KIRINとサントリーの統合が水の泡に
昨年7月に明らかになっていたKIRINとサントリーの統合(キリンホールディングスとサントリーホールディングス)が交渉決裂となったことが8日、発表された。一見野球とはかかわりのないニュースと思われるが…
サントリーはサントリーモルツの販促CMで結成したモルツ球団をCM終了後も存続させ、年に一回、東京ドームでイベント試合を組んでいる。「大沢親分」こと大沢啓二、張本勲といった大御所から村田兆治、ランディ・バース、掛布雅之、田尾安志ら人気OBが、同じくプロ野球OBで結成されるチームと対戦。近年ではプレミアムモルツと改称した。KIRINとの統合により、このオールスターメンバーにKIRINのCMに出演したOBや、現役選手が引退後に出演することが解禁になるはずだった。淡麗<生>のCMに出演していた佐々木主浩や現役では一番搾りに出演中のイチロー、系列のキリンビバレッジの缶コーヒーFIREのCMに出演中の松井秀喜も将来的に出演が可能だったはずだ。一説には不仲が伝えられるイチローと松井の夢の競演が数年後に実現していたかもしれなかったのだ。少々マンネリ気味だった年一のイベントが再び活気付くのは間違いない、野球ファンにとってもありがたい話だったはずだ。
ところが8日、これが破談となった。これが本当の水の泡だ。
KIRINというとサッカー日本代表のスポンサーというイメージが強いが五輪に関しても長くJOCのスポンサーをしていた。ただもうすぐ始まるバンクーバー冬季五輪に関してはアサヒビールがJOCゴールドパートナーに選ばれた。アサヒビールグループはこれまでアテネや北京の五輪で日本代表チームのスポンサーにはなっても、大会やJOCのスポンサーになっていないがために「アサヒスーパードライは野球日本代表の夢と情熱を応援します」というように「五輪」とか「金メダル」というフレーズを用いない抽象的なスローガンにとどまっていた。今回JOCのスポンサーとなったことで、よりスポーツに深く関わってくるかもしれない。
KIRINは前述のイチロー、松井以外にもゴルフの西、いや古閑美保や、テニスのクルム伊達公子をCMに起用するなど、旬なスポーツ選手のCM起用に積極的だ。もちろんサントリーも、前出のモルツ球団以外にイースタン・リーグ混成チームのフューチャーズのスポンサーを務めるなど、野球界とのつながりが深い。そう考えると、KIRINとサントリーが統合した後をやはり観たかった気がする。
もちろん「野球観戦にはビール」というくらい、つながりが深いのだから、各社、野球界の盛り上げに協力して欲しいものである。
ジャイアンツの宮崎キャンプを観てきたら、急に野球シーズンが待ち遠しくなった。野球観戦にビールの季節まで、あと2ヶ月を切った!
でもこれからが長かったりする<苦笑>。
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