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2010年6月23日 (水)

打球の行方には充分ご注意下さい…!

Cdscf0027 敗戦処理。も生観戦した200733日のファイターズ対マリーンズのオープン戦(ファイターズスタジアム)の試合前に練習中の打球が直撃して失明した四十歳代の女性がファイターズ球団に対し損害賠償など約六千五百万円を求めた訴訟の第一回口頭弁論が18日に千葉地方裁判所で開かれたそうだ

怪我を負った女性の方におかれては本当にお気の毒だと思うし、同じく野球場での生観戦をちょくちょくする身にとって決して他人事ではない出来事だ。ただ主催球団に責任があるのか?というと素人考えながら疑問はある。

で、素人なりにいろいろ考えてみた。

(写真:事件が起きた200733日、一軍オープン戦・ファイターズ対マリーンズ戦の日の外野席。20073月撮影)

問題の概要はこの記事で知った。twitterで相互にフォローし合っているSさんがtwitter上で紹介してくれた。

日ハムOB相手に女性が暴露 本番中の反論で失職の賠償求め

おっと失礼、↓だった。

日ハム相手に女性が提訴 練習中の打球で失明の賠償求め

通常チケットの裏面には観客が負傷した場合に応急処置はするがその後の責任は負わないなどの文言が書かれており、練習中や試合中の、想定不可能な打球による事故の責めを球場ないし主催球団は負わないという条件を建前は観客は了解の元、チケットを購入し、観戦しているということになる。その試合を生観戦した敗戦処理。ではあるが、その試合のチケットが手元に見当たらないのでその二年後の2009年のファイターズスタジアムでの一軍オープン戦のチケットの裏面を見てみよう。「8.球場内で打球等により負傷をした場合、応急処置はいたしますが、その後の責任は負いません。尚、けがをされた場合は、お近くの係員にお申し出下さい。」とある。上記の引用記事だけでは実際にことが起きた時の状況を理解しかねるが、杓子定規な言い方をさせてもらえば、被害に遭った方には気の毒な言い方になるが主催球団に責任を負う義務はないと思うし、法に則って裁かれる裁判では杓子定規だろうとなんだろうと、球団に非があるという判決が降りるとは思えない。ましてや試合前の練習で外野のスタンドというと、フリー打撃の本塁打が飛び込んで来たというのであれば、滞空時間の間に避けることも可能な気がする。

この試合でどうだったか確認していないが、試合中に比べてグラウンドで起きていることへの集中心が少ない練習中は球場の係員が打球などの行方に注視し、近くにボールが飛んでくると笛を吹いて警告する場合が多い。球団ないし球場側も何もしていない訳ではない。

試合中の本塁打やファウル、あるいは選手がスタンドに投げ入れるボールに対する取り合いは確かにそばで観ていて見苦しいほどに本能むき出しになって怪我人が出たり、観客同士のトラブルに発展しそうなのをよく見かけるが、練習中の外野へのボールとなると、その観客の注意力の問題なのではないかと、あくまで想像でだが敗戦処理。は考える。そして球場の構造に明らかに問題があるとかでない限り、基本的には球団や球場のせいに出来るものではないと思う。

ところが、本件訴訟のようなケースとは別に、敗戦処理。が気になっているケースがある。

blog6月12日付 ジャイアンツのファームがゴールデンイーグルスに8戦8敗! でも触れたが、シートノックの捕手へのフライのつもりで打ち上げた打球がスタンドに入ってしまった場合にそのノッカーないし球団に責任はないのか、ということ。

6月12日にジャイアンツ球場で行われたジャイアンツ対ゴールデンイーグルス戦の試合前に行われたジャイアンツの守備練習で勝呂壽統コーチがノックの締めの捕手へのフライを打ち上げたが最初はネット裏のスタンドに飛び込み、二球目はレフトの定位置あたりに飛び、三球目は再びネット裏スタンドに飛び込んだ。勝呂コーチはこれ以上やっても無駄と思ったのか危険だと思ったのかそれで止めてしまった。幸いにも怪我人は出なかったようだが、このケースで怪我人が出たら、球団として知らん顔は出来ないだろう。

試合中のファウルボールというのは投手が打たれまいと思って投げる球を打者が打ち返そうとする結果において発生する物であるから制御不能な面もあり、打者やその球団に責めを負わせるのは筋違いだという考え方は理解出来る。いわゆる業務上正当行為という範疇だろう。しかし自分でボールを投げて自分で打つノックの打球がネットを超えてスタンドに入ってしまうと言うのはそのノッカーの技量の問題である。そのノッカーが下手くそなだけだし、そんな下手な人間にノッカーをさせる球団の責任であると言えよう。

ファームの試合を観戦するのが好きな敗戦処理。は何故かいずれもジャイアンツ球場で三回も試合前の練習中にノッカーが打ち上げた打球がスタンドに飛び込んだシーンを観たことがある。

今挙げた例以外はいずれも一昨年で、ひとつはジャイアンツ対スワローズ戦。スワローズの打撃練習が行われている間に三塁ベンチ前のファウルグラウンドで佐藤真一コーチがノッカーを務め、何人かの捕手相手にフライを打っている時にスタンドに打ち込んだ。この時はネット裏の中段くらいまで飛び、あやうく観客に上がるところだった。それが二球続き、さすがにその周辺の観客から「危ないぞ」などのヤジが飛んだがグラウンドには届かなかったようで当の佐藤コーチは選手に茶化されて苦笑いしている始末だった。たまたまグラウンド近くで観ていた敗戦処理。が「打球がどこに行ったかわかってんのか!」と野次ったらスワローズファンから「ファウルが怖かったら来なきゃいいじゃん」と言われた<苦笑>。

 

もう一例は同じような状況でファイターズの水上善雄監督が打ち上げた打球が一塁ベンチ上あたりのスタンドに飛び込んだ。滞空時間が長かったこともあり、水上監督は「危ないですよ」と自分で大声で叫び、ネットの近くまで様子を見に来たほどだった。

話が横道にそれそうだが、要は不可抗力とは言えない、人的ミスもあるのではないかということだ。捕手への高いフライを打つのはノックの中でも最も難しいといわれるが、プロなのだからスタンドの観客に怪我を負わせるような打球を打つべきではないし、仮にファンに危害が及ばないにしても、貴重な練習時間を無駄にするロスもある訳だ。それにしても、ダイヤモンドではフリー打撃が行われている間に狭いスペースで無理にノックをしていた佐藤コーチや水上監督はともかく、ホームプレートのそばという定位置から打ってスタンドインを連発した勝呂コーチというのはいったい何なんだろうか?ジャイアンツの二軍のコーチでは屋鋪要元コーチのノックももの凄く、それこそ現役時代の屋鋪じゃないと取れないような打球を平気で打っていたがさすがにスタンドには打ち込まなかったと思う。大田泰示円谷英俊らが観に行くたびにみっともないエラーをするのもむべなるかなと言う気がする<苦笑>

それと、過熱する一方のボール争奪戦も、いつか同様の問題に発展するのではないかと懸念している。特に攻守交代時の守備から引き上げてくる選手によるボールの投げ入れはタイミングとエリアがある程度特定できるので特にちびっ子ファンが後先考えずに殺到してしまうのだ。

 

6月15日に生観戦したファイターズスタジアムのファイターズ対ジャイアンツ戦は地元「千葉県民の日」で学校が休みだったため保護者なしのちびっ子達が多数詰めかけて危険きわまりなかった。時折ファイターズのスタッフが注意を促していたが一時的に席に戻ったりしても、また二死になったりすると三塁ベンチ付近に集まってくると言う感じだった。

 

不思議だったのはボールを取り損ねた子どもが泣き言を言わず、次のチャンスこそ自分が取るぞと燃えていること。最初に確保したと思われる子がちょっと握り損ねたりすると別の子が無理矢理強奪したりするのだが、された方の子も泣き言を言わないのだ。ちびっ子達の間ではそれも当然のことなのか、最後にボールを手にし、他の人から守りきった人の物になるという暗黙のルールが形成されているかのようだった。ここになまじ大人(親)が介入すると、「あの子が持っているボールは本当はウチの息子の物だ」などと言い出しかねないがちびっ子同士ではそういうことはないようだ。

いずれにせよ、安全第一で野球を楽しめるように観客である我々も、また管理する球場、球団側もそれぞれが最善を尽くすべきなのは言うまでもないが、残念ながら観客は試合にのめり込むうちに我を忘れてしまうものなのである。ちびっ子達の暴走を止めるのは簡単なことではないが、せめて少年野球チーム単位で観戦などという時には監督者の責任ある管理を求めたいものだ。あまりギスギスすると当blog2009421日付エントリー C☆Bが東京ドームで怒られた理由… で取り上げた様にファンにとっては本末転倒というか、全く望み外の結果を招きかねないのである。ちびっ子達はともかく、分別のある大人は野球場という空間がいかに危険と背中合わせの場所であるかということを充分に自覚するべきなのである。その上で球場の構造的不備、サービス面の不備があって事故に結びつく危険が内包されているのであれば、声を大にして球場側に注意を喚起すればよいのだ。打撃練習でいつボールが飛び込んでくるかわからない、と言えば取りあえず手の空いているスタッフを外野に回してくれるだろう。

 

今回の訴えを起こした原告サイドにそうした面での落ち度があると決めつけるのでなく、これからも大好きな野球を野球場で観るに当たって、我々ファンは誰しもその方と同じ危険に遭う可能性がある訳なのだから、事故が起きてから騒ぐのでなく、少なくとも自己責任で防げることは自分で防ぐべきだと言うことである。

ところでこの試合は本来二軍のイースタン・リーグで公式戦を行う球場で一軍のオープン戦を行ったのである。当時の報道によると当時のトレイ・ヒルマン監督が、前年のチーム日本一を下支えしたファームを支持してくれるファンの前で試合をしたいと発言したことから実現したという。リップサービスが含まれているにしてもファームの試合に足繁く通うファンにはこの上ない言葉だ。外野ゾーンを含めても一万人にも達しないキャパシティの球場で週末に試合をするのは興行面では非効率だ。各球団が春季キャンプでかかった費用を少しでも回収しようとオープン戦の日程の組み方に苦慮する中、鎌ヶ谷で土曜に試合を行うのはある意味英断であり、特別な思いで球場に足を踏み入れたファンは少なくなかっただろう。だがその特別な試合で悲劇が起きてしまった。裁判の展開とは別に球団としては本当にファイターズスタジアムが一軍の興行を(オープン戦とはいえ)行うにふさわしい場になっているか考えるべきであろう。

 

その後2009年には公式戦開幕二週間前にオープン戦が組まれ、今年は平日であったが相手のドラゴンズがドアラを登場させたので大いに盛り上がったという。

それにもしもこのようなことが続けば、いかに裁判で球団側や球場の賠償責任が認められなかったにしても、ファンの権利の一部が規制される方向になることは容易に想像できる。例えばジャイアンツ球場では年に数回の特別な設定の試合を除き、選手によるスタンドへのボールの投げ入れを中止している。つまりサービスの一部をやめているのだ。みんなで楽しく野球を楽しめるように、我々ファンも一人一人考えようではないか。

P.S.

今日のオマケ

事件の起きた試合では日本一に輝いた翌年ということで日本一のチャンピオンフラッグが鎌ヶ谷のスコアボードにはためいた。

Cdscf01 3月上旬のオープン戦にこれほどのベストオーダーで臨んでくれたトレイ・ヒルマン監督にも感謝。何気に外野転向二年目の糸井嘉男がスタメンで出ているし…。

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コメント

にしたく様、コメントをありがとうございました。

> ヤフードームを観ていると、必ずしもホークスや相手球団のファンではなく、“付き合いで”とか“興味ないけどタダ券もらったから”と観に来たお客さんもたくさん居るようです。
僕としてはそういう連中を許せないのですが、

東京ドームのジャイアンツ戦にも多いですよ、そういう人たち。

でも残念ながら現実はそういう人たちも含めて球場に金を落とさせないと、球団経営がうまくいかないのですよ。

一番客単価が安い外野席だけ一杯になっても…。

それはさておき、

> 昨年、ホークス対マリーンズ戦を観に行った際、試合前のフリー打撃で変な回転のかかった弾丸ライナーがフィールドシートに飛び込むことがあり、ホークスのイケメン選手は、ネット際に駆け寄り、「ケガはなかったですか?」とボール回収を行っている光景を見ました。その配慮には“あっぱれ”をおくりたくなりました。

川崎ですよね?

北京五輪直前の代表合宿練習をジャイアンツ球場で行った時のこと。川崎がバックネットの手前あたりでトスバッティングを始めたらファンがバックネットにもたれる様に殺到しちゃった。打球がネットに当たることもあるから危険だと思った川崎自身が注意を促していたのが印象的でした。

その時の模様はコチラ
 ↓ ↓ ↓ ↓
http://mop-upguy.cocolog-nifty.com/baseball/2008/08/post_32c9.html

> 試合中はともかく、練習中は事実、グラウンドを観ていないお客さんも多いので、球団・球場と、注意を呼びかける機会を増やすなどの対応が迫られそうですね。

だかあこそ、スタンドにノックの打球を放り込むようなヘボにノックバットを持たせないで欲しいものです。

投稿: 敗戦処理。 | 2010年6月25日 (金) 00時38分

多摩虫様、コメントをありがとうございました。

> 山崎浩司(当時カープ)の隠し球Tシャツに記された「野球の基本 ボールから目を離さない」という格言(?)はスタンドの人間にも当てはまるのでしょうね、きっと。

そこまでは気付きませんでした。

何せ今年は山崎浩司以上の隠し弾の名手が登場しましたからね。

厳重な警戒をすり抜けてキャンプ地に弾を隠し持ってきた男がいましたから<笑>。

> 我々もボールを警戒してまいりましょう。あ、千葉マリンでは上空の鳩にも(苦笑)

本当、他人事ではありません。

ただ敗戦処理。は三十年を超える野球観戦歴でホームランボール、ファウル、サインボール投げ入れに全く縁がないのですよ。

投稿: 敗戦処理。 | 2010年6月25日 (金) 00時20分

ヤフードームを観ていると、必ずしもホークスや相手球団のファンではなく、“付き合いで”とか“興味ないけどタダ券もらったから”と観に来たお客さんもたくさん居るようです。
僕としてはそういう連中を許せないのですが、こういう連中に限ってグラウンドを観ていない上に、運悪く打球が飛んでくることが多くなったりするようです。
昨年、ホークス対マリーンズ戦を観に行った際、試合前のフリー打撃で変な回転のかかった弾丸ライナーがフィールドシートに飛び込むことがあり、ホークスのイケメン選手は、ネット際に駆け寄り、「ケガはなかったですか?」とボール回収を行っている光景を見ました。その配慮には“あっぱれ”をおくりたくなりました。
試合中はともかく、練習中は事実、グラウンドを観ていないお客さんも多いので、球団・球場と、注意を呼びかける機会を増やすなどの対応が迫られそうですね。

投稿: にしたく | 2010年6月24日 (木) 10時59分

難しい問題ですね…。

山崎浩司(当時カープ)の隠し球Tシャツに記された「野球の基本 ボールから目を離さない」という格言(?)はスタンドの人間にも当てはまるのでしょうね、きっと。

我々もボールを警戒してまいりましょう。あ、千葉マリンでは上空の鳩にも(苦笑)

投稿: 多摩虫 | 2010年6月24日 (木) 00時27分

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