今日のジャイアンツの先発は高橋尚成ではないのか?
今朝(9日)の日刊スポーツを見てビックリした。昨日、一昨日と連勝してスワローズ相手に三タテを狙うジャイアンツの先発予想がローテーション順で中六日の高橋尚成ではなく、中継ぎ要員の木村正太になっているのだ。木村正は一昨日のこのカードでリリーフ登板したばかりだ。高橋尚を先発ローテーションから外すのなら、登録を抹消するはずだが前回登板した2日の対タイガース戦後に登録を抹消された形跡はないので先発ローテーションから外れるのではなく、順番を変えるのだろう。
たしかに別の角度から見れば、高橋尚の先発日を変えるのは頷ける面もある。しかしもしも敗戦処理。の推測通りだとしたら、あまりにも高橋尚にとっては情けない話だ。
(写真:日刊スポーツによると今日9日の先発となる木村正太<左>と、先発順を飛ばされる?高橋尚成<右>。ともに2009年3月撮影)
おそらく高橋尚は11日からの対カープ三連戦での先発に回るのだろう。高橋尚がお得意さんとしているベイスターズとの対戦が今後は火曜から木曜のカードに集中しているのと、そのベイスターズ戦以外で比較的に相性がよいのがカープ戦だからである。 そして日刊スポーツはこの三連戦が始まる7日の時点で木村正の先発抜擢を示唆する記事を掲載していた。 一軍昇格当初は敗戦処理専業だった感じの木村正太が、最近は僅少差のビハインドの場面での登板が目立ってきた。普通に考えればこの三連戦には7日に先発した内海、昨日のグライシンガー、今日の高橋尚とそれぞれ中六日で先発出来る。わざわざ先発未経験の投手をテストしなくても頭数的には間に合う状況だ。にもかかわらずこのような記事が出るのは同紙の担当記者が熱さでぼけていたのでなければ、高橋尚の先発ローテーション見直しの動きがあるのかもしれない。しかし前述したように木村正は打者2人、13球とはいえ7日に登板している。個人的には木村正の先発も観てみたいが「第二の成瀬善久になる」と敗戦処理。が方々に書き散らしている深田拓也の先発を観てみたいのだが、今日の日刊スポーツによるとベテラン左腕の藤田宗一と入れ替わって二軍落ちするらしい。 2000年にジャイアンツに入団以来、先発ローテーションの一角を担っている高橋尚だが、2006年にシーズン途中からストッパーに回ったことがあった。翌2007年から再び先発に復帰したが2007年からの高橋尚の成績を対戦チーム別にまとめてみた。 ○ 2007年から2009年、高橋尚成対戦球団別成績 対ベイスターズ 2007年 4試合4勝0敗 防御率0.93 2008年 7試合3勝1敗 防御率2.83 2009年 5試合3勝0敗 防御率1.80 対タイガース 2007年 5試合2勝0敗 防御率2.45 2008年 2試合0勝1敗 防御率10.80 2009年 2試合0勝1敗 防御率9.45 対ドラゴンズ 2007年 5試合1勝2敗 防御率4.80 2008年 2試合1勝0敗 防御率5.06 2009年 2試合0勝0敗 防御率4.00 対カープ 2007年 4試合1勝0敗 防御率2.89 2008年 6試合3勝1敗 防御率2.73 2009年 1試合0勝1敗 防御率2.57 対スワローズ 2007年 5試合2勝2敗 防御率2.83 2008年 5試合1勝1敗 防御率4.13 2009年 1試合0勝1敗 防御率22.50 対パ・リーグ合計 2007年 5試合4勝0敗 防御率2.62 2008年 1試合0勝0敗 防御率27.00 2009年 5試合2勝1敗 防御率3.56 (* 2009年は8月8日現在) 早い話が、もはや高橋尚はベイスターズ戦くらいしか安心して送り出せない投手なのだ。特に今季はその傾向が顕著で、ここまで5勝のうち3勝をベイスターズ戦で挙げている他は交流戦でパ・リーグのチームを相手に2勝を挙げていて、ベイスターズ以外のセ・リーグ相手には未勝利なのだ。 そしてベイスターズ戦以外で安定した成績を残しているカープ戦が次カードに控えているから今日の先発を外し、わざわざ外国人投手を入れ替えてまでオビスポを先発させるのだろう。その翌週の火曜から木曜はベイスターズ戦、そしてその二週後からまた二週続けて火曜から木曜にベイスターズ戦が組まれている。 しかし、そんなことでいいのだろうか?と敗戦処理。は思うのだ。 上に示した最近三年間にもある2007年は実は高橋尚にとってベストシーズンで、28試合に登板して14勝4敗、防御率2.75という成績でセ・リーグの防御率一位にも輝いた。しかし2000年にジャイアンツに入団してから過去九年間の内、途中からストッパーに回った2006年を除いた八年間で二桁勝利を挙げたのはこの2007年と2002年の二度しかない。規定投球回数に達したのも四度しかない。高橋尚は長く一線で活躍している印象がある割りには表面に出てくる成績は今ひとつの選手なのだ。 高橋尚成は2000年に入団して今季で十年目。2000年のファン手帳を見てみると、2000年当時のジャイアンツのメンバーで今もジャイアンツでプレーしているのは他に加藤健、鈴木尚広、高橋由伸しかいない。高橋由より1日早い1975年4月2日生まれの高橋尚は現在のジャイアンツの生え抜きで最年長の選手であり、最古参の投手ということになる。 その高橋尚が特定のチーム相手にしか好結果を残せず、そのチームとの対戦を優先的にローテーションを組まれているというのは、どういうことなのだろうか?若手ならともかく、ベテランに対して講じられる措置ではないだろう。 2006年に途中からストッパーに転じた高橋尚はそのシーズンが終わると、翌年はまた先発で勝負させて欲しいと首脳陣に直訴したという。ストッパーとしてそこそこの結果を残したが、プレッシャーに耐えきれず、もう懲り懲りというのが正直な感想でたまらず直訴となったようだ。余談だが翌2007年にストッパーを務めた上原浩治もシーズン終了後すぐに先発復帰を直訴。二人が異口同音に口にしたのは「こんな役割を長く務めている豊田さんはすごい」だった。そして高橋尚は2007年には防御率のタイトルを獲得。2006年のストッパー経験が先発復帰後の高橋尚にプラスになったのかと敗戦処理。も思ったものだった。しかし「喉元を過ぎれば…」ではないが2008年の高橋尚は元の高橋尚に戻っていた。そして今年も…。 原辰徳監督は34歳の高橋尚の今からの改心、変身に期待するよりも現実的な相性を優先させるのだろう。高橋尚はぜひこの事実を恥と認識して欲しい。 原監督、変えるなら最後のチャンスですよ。前エントリーで触れたスワローズの高田繁監督のように敢えてイバラの道を歩ませて奮起を促しませんか?やっぱり相性優先ですか?
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