社会人野球、独立リーグ退団者を一年間受け入れず。
社会人野球を統括する日本野球連盟は、独立リーグを退団した選手を、退団後一年間は登録を認めないことにしたと発表した。
Web版スポーツ報知によると、
同連盟に所属するクラブチームなどでは、独立リーグ入りを目指す自己都合による退部者が増加。加盟チームの運営環境に悪影響を及ぼしているため、安易な移籍を規制する措置をとった。
簡単に言えば、報復措置と言うことか? この対応策、NPBによる、NPBを経ずしていきなりアメリカ大リーグ入りをした選手が日本に戻ってきた際の措置に似ている。
NPBを日本における野球界の頂点とし、そこでのプレーを夢見る選手達にとって、高校、大学での野球以外に語弊はあろうが受け皿としての社会人野球界が折からの不況渦で衰退しているなかで、日本に独立リーグが出来たのはいわば助け船であった。実際、独立リーグの中でも先行の四国九州アイランドリーグやベースボールチャレンジリーグからはNPBのドラフト会議での指名を経て夢を叶える選手が出て来始めた。
言葉は悪いが、社会人野球に所属する選手の中で、NPBでのプレーを目指している者にとってはその社会人あるいはクラブチームへの所属は腰掛けのようなものなのであろう。NPB入りを目指す過程で独立リーグへの移籍を考える者がいても不思議ではない。考えようによっては社会人野球界が衰退しているからこそ、独立リーグの存在意義があるとも言えよう。社会人あるいはクラブチームから独立リーグへの移籍者が増加するのはある意味、自然な流れとも思える。
しかしながら、ただでさえ不況渦などでチームの解散などが相次ぎ、規模の縮小どころか存立の危機とも言える社会人野球界において、残っているチームにおける選手の流出問題は見過ごせない問題なのであろう。これ以上の衰退は避けたいところなのであろう。
NPBサイドに立って考えれば、高校野球、大学野球、社会人野球、独立リーグそれぞれが選手の供給源として機能してくれればよい訳で、社会人野球と独立リーグがもめるのは勘弁してくれと言ったところであろうが、社会人野球界、つまり日本野球連盟にとってはその存在は必ずしも「プロ」を目指す者のための受け皿だけではない訳で、腰掛け気分で簡単に移籍されるのはそれこそ勘弁して欲しいと言ったところだろう。日本野球連盟が報復措置とも思える対応をとるのも理解できる。野球界全体を考えると、結構大きな問題である。
社会人野球では現在ではNPBを退団した選手をそのまま受け入れる素地が出来ている。独立リーグ退団者だけに規制をかけるということは日本野球連盟として独立リーグという存在をどう位置づけているのだろうか?本来なら共存共栄ということなのだろうが、今回の措置を見る限りではその位置づけは「商売敵」だ。
独立リーグも先述した二つのリーグはともかく、関西のリーグのごたごたは報道に接する限りでは醜かった。あまりにお粗末だった。今後も増加するようだが、それらが定着するかは未知数。しかし独立リーグは曲がりなりにも「プロ」だ。これでは新たなプロアマ問題のスタートと言わざるを得ない。
独立リーグは「プロ」ではあるものの、そこでプレーする選手達にとってはゴール(目的)ではなく、手段に過ぎない場合がほとんど。また社会人野球も、プロ(NPB)を目指すために手段として所属している選手達の存在が欠かせないのも事実。今回の日本野球連盟の措置はそれらNPBを目指す選手の足枷になりかねない面もあり、どちらの団体にとってもその意義を問われる問題と思えてきた。敗戦処理。は専らNPBの野球ばかりに目が向いているため独立リーグも社会人野球も選手の供給源という視点で観がちであるが、両団体にとって根の深い問題であることを認識させてくれる報道だ。今はNPBを目指す社会人の選手達に「身の振り方は慎重に」と言うしかないが、何とか共存共栄の道を崩さないで欲しいものだ。
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コメント
高校中退男様、初めまして。コメントをありがとうございました。
私はプロ、アマ問わず野球の団体に従事している身ではない(一ファン)ですので、どうすることも出来ません。
独立リーグ(BCリーグ、アイランドリーグ等)やクラブチームのHPを調べて、入団資格やトライアウト(入団テスト)の有無を調べるところからスタートしては如何でしょうか?
すみません。そのくらいしか浮かびません。
投稿: 敗戦処理。 | 2010年5月13日 (木) 00時38分
17才です 高校中退でも本気で野球がしたいんです 何か方法がありませんか
投稿: 高校中退男 | 2010年5月12日 (水) 19時32分
高校中退したけど本気で野球がやりたい だれか方法教えてください
投稿: 高校中退男 | 2010年5月12日 (水) 19時27分