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2009年8月 3日 (月)

1対25とはいったいどういうことなのだろうか?

02  

ジャイアンツのファームは先月31日の対スワローズ戦で1対25という大敗をした。

31日・ヤクルト戸田】

G 100 000 000 =1

Ys125 509 21× =25

G)●福田、宮本、村田、会田、大抜-實松、伊集院

Ys)○高木、高井、吉川、バレット-衣川、水野

本塁打)牧谷4号3ラン(村田・6回)

敗戦処理。はこの試合を生観戦した訳ではないが、現地で観戦されたジャイアンツファンの方の心情を考えると、はらわたが煮えくりかえってくる。

 

同じファーム同士の対戦で、なぜこんな大差になるのか?

 

(写真:ジャイアンツ球場での主催試合に敗戦後、ファンに挨拶するジャイアンツの首脳陣、選手達。ファームは主催試合では結果の如何を問わず試合終了後に全員で挨拶する慣例になっているが、ビジターでもあまりに恥ずかしい試合をした場合は謝罪をしてもよいのではないか?)

ジャイアンツのファームはこの試合を終えた時点で3937敗1引き分けでイースタン・リーグ7球団中、4位に位置している。対戦したスワローズは勝率5割を切っており、ジャイアンツより下に位置している。しかしそんなリーグ内での順位は関係無い。同じレベルであるはずのファーム同士の対戦で24点差もつけられること、というか、25点も取られることをチームとして猛省して欲しい。あまりにも恥ずかしい。

「内容を知らずに何を言うか」という声もあるかもしれない。しかし1対25という事実の前に内容もへったくれもない。

* 本塁打が1本だけで25点というのはすごいが<苦笑>。

今、ジャイアンツは坂本勇人の活躍や、育成選手出身の山口鉄也松本哲也、ウィルフィン・オビスポの活躍により、かつての過度に補強に頼ったチーム編成から脱却し、自前の選手育成に活路を見いだしたかのようにマスコミでは報じられている。

しかし、敗戦処理。は個人的にはジャイアンツの若手育成はマスコミが賞賛するほど成果が出ていないと思っている。

ファームの究極の目的は一軍の戦力になる選手を育てることである。他に一軍から不調で落ちてきた選手を復調させるなどの機能も求められるが、究極にして最大の目的は一軍の戦力になる選手の育成であろう。一軍の戦力とは一軍の勝利に貢献出来る選手のことであり、その前提でファームも試合には勝利という大目標を掲げて、それに向けて選手のレベルアップを図っているのである。そしてこの機能は継続して成果を挙げなければ意味はない。

坂本に山口、さらには亀井義行越智大祐、東野峻らの台頭をもってファームの成果を主張するのは誤りではない。しかし彼らが巣立った現在、では次が誰か?と考えると、寂しいのである。

25失点の元凶となったこの日の先発は福田聡志だったが、先発ローテーションを構成しているのは他に木佐貫洋、久保裕也、金刃憲人、辻内崇伸といった顔ぶれで、辻内以外は何度チャンスをもらっても一軍に定着出来ない、もはや若手とは呼びがたい存在だ。

また、一軍の躍進を支えてきた山口や越智を中心としたリリーフ陣に疲労の蓄積がある状態だから、一軍でリリーフで貢献出来る人材の供給が急務のはずなのだが、会田有志、上野貴久、歌藤達夫、村田透らをとっかえひっかえ継投で起用しているが、ファームの試合でもなかなか結果が伴わない。敗戦処理要員で一軍に上がった木村正太がようやくチャンスをもらい始めたくらいだ。

一方で野手は全体に若返りした。

かつて敗戦処理。が崖っぷちトリオと呼んだ斉藤宜之、川中基嗣、吉川元浩を2007年のオフにユニフォームを脱がせるなどして若返りを果たした。しかし坂本勇人の一年後輩で期待される中井大介をイースタンの試合で坂本と同じ遊撃のポジションで使うなど疑問が少なくない。中井と同期で高校生ドラフト1巡目の藤村大介の育成方針が見えてこないのも気がかりだ。

話題の大田泰示も遊撃と三塁を交互に守っている印象がある。大田の場合は勉強という段階だと理解すれば不思議ではないが、中井はそろそろ一軍に手が届く段階にあるようだから、例えば二塁での出場機会を増やせばよいと敗戦処理。は考えるが、エドガルド・アルフォンゾという中途半端な外国人選手を獲得してしまったためにポジションがダブるというジレンマがある。

アルフォンゾの存在はチーム編成上の問題で、ファームの問題ではないかもしれないが、選手育成という面では足かせになっている印象が強い。

また、今年はあまりジャイアンツのファームの試合を生で観ていない敗戦処理。だが、観た試合では不可思議なことをして負けるのが多い。

ジャイアンツの守備で無死一塁。相手打者がバントの構えをしているのでもないのに一塁手と三塁手が投球と同時にダッシュする。それで投手がウエストボールを投じて相手の様子を見るというのならわかるが、ストライクを投げてしまい、前進した一塁手の左を抜かれる打球を打たれたというシーンがあった。

また大差でリードされていた試合の終盤、二死一塁という場面で打者のカウントがフルカウントで一塁走者が自動的にスタートする場面で捕手が中腰になって二塁送球の構えを見せたシーンもあった。

ようやく本塁打を二桁に乗せた話題のルーキー大田泰示だが、敗戦処理。の観戦した試合では打撃に迫力を感じず、守備でも動きの悪さが目立つ。

大田は交流戦の終盤に一軍に上がって一度だけ打席に立ち、まるで投球についていけないオール空振りの三球三振を喫し、別の試合で初めて三塁の守備についた時にはいきなりイージーなゴロが飛んできたが明らかに上半身と下半身の動きがぎくしゃくしていた。要するに打席でも守備でも試合の雰囲気に飲まれていたのだ。一部のマスコミは三球三振でも「全部振れたのは大したもの」などと賞賛していたが、とてもそんなレベルではなかったのだろう。大田はイースタンでもいまだに打率が二割五分を超えないのである。将来はともかく、現状はそんなレベルの選手なのである。

背番号三桁の選手達がジャイアンツ球場で汗を流している姿を観ると、当然「頑張れよ」と声をかけたくなる。選手達に罪はない。批判の矛先は球団、二軍首脳だ。

昨日(2日)はNHK総合テレビの「サンデースポーツ」でもジャイアンツが育成に力を入れている様子を特集していた。長嶋一茂球団代表特別補佐が不定期に出演しているテレビ朝日系「報道ステーション」でも同じような特集をしていた。しかし実態というか、その挙げ句が1対25なのである。育成選手制度の旗振り役であり、フューチャーズやシリウスゲーム実現までの努力は尊重するが、これらに対するマスコミの賞賛ぶりと、たまに観る試合での無様さぶりのギャップが大きいのである。たまたま敗戦処理。が観る試合の巡り合わせが悪いだけなのだろうか?

ジャイアンツ球場のネット裏から三塁側スタンドの後方に新しい室内練習場を現在建築中である。今年の9月には完成し、完成すると十二球団最大規模の室内練習場になるそうだ。だが、「仏作って魂入れず」とならないようにしてもらいたいものだ。

blogに目を通して下さる方の中にはファイターズのファームに造詣の深い方は多いようだが、ジャイアンツのファームを頻繁に観戦している方がいらっしゃったら、ぜひご意見を聞かせていただきたい。このエントリーへのコメントをお待ちしています。

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コメント

えふひとすじ様、コメントをありがとうございました。

> ジャイアンツファンのお二人には悪いのですが、有望な選手を他球団に獲られるくらいなら、ファームでくすぶらせておいて、他球団で活躍させる機会を与えないというのが方針だと前からずっと思っていたので、
育成枠制度が導入されたのをみて、さらにそれが助長されるんだろうなあと思った次第です。

過去にはそのような印象を与えかねない実態があったと思いますが、近年、岡島や真田を気前良く放出し、また仁志や清水も本人の希望に添って働き場を考えていますから、さすがに昨今はそういう考えではないと思います。

エントリーで書いたように2007年オフには斉藤宜之、川中基嗣、吉川元浩のクビを切り、昨年は野口茂樹、門倉健、吉武慎太郎のクビを切りました。

イースタンにも競争心を、という観点であれば、ファームの若手に彼らを追い抜かせなければならない訳ですが、均等に競わせるのは実戦の数が少ないのでしょうね。

それゆえ若手優先で試合に使う。非優先にされた中堅、ベテランは随時整理される。ジャイアンツの場合は特に急激ですね。

それでいて、突然岩舘あたりが一軍に上がったりしますから、わからないのです<苦笑>。

ファイターズのように育成選手も採用せず、少数に絞って実戦で使って使って上達させるというのもひとつの方法でしょうが、競争がなく試合に出られるというのも一長一短なのでしょうね。難しいところだと思います。

投稿: 敗戦処理。 | 2009年8月 5日 (水) 00時54分

長緯様、コメントをありがとうございました。

> たとえば他球団でドラフト下位指名からレギュラーをつかんだ選手が、アマチュア時代どういう選手だったか、またファーム時代にどのような指導を受けていたのか、そういった点を掘り返してみることも必要と思います。

えふひとすじ さんも言及されていた2日のNHKの「サンデースポーツ」ではジャイアンツがそのような追跡調査をしたということをふれていました。

他球団で主力選手として活躍している選手の中にジャイアンツのスカウトが全くノーマークだった選手もいたとか。

遅ればせながら、あるべき姿に気付いたというところなのでしょうか?

このエントリーで言いたかったことは、今までやっていなかったことを、ようやくやったという程度のことなのに、マスコミがさも成功事例のように取り上げているけれど、実際に試合をすると(極端な例ではありますが)1対25なんてこともあるよということです。

投稿: 敗戦処理。 | 2009年8月 5日 (水) 00時43分

20数点差そのものはご指摘のようにレベルの高い地区の高校野球の決勝でも起こりえることなので、偶発的な要因もあるのでしょう。

で、

>有望な選手を他球団に獲られるくらいなら、ファームでくすぶらせておいて、他球団で活躍させる機会を与えないというのが方針だと前からずっと思っていたので、
>育成枠制度が導入されたのをみて、さらにそれが助長されるんだろうなあと思った次第です。

引用が長くてすみません。

山口は他球団のテストを落ちて入団した選手ですし、現在の育成選手の顔ぶれを見ると、どこの誰だか分からないような連中(苦笑)ばかりですから、他球団で活躍できると思われる選手を育成枠で引っこ抜いてこれるとしたら、ある意味読売スカウトは見る目がある?ということになってしまいます。

また、一つの球団が一定期間とはいえ多くの選手を一旦囲うということになることは事実ですので、そのあたりの問題はあるかも知れません。育成選手枠導入の際に、そういった批判が他球団やそのファンから多くされたのでしょうか?

ジャイアンツファンは自軍に色眼鏡をつけて物を考えてしまうことはご指摘を待たずとも感じざるを得ないですが、読売の育成枠活用は客観的に見て、まったく的はずれとは思いません。ただ、そこからの方向性が、現場、フロント、育成といった組織の中でバラバラのといった気がします。

社会人野球のチームが次々に消滅する現状を踏まえて、プロ野球側として「野球選手」を減らさないように努力することは必要だと思います。一番良いと思うのは独立リーグとの提携ですが、非公式試合を組む程度でお茶を濁している感があるのは残念です。

投稿: 長緯 | 2009年8月 4日 (火) 05時50分

こんばんは、1-25とは、甲子園東東京予選決勝戦の雪谷高校と帝京高校についての言及かと思いました。(あれは、1-24でしたね)

ジャイアンツファンのお二人には悪いのですが、有望な選手を他球団に獲られるくらいなら、ファームでくすぶらせておいて、他球団で活躍させる機会を与えないというのが方針だと前からずっと思っていたので、
育成枠制度が導入されたのをみて、さらにそれが助長されるんだろうなあと思った次第です。

わたしもNHKの特集を見て、これはやばいなと思いましたが、1-25をうかがって、やっぱりファームを本気で育てる気はない、と安心しました、と言ったら叱られるでしょうか。

すいません、世迷言で。

投稿: えふひとすじ | 2009年8月 4日 (火) 00時03分

自分もこの試合を見たわけではありませんが、結果を見た時は目を疑いました。

最近ファームの試合を観戦する機会が少ないので敗戦処理。さんを差しおいて何とも言えないのですが、ファーム自体は数年前の方が活気があったような気がします。野手では亀井、脇谷、投手では越智、山口がデビューしたころです。

雑誌で、球団幹部がインタビューで「育成枠があるので選手を多く獲得できる。野球選手として完成されていなくても、なにか一つでも良いところがあれば、そこから伸ばそうと考えて選手を獲ることもできる」と述べているのを読んだのですが、そこから感じることは、綺麗ごとでいえばそうだが悪い言い方をすれば「下手な鉄砲数打ちゃ当たる」という中途半端な気持ちで選手を入団させているのではないか?一番大事なのは、プロ野球の選手として将来活躍できるかどうかをまず見極めてスカウティングすることが重要ではないか・・・ということです。

多くの選手を入団させても、指導者の目が行き届かなければ、ぞれらの選手の伸びしろをきちっと把握できずにいわば共倒れになることも想像できます。ジャイアンツの方針として考えてほしいのは、たとえば他球団でドラフト下位指名からレギュラーをつかんだ選手が、アマチュア時代どういう選手だったか、またファーム時代にどのような指導を受けていたのか、そういった点を掘り返してみることも必要と思います。逆指名ドラフトが行われている際に、そのあたりについてまったく他球団に遅れをとってしまった面もあると思いますので。

なにかまとまりのない文面ですみませんが。

投稿: 長緯 | 2009年8月 3日 (月) 21時10分

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