎浩司の打席で問題のシーンが起きた。

まずボールカウント1-2から、バファローズ側がエンドランをかけるが、それを見破ったファイターズバッテリーがボールをウエスト。一塁走者の大村はウエストされたのに気付き、塁間途中から帰塁し、辛うじてセーフになった。この時、実際にはウエストボールに対し、打者の山崎浩がハーフスイングの空振りと判定されてストライクでカウントが2-2になっているのだが、スコア表示がそれに気付かず1-3となっていた。川口亘太球審は両手指で正しいボールカウントを示す動作をしたそうだが、スコアボードの表示が訂正されなかったまま試合は続行された。そして次の投球で再びエンドランをかけるが今度はファウル。正確にはカウント2-2のままだがスコアボードの表示は1-3から2-3に変わっただけだった。

この時に一塁走者の大村は山本一塁塁審にボールカウントを確認したのだが、同塁審も勘違いしていたので「2-3」と答えてしまい、大村はそれを信じ、次の投球でスタートを切ったが投球が「ボール」と判定されたので(=「四球」でテーク・ワンベースと思い)スピードを緩めたら、捕手からの送球で刺されてしまったというのである。

実は「GAORA」の映像も、1-2からのウエストボールをボールと判断して札幌ドームのスコア表示同様に誤っており、解説の芝草宇宙と実況アナウンサーも勘違いしていたのだった。

球場のスコアボード表示が誤るケースは、時折見かける。しかし大概は、球審なり誰かが気がつき、遅滞なく訂正されるのがほとんどである。この件を報じた今日10日の日刊スポーツによると札幌ドームのスコアボード操作室は4階にあり、それゆえに球審の指の表示などを気付かなかったのではとしている。しかしグラウンド上にいる山本一塁塁審が勘違いしている以上、球場に責任を押し付けることは出来ないだろう。

1-2からの投球は打者のハーフスイング、空振りによるストライクと判定された訳だが、これは球審が塁審に確認せず、自らスイングと判定したようだ。もちろんその事自体はミスではない。球審がハーフスイングを塁審に確認するのは球審が判断材料として必要と感じた場合か、抗議があった場合で球審自らスイングしたと判断した場合には塁審に確認することなく判定して差し支えない。しかしこのシーンでは球審がストライクと判定したことが周知されなかったのが問題の最大の原因であろう。GAORAのVTRではこの一球をセンター方向から映した映像を何度か再現したが、打席の山崎浩の影に隠れた感じで川口球審のゼスチャーがわからなかった。しかし盗塁死となった問題の一球で「ボール」の判定にもかかわらず打者の山崎浩は一塁に歩こうとしなかったから、少なくとも打者はボールカウントを正確に把握していたことになる。またこの実況アナによると、途中ベンチの大石監督が両手指を二本ずつ立てて、2-2であることをグラウンドの選手に示す動作をしていたそうである。

ここまで読んで下さった方は理解いただけると思うが、結論から言うと、誤ったボールカウントを選手に告げてしまった山本一塁塁審のミスが大村の盗塁死を産んだ最大の原因である。大石監督の約十分に及ぶ抗議内容がどのようなモノであったかわからないが、仮に大村がスピードを緩めなかったらどうなっていたかということを想像するのは無理があると思うので、審判の判定ミスのため一塁走者を一塁に戻して試合続行で良いのではと思う。この場合ファイターズ側から「あのタイミングなら仮に大村がスピードを緩めなくても二塁手前で送球で刺せた」という抗議が来ることも予想できるが、例外的措置として両球団納得の上で試合を続行する形を取れなかったのかと思う。

基本的には野球の試合は審判員の判定に基づいて進行される。テレビのVTR映像などで観ると誤審と思しき状況でも審判員の判定に基づいて試合は進んでいく。しかしそういった瞬時のボールまたはストライク、セーフかアウトか、フェアかファウルかという判定とは別の次元で、今回のような審判員の判断ミスによるハプニングには当事者球団双方の被害を最小限にとどめる範囲で「やり直し」にすることが出来る余地を野球規則上、あるいは試合の運営上設けることが出来ないものだろうか?

例えば、投手、捕手、そして打者までがストライクと思った投球でも球審が「ボール」と判定したらその投球はボールなのである。その投球が厳密な意味でストライクゾーンを通ったかどうかももちろん重要だが、実際には球審が「ボール」と判定したからボールなのであって、ストライクではないのである。そして試合は「審判員の判定に基づいて進行する」と割り切らないと先に進まないのである。その論理から行くと、審判がボールカウントを間違えたとしても、それに基づいて試合が進行してしまうことも有り得るのである。非常に稀ではあるがそういうケースはあり、古い事例ではあるが1987年のジャイアンツ対カープ戦では正しくは2-3のカウントからボール球が投じられて四球なのにその一球を含めて2-3と勘違いされたまま試合が続行され、次の(2-4からの)投球で打者の吉村禎章が本塁打を放つという出来事もあった。これは公式記録として本塁打と残っている。

その意味では一塁塁審に確認した上で「(2-2なのに)2-3」と判断した大村に不利益(盗塁死)を被らせるのは本質的には誤りであると敗戦処理。は思うのである。そこで敗戦処理。なりに考えた措置が「盗塁死をなかったことにして走者一塁に戻して試合再開。」なのである。ただし打者は正確に把握していたようなので投球そのものを無効にする必要はないだろう。

ただ、そこまで考えると、今回のような滅多にないシーンが起きた際に誰が大岡裁きをするのかという問題がある。特に今回のプレーでは球場のスコア表示が誤ったまま訂正されずに進行していたと言うことは入場料を払って観戦しているファンにも不利益を生じさせていることになる。両球団の思惑、審判員の思惑(このシーンでも、一塁塁審がミスをしたことについて場内説明では一切触れられなかった)それらを横断的に考えて、滅多にない事態に適切な判断を下せる人物。当然当事者間の利害関係に左右される人間であってはならない。そこまで細かく考えると、最適な人材が実在しないなんてことにもなりかねない。公式記録員か、第三者による「試合管理人」制度を考えないとならないのかもしれない。難しいですね。

「プロ野球24TV」の過去映像で何度も見直したが、この中断中に札幌ドーム内のファンが騒いで荒れなかったことをGAORAの実況アナウンサーが誉めていた。「札幌ドームのお客さんはマナーがいいというか、これが関西の球場とかでしたらたいへんなことになっているかもしれませんね…」と言っていたがこれは笑止千万。札幌ドーム内を圧倒しているファイターズファンにとって都合の悪くない判定で試合の序盤だったから、永く中断していても大人しくしていたとも考えられる。関西の球場がどうかは知らないが、スタンドの観客の大半が応援するホームチームにとって不都合な判定だった場合で同じように静観している時に使うべき賛美であって、今回のケースで賛美するのはいかがなものか?少なくとも「関西の球場だったら…」等と引き合いに出すのは行き過ぎであろう。

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