やっぱりダル!
テレビに映っていたダルビッシュの姿は明らかに投げ方が違う。
あまり専門的なことはわからないが、手投げというか、立ち投げというか、下半身の使い方がいつものダルビッシュと明らかに違うのだ。どこかを庇っているのか、いつものようには投げられないのか…?
オールスターゲームでアレックス・ラミレスの打球を肩に受け、患部をかばった投げ方をしているうちに身体のあちこちにしわ寄せが行き、なおかつ春先のWBCからの疲労の蓄積で投げられない状態になってしまったという。
一時はクライマックスシリーズ第二ステージの第四戦で復帰するという構想が伝わってきた。それは日程上、その試合で投げてチームがクライマックスシリーズを突破すると次は中六日で日本シリーズ第一戦に先発できるということからの逆算であったろうと敗戦処理。も推測したものだ。
しかし回復状況が思わしくなかったようでクライマックスシリーズでの登板は実現しなかった。
今日の先発をファイターズが第一戦に敗れた焦りからの強行先発という見方もあるかもしれないが、昨日第一戦の当日の各スポーツ紙の北海道版には「ダル、第二戦先発へ!」などの文字が躍っていたのでおそらくそれはないだろう。本人の志願による登板という説もあるが多分、当たらずとも遠からずだろう。なによりエアーサロンパスDX(久光製薬)のCMに出演している手前、肩の筋肉が痛いなどとは言えないのだろう。
しかしさすがはダルビッシュだ。緩急を織り交ぜ、ジャイアンツ打線に的を絞らせない。老獪な投球ぶりだった。しかしながら五回表二死満塁で小笠原道大を空振りの三振に仕留めたシーンはいつものダルビッシュだった。ファイターズファンとしては、昨日の第一戦でジャイアンツにお株を奪われたような「つなぎ攻撃」を見せつけられての敗北にイヤな予感をめぐらせていた人も少なくなかったかもしれないが、これで1勝1敗。五分で東京ドームに乗り込む。
実は敗戦処理。の手元にはもう一枚、今年の日本シリーズのチケットがある。それは東京ドームでのカードではなく、再び札幌ドームで行われる第六戦の一塁側S指定席である。
ファイターズが出場した2006年、2007年の日本シリーズはいずれも第五戦で終了したが、第六戦というのは(引き分け試合がなければ)どちらか一方のチームが「王手」をかけている状態で行われるものだ。うまくすれば、贔屓チームが日本一になる瞬間を生で観ることが出来るのである。実は今週の土曜に仕事を休めるかまだ微妙なのだが、もしも第六戦開催となれば、もう一度札幌ドームのあの雰囲気を味わいたい。
ところで今日はフジテレビの中継で観戦したのだが、そのなかで解説の清原和博が
「昨日野村さんでしたよね。二時間ぼやきっぱなしのを聞いたら寝てしまったんですよ。あのぼやきを二時間聞いていると寝てしまってですね、一番最後の良い場面を見損なってしまったんですよ」
と言っていた。敗戦処理。はNHK衛星第一の放送を録画してあるがテレビ朝日の中継は録画しなかったので残念ながら<?>検証できない。しかし清原と同じような印象を持つ視聴者が後を絶たないような放送であったとしたら、やっぱり大枚はたいて現地で生観戦してよかったとあらためて痛感する次第である。
ただしその清原とSHINJOのW解説による今日の中継もおそらくは賛否両論であろう。プロ野球日本シリーズという最高峰の舞台にふさわしかろう豪華な顔ぶれではあるが、内容的に野球の試合の解説からかけ離れている点が多々あったとも思える。
しかし全国的に見れば「日ハムなんてダルビッシュと稲葉くらいしか思い浮かばない」というファンがまだまだ多いだろう(特にジャイアンツファンに)ことを想像すれば、SHINJOが面白おかしく紹介していた旧チームメートの横顔が貴重な情報源になったのでは無かろうか(例.「小谷野はああ見えて凄く器用な子なんですよ」「糸井の足を観てすぐに投手辞めてバッターに転向した方がいいと思った」)?
個人的にはあれはあれでありだなと思うが、他に観た方のご意見は如何だろうか?
ところで、今日ダルビッシュで勝ってもファイターズ側の立場に立って素直に喜べない点がある。故障上がりの投手が久々に実戦で登板。こういう場合、得てして登板翌日に身体のあちこちに支障が出るという。おそらくダルビッシュとて例外ではあるまい。今日投げて中六日で最終決戦になる第七戦に再び君臨して欲しいと願うファイターズファンは少なくあるまい。しかし敗戦処理。は個人的には残りの日本シリーズは「エース」の力を借りずに乗りきって欲しいと考える。
なぜなら、来年以降もダルビッシュにはダルビッシュでいて欲しいからだ。
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