初めて西武ドームで一塁側に入りました。
今日(31日)、今シーズン初めて西武ドームで生観戦した。今シーズンから西武ドームではホームのライオンズが一塁側から三塁側に移ったためジャイアンツを応援する敗戦処理。は一塁側のチケットを予め取っておいた。この球場にはドームになる以前も含め、だいたい年に一試合以上は足を運んでいる記憶があるが、一塁側に入ったのはおそらく初めてである。
東京ドームで三塁側に座ったり、神宮球場や横浜スタジアムで一塁側で生観戦したというのは何度も記憶があるが、この球場で敗戦処理。が一塁側に入ったのはおそらく初めて。
この球場に来たことのある方はご存じであろうが、客席への入口が基本的にはセンター後方にしか無く、三塁側、レフト側に入る入口と一塁側、ライト側に入る入口の二カ所しかない(いわゆるシーズンシートなどのVIP席を除く)。そして一度中に入ってしまうと一塁側、ライト側から三塁側、レフト側への移動は原則として出来ない。それだけに両チームのファンが混じるケースが少なくて精神衛生的に助かるし、だからこそこれまでライオンズ側に当たる一塁側、ライト側に座ったことがないのかもしれない。2000年にシドニー五輪前の壮行試合としてプロアマ混合による日本代表チームとアマチュアの選抜チームの対戦をこの球場で観たことがあったがその時はせっかくだからとネット裏ど真ん中のシーズンシートで観戦した。とにかく一塁側、ライト側に入ったのは今日が生まれて初めてだ。
そんなこんなで初めて一塁側、ライト側の入口から入ったのだが歩く方向と歩く角度が違うだけで、何か今までと異なる気分がした。
例えて言えば、野球で打者が打って一塁方向に走るのでなく、三塁方向に走り、しかもベース一周する感じでしょうか<苦笑>? もちろん野球をやって三塁方向に走った経験は敗戦処理。にはないが。
そしてもちろん時節柄、木戸を通るとこういうものが置いてある。
試合前のスコアボードの大型ビジョンでも注意を喚起している。
先日観戦したマツダスタジアムの様な新球場は別としても、昨今既存球場がファンサービスの充実のためのリニューアルにいろいろと趣向を凝らしている。この西武ドームも例外でなく、一、三塁のファウルグラウンドに競り出たフィールドビューシートが新設された。
実は昨シーズンからベンチとブルペンの間に妙な空間があることに気付いた方も多かったのではないか。
東京ドームのエキサイトシートなどとの違いは、ここの場合ブルペンがその脇にあるということでホームプレートと逆サイドでもブルペン捕手がすぐ近くということになる。このあたりは敗戦処理。が昨年、一昨年と東京ドームで体感した、ほとんどライト寄りのエキサイトシートよりお得感がありそうだ。
また、昨シーズンここで観戦した方はお気付きの向きも多いだろうが、昨シーズンは客席の一部がシートで覆われていた。
(写真:昨シーズンの風景。内野指定席ゾーンの一部がシートで覆われて使用されていなかった。この写真は一塁側)
それが今年はこうなった。
スタンドの下部は5人単位で購入するダッグアウトテラスというシートで下記の写真の方がわかりやすいだろうがダッグアウトの真上にある。
毎月2日にエントリーしている 敗戦処理。が「生」観戦した野球場 でもないのに球場のことを延々と書いたのは理由がある。生観戦した試合結果が最悪だったからだ<苦笑>。
ただし先に断っておくが敗戦処理。はマーク・クルーンをそんなに恨んでいない。この試合の前までのクルーンの今シーズンの成績は以下の通りである。
16試合登板 0勝0敗8S 16・1/3回 打者61人、奪三振19、与四死球6、自責点1、防御率0.55
今年のクルーンは不安視されているほど乱れていないのだ。ただ、開幕二連敗でスタートした三戦目の4月5日の対カープ戦での1点リードの九回表という状況での初登板で先頭打者を含め、対戦した三人の打者に二つの四球を与え、一死一、二塁にしてすぐに降板させられた印象の悪さがある。実はこの時にクルーンをリリーフした山口鉄也が同点打を浴びたのがクルーンの昨日までの今シーズンの唯一の自責点なのである。その後右手中指腱鞘炎の影響で4月25日から5月12日まで登録を抹消されていたのも印象を悪くしている一因であろう。
野球ファンには釈迦に説法であろうが防御率0.55ということは先発投手でいえば9回を完投して1点取られない計算になる。クルーンの場合はクローザーで一度の登板が1イニングだから、10回登板して1回点を取られるという計算になる。初登板の試合で自責点がついて以来だから、そろそろ自責点がついても不思議でない訳だ。そのタイミングで生観戦した敗戦処理。の日頃の行いが悪かったのだろう。実は不吉な予感はあった。それについては後述する。
試合は岸孝之、東野峻というともに相手打線になかなか攻略されない好投手同士の先発なので敗戦処理。もロースコアの勝負と予想していた。それだけに「九番・セカンド古城」というのはイヤな予感がしていたが…。
四回裏にライオンズが1点を先制したがその1点が重く感じられる展開になるかなと思ったらそうなった。その前にジャイアンツが一回表一死三塁、四回表一死に、三塁というチャンスにともに中軸打線で先制を逃していたからだ。それでも六回表、二死から小笠原道大がライト線に二塁打し、続くアレックス・ラミレスのレフト前安打で同点とした。ラミレスも二塁に進み、一気に勝ち越すチャンスであったが亀井義行のライト前安打でラミレスがホームを狙うもG.G.佐藤からの好返球でラミレスはタッチアウト。
ラミレスと激突する形になり、銀仁朗がダウン。しばらくホームプレート上で動かなかったが自分で歩いてベンチに下がった。結局次の攻撃で代打を出され交代してしまったが、それほどのダメージを負っても銀仁朗はベンチに引っ込む直前に勝ち越しの走者を刺したボールをスタンドのファンに投げ込むサービスを忘れなかった。銀仁朗、あっぱれ!!
ところでこの銀仁朗、スタンドで観るよりテレビで観る方がわかりやすいのでお気付きの方も多いだろうが打席での仕草からスイング、フォロースルーまで城島健司にそっくりである。打撃の結果は別として…。背番号も今は2をつけている。城島のそっくりさんといえばジョージマン北の独壇場かと思っていたが思わぬ伏兵の登場だ。
ちなみにジャイアンツは昨年の日本シリーズで岸とは二試合で対戦し、9イニング完封負けと、王手をかけて臨んだ第六戦でのリリーフでの5・2/3イニング無得点だった。昨年はその前に交流戦でも一度対戦し、5月24日の交流戦二回戦で岸が先発しているのだが一回表に一死から小笠原道大のタイムリーで得点した後、7・1/3イニング得点出来ずにいた。今日の六回表二死からの得点はジャイアンツ打線にとっては岸からの27・2/3イニングぶりの得点ということになるのだ。(情けない話だが、3試合連続完封されたのと同じ…。)
この裏、一死一塁から石井義人のおあつらえ向きの併殺コースの二塁ゴロを古城茂幸が二塁ベースカバーの坂本勇人がとても捕れない悪送球で併殺でチェンジどころか一死一、三塁とピンチを拡げてしまう。だから言わんこっちゃ無い<怒>。この後、東野が銀仁朗の代打、佐藤友亮を打ち取り、死球で二死満塁になるとまだ六回裏ながら豊田清を投入してピンチを凌いだ。
そして七回表にジャイアンツが二死から工藤隆人の三塁打と古城の二塁打で1点勝ち越し。坂本はほとんど勝負されない感じで歩かされ、二死一、二塁となると原辰徳監督は勝負とばかりに松本哲也に代えて代打に谷佳知を送ってさらに追加点をと意気込むが岸も踏ん張り1点止まり。七回表を終えてジャイアンツが2対1と1点リード。
このカードは昨日、延長十二回引き分け。ジャイアンツでは越智大介、山口鉄也、ライオンズでは小野寺力が2イニング投げている。山口に至っては40球も投げている。出来れば休ませたいところだがそうも言っていられない。七回裏は越智が、八回裏には山口がともに三者凡退のナイスピッチング。そうなれば九回裏は当然クルーンの出番だからと八回裏の途中で一塁側のブルペンをうかがうと…、
クルーンはブルペン捕手相手にワイルドピッチを投げていてイライラして投球練習をやめてしまった。(前述した「不吉な予感」とはこれではない。後述する)
(写真:ブルペンでイライラしているクルーンの様子を気にしてブルペン捕手に声をかける長嶋茂雄終身名誉監督
のレプリカユニフォームを着たファン<笑>。)
七回表に1点を勝ち越した後に守備の上手い松本に代打を出してまで追加点を取りに行った原監督だが、その考えから行けば、九回表も(八回表から登板の)星野智樹から追加点を欲しいところ。先頭の阿部慎之助が死球で出ると、続くイ・スンヨプは三塁前にバントを試みるがこれが付け焼き刃は何とやら…で阿部が二塁フォースアウト。阿部のスタートの悪さを考えると、おそらくサインではなく、スンちゃんの独断でのセーフティ・バントで悪くても走者を進められるだろうという考えだったのではないかと敗戦処理。は推測したがまさに付け焼き刃で一死一塁。打順は工藤、古城と左打者続きなので「工藤バント、古城に代打大道」と予想したが工藤に策なし(バントの構えを見せた程度)で三振、古城にもそのまま打たせ凡退。古城に代打大道を起用し、そこで岡本慎也なり右投手が出てきても代打の代打で木村拓哉を使えばよい訳だし、七回表の時点で守備のリスクを負っても松本に代打谷を起用した采配と矛盾する成り行き采配にちょっと残念。
そして九回裏にクルーンを投入するが古城を木村拓か寺内崇幸に代えるでもなし、谷を鈴木尚広に代えるでもない。ひょっとしたら原監督ははじめから延長戦覚悟でクルーンを投入したのか<失笑>!?
クルーンは1点を守りきれずに16試合ぶりに自責点がついてしまうのだが、それは前述した様に仕方ないと割り切るしかない。ただ、さらなるサヨナラのピンチにライオンズの四番打者・中村剛也に力と力の勝負で高く上がっただけのキャッチャーフライに打ち取ってしまう球威を見せつけられると、何とも「もったいないなぁ…」と思うのだが。
十回表ジャイアンツは先頭の坂本がこの回から登板の小野寺から安打を放ち、その後二つの四球もあって二死満塁までいったがもう一押しが出来ず勝ち越せなかった。不思議なのはこの回攻撃中、一死一、二塁でラミレスという場面でベンチ前もブルペンでも誰も投球練習をしていない時期があったこと。点が入ろうと入らなかろうと十回裏は確実にある。ラミレスが併殺になったらすぐに十回裏だ。一体どうするのかと思ったらその後二死になってからブルペンで投球練習が始まった。誰かなと思ったら登板中のクルーンだった。
登板中の投手がブルペンで投球練習するのは珍しいのではないか?
たしかにブルペンは投球練習の場であるが、それはリリーフ投手の準備用であって、登板中の投手が次のイニングに備えるのはベンチ前というのが相場だろう。実際クルーンが同点に追いつかれた後の九回裏には木村正太と深田拓也が投球練習を慌てて始めていた。交流戦前までは先発ローテーションの一角を占め、交流戦期間はリリーフ要員として待機している福田聡志はこの日もベンチ入りしていて試合前半にはブルペンで投球練習している姿を見かけたが、この一大事に投球練習をしていなかった。何故か?
結局十回裏に2イニング目となるクルーンが3本の安打を浴びてサヨナラ負けしてしまうのだが、元をただせば失点にこそならなかったが六回裏のどう見ても併殺コースの打球を古城がミスをしてピンチを拡げ、この回の途中で東野を降板させざるを得ず、豊田を注ぎ込んだのが無駄になった。あの場面で東野を代えるのも如何なものかとは思ったが、普通に併殺で仕留めるか、仮に併殺崩れになってもピンチを拡げなければ東野続投は可能だったろう。そうすれば七回から越智、山口とつないでいてもまだ豊田が残っていたことになり、クルーンで九回に同点にされても十回に豊田投入という選択肢が残ったのだ。古城のエラーはそれほどに重罪である。七回表の勝ち越し二塁打で帳消しに出来たなどともしもその時点で本人が思っていたとしたら大間違いである。
ところで話は変わるが、今日は水道橋の東京ドームの21番入口の脇にある野球体育博物館で企画している「王貞治50年の球跡展」の最終日であることに気付き、西武ドーム観戦の前に野球体育博物館に立ち寄った。東京ドーム観戦時と同じようにJR総武線の飯田橋寄りの出口で降り、橋を渡って…と進んでいったら後楽橋の交差点でとんでもないことが起きていたのに出くわした。
「王貞治50年の球跡展」は王貞治の通算本塁打○号の時のバットや実際のボールの展示などが主で、ホークス監督時のユニフォームや、WBCでのユニフォームなども展示されていたが、特段目新しいものはなかった。9年くらい前に王の生まれ育った東京都墨田区の企画で当時の墨田区を再現する展示の様なものがあり、その時には王の実家の中華料理店、五十番のどんぶりが展示されていて目が点になったことがあった。王前監督も、もうユニフォームを着ることはないだろうから野球人生とは直接関係が無くても、それくらいのレアものを野球体育博物館としても展示して欲しかったが…。
余談だが不吉な予感ついでにもうひとつ。野球体育博物館内では昨年の日本シリーズのハイライトシーンをエンドレスで流していた様で、敗戦処理。が入館したときにはちょうど昨年の日本シリーズ第四戦を流していた。岸がジャイアンツを完封した試合であった<苦笑>。
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