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2010年4月11日 (日)

【苦渋の決断!?】ジャイアンツが山口鉄也を再びセットアッパーに

01 10日の対ドラゴンズ戦で7・2/3イニング、102球を投げて先発転向二試合目にして待望の初白星を挙げた山口鉄也だが、守護神マーク・クルーンが右手親指の負傷で登録抹消されている事態を踏まえ、再びセットアッパーに戻されるらしい。

 

昨年まで二年間、コンビを組んでいた越智大祐とともに試合終盤の相手の反撃を断つ役割に返り咲くそうだ。お家の緊急事態とはいえ、何のための先発転向だったのか?

(写真:セットアッパーを務めていた頃の山口鉄也。20097月撮影)

おそらくは大方のジャイアンツファンは「山口が後ろに回れば、試合終盤は安心してみていられる。」「クルーンが復帰しても山口にはセットアッパーを続けて欲しい」と思っているのではないだろうか。たしかに山口は昨年は144試合中73試合に登板(球団新記録)し、9勝1敗4S。リーグ最多の44HPも記録し、防御率は1.27。一昨年も67試合に登板して11勝2敗2S、34HPで防御率2.32と大車輪の活躍だ。同じく昨年66試合8勝3敗10S、32HP、防御率3.30。一昨年68試合3勝3敗0S、13HPで防御率2.40を記録した越智とともに試合終盤の相手の反撃を抑えた。ちなみにこの二人のコンビを「風神雷神」と呼ぶらしいが敗戦処理。はいまだにどちらが風神でどちらが雷神か理解していない。

しかし原辰徳監督は昨シーズンが始まる前の時点で、その前の年と二年前のリーグ連覇のことは切り離して今年(2009)から五連覇くらい出来るチームにしたいと言っていた。そしてまずV1を達成した2009年のシーズン後、二年間セットアッパーとして活躍した山口鉄也の先発転向をぶちあげた。山口のセットアッパーとしての二年間の働きぶりには非の打ち所はないが、このまま山口に頼りすぎていては山口が登板過多で潰れかねない。いくらチームに貢献しても選手生命が短命に終わったのでは山口自体には辛いことだし、特定の選手に負荷がかかりすぎるようでは五連覇などということは出来ないと考えたようだ。もちろん現実に左の先発要員、高橋尚成がFA権を行使してチームを離れた代役も必要だ。

敗戦処理。はこの方針を大いに支持する。選手を将棋の駒のように扱う監督、球団を評価できない。一将功成って万骨枯れるような野球は嫌いだ。

しかし、クルーンの離脱に伴い、クルーン復帰までの一時的措置として原監督はセットアッパーに戻すという。

現状、クルーンの代役は越智が務めている。越智の前を投げるセットアッパーは豊田清、小林雅英の両ベテランと左の金刃憲人。さらには中継ぎで好結果を続けている久保裕也が務めている。10日の対ドラゴンズ戦で8点リードの最終回に登板し、失点こそ許さなかったものの二死からボーク、暴投とばたばたした小林の投球を観てしまうと、とても接戦の終盤に盤石の期待は置けないし、既に39歳で連投すると明らかに球威が落ち、それでも力勝負に行くので一発の危険性と背中合わせの豊田では何とも危なっかしいが、現状、経験という武器に頼らざるを得ない。

昨年、敗戦処理から挽回可能なビハインドの試合にと徐々にレベルの上がる舞台で経験を積んでいった木村正太が故障で投げられないのが微妙に響いている。またファームから先日支配下登録された昨秋の育成ドラフト1位のサウスポー星野真澄と、逆に支配下登録から育成選手に再び格下げされた右投手のレビ・ロメロを一軍練習に合流させたと言う報道があった。ロメロはともかく、オープン戦でもそれなりに結果を出していた星野は劣勢の場面での対左打者用に早急に一軍入りを検討して欲しいくらいだ。金刃もまだ危なっかしいが山口の一軍デビューの頃よりは制球に安定感がある。

出来れば原監督には安直な一時しのぎの策を講じないで欲しいものだ。

山口が先発初勝利を果たした10日の対ドラゴンズ戦を報じた11日付けのスポーツ報知によると「先発挑戦を決意してから138日。悩み、落ち込み、それでも立ち上がり、ついに先発初白星を手に入れた。」とある。138日という日数を逆算すると昨年の1124日に先発挑戦を決意したということになる。ということは自主トレ、春季キャンプ、オープン戦期間とすべてを先発転向に向けた調整に充てていたはずだ。そこまでしていて、本人が先発で失敗を続けた訳でもないのにチーム方針を翻すということが長い目で見て山口にとって、ひいてはジャイアンツにとってベストあるいはよりベターな選択なのだろうか?ちなみに原監督は投手コーチ二人を交え、先発前日の9日にセットアッパー再転向を山口自身に説明して理解させたという。

素朴な疑問として、いくら過去二年間、セットアッパーとして申し分のない実績を挙げた投手とはいえ、前述のように先発投手としての調整しかしていなかった投手にセットアッパーに戻したからといって同じような結果を残せるものなのかというのがある。先発投手には先発投手なりの難しさがあり、セットアッパーにはセットアッパーなりの難しさがあるだろう。急にあっちをやれ、こっちをやれと言われて務まるものなのだろうか?

そして10日の対ドラゴンズ戦で7・2/3イニング、102球を投げた疲労がどこまで残るかというのもある。経験豊富な先発投手と違い、もちろん自己最多の投球数である。セットアッパーなら毎試合、出番に備えてブルペンに入らなければならないが当然、登板した翌日の今日(11)はベンチ入りしなかったし、13日からの対タイガース戦にはいつから投げられるのか?大事な実戦経験の機会であったオープン戦の時期に体調を崩した山口は実は長いイニングを投げるテストを充分にこなせていない。それゆえに開幕からのローテーションには加わらず、ファームでフューチャーズ戦に先発してから一軍で投げたほどだ。長いイニングを投げた後にどのくらい疲労が残るかも未知数のはずだ。

クルーンの復帰にどのくらいの期間を要するのか不明だが、11日現在で15試合を消化して105敗という好スタートを切ったのだから、一時しのぎの配置転換などばたばたせず、じっくりと耐えながら勝つという手法をとることは出来ないのだろうか?

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