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2009年11月30日 (月)

四番打者集めの次はクローザー集め!?

Photo まだ入団が決定したわけではないようだが、ジャイアンツは大リーグ・インディアンスを今年7月に退団した元マリーンズの「幕張の防波堤」こと小林雅英を獲得するらしい。

小林雅はマリーンズで227セーブ、インディアンスで6セーブを挙げているが、ジャイアンツ入団が決まれば豊田清、マーク・クルーン、M.中村との史上初の100セーブ以上カルテットが誕生する。長嶋茂雄監督時代には他球団から「四番打者」を集めまくって物議を醸したが、今度はクローザー集めにご執心!?

(写真:マリーンズ時代の小林雅英。20079月撮影)

今年のジャイアンツは先発投手が六回までリードを保てば、越智大祐、山口鉄也とつなぎ、最後はクルーンで締めくくるという「勝利の方程式」を確立した。継投に狂いが生ずれば、豊田を投入する。ファイターズから移籍のMICHEAL改めM.中村の絶不調は誤算だったが、年間を通して機能した。そこにかつてはマリーンズで一世を風靡したとはいえ、FAでメジャー移籍した後はぱっとせず、今年5月に戦力外となり、7月に退団してからは無所属という現在35歳の小林雅を獲得することに意義があるのだろうか?

ファイターズファンという立場でパ・リーグを観ている敗戦処理。はマリーンズで最後にプレーした2007年の小林雅に「翳り」というイメージを持っていた。この年の終盤、ファイターズはマリーンズと優勝争いを繰り広げていたが、2005年にチームを日本一に導いた小林雅を含む勝利の方程式、いわゆるYFKはもはや脅威に映らなかった。

左のセットアッパー、藤田宗一は左打者相手のワンポイントに出てきても田中賢介、稲葉篤紀らに通じないし、クローザー小林雅が出てきても何とか攻略可能な雰囲気になっていた。実際藤田はこのシーズン限りで球団から引退勧告を受けたし、小林雅はファームに落ちた。冒頭の写真はファームに落ちた小林雅がイースタンのジャイアンツ戦に登板した際に撮影したものだが、ファームの投手に混じればその球速の違いは一目瞭然とはいえジャイアンツのファームの打者からストレートで空振りを奪えず、1イニングを無失点に抑えたとはいえけっこういい当たりの打球を飛ばされていた。

 

小林雅はファイターズに優勝がかかった直接対決を前に一軍復帰を果たしたが、直接対決での登板はファイターズにリードを許した展開での登板で、なおかつ火に油を注ぐ結果だった。ホークスとのクライマックスシリーズ第1ステージでは敗戦処理に回され、ファイターズとの第2ステージでは勝ち試合の最後を締めたとはいえ、セーブがつかない点差だった。

マリーンズでの最終年には翳りが観られ、新天地のメジャーでも鳴かず飛ばず。個人的にはそれがコバマサの印象だ。

ジャイアンツの抑えと言えば、先述のようにクルーンだ。クルーンはこのオフに右肘の手術をする。軽い手術だとのことだが、来季、今季同様の状態という保証はない。ということで経験豊富な小林雅に白羽の矢が立ったのだろうが、今季、M.中村に期待を裏切られたのにまたクローザーの補強かよ?という気は正直ある。先日のスポーツニッポン、スポーツ報知の記事ではクルーンに不測の事態があった場合や、中継ぎ陣のさらなる強化を期待しての補強と分析していた。

クルーンには確かに不安がある。それでなくても時に制球がままならなくなり、結果的には試合を勝利で締めくくれてもハラハラさせ通しのケースが少なくない。しかし来季のジャイアンツ投手陣を展望するに、最大の不安は二年連続でフル回転した越智と山口が今季と同じコンディショニングで投げられるかどうかだと敗戦処理。は思う。ジャイアンツは小林雅にマリーンズ時代になじみの深い「背番号30」を用意するそうだが、現在「背番号30」をつけているのは西村健太朗。越智と山口が頭角を現す前までのセットアッパーだったが、酷使の影響か、現在右肘通に悩まされている。小林雅の獲得で越智や山口を「第二の西村健」にするのを防ぐというのがジャイアンツの小林雅への期待なのではないか。

今季のジャイアンツには確かに「勝利の方程式」があった。しかし若干のビハインドの試合で「勝利の方程式」以外の投手がリリーフに出てくると、点差を拡げられるケースが多々あった。せいぜい豊田が通じるくらいで他の投手はほとんど役に立たなかった。

シーズン中盤から僅少差のビハインド展開での投入が増えた木村正太や、いい加減に一本立ちしてほしい野間口貴彦、金刃憲人らのレベルアップに着目すれば、小林雅を獲得するという発想にはならないはずだ。

余談だがマスコミやジャイアンツファンは育成選手出身の山口のこの二年間の活躍に近年のジャイアンツの育成の成果を絶賛しがちだが、育成選手出身の山口が「勝利の方程式」の一角を担う一方で自由獲得枠や希望枠で入団した野間口、金刃が敗戦処理の域を脱していないことにも目を向けるべきだ。アマチュア界のトップ素材を獲得しても有効な戦力に出来ない球団を「育成がうまい」と評価して良いのか、一度考えた上で評価すべきだろう。

個人的にはその山口や、野手では坂本勇人や松本哲也の活躍でジャイアンツがこれから育成ばかりに重点を置くように報じられていることにはいささかの違和感を持っている。育成と補強というのはバランスが必要で、かつてのように補強偏重はいただけないが、育成ばかりに焦点を置いても、自由獲得枠や希望枠のない制度化では常勝チームを保つのは難しいだろうと思っている。

補強は必要だ。しかし小林雅がその対象として適切なのか?他に先に手を打つことはないのか?まだ獲得前にツッコミを入れるのもナンだが、現時点では今ひとつジャイアンツの意向に釈然としない点があると思わざるを得ない。

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