来季は2年ぶりにセパ同時開幕か
パ・リーグは開幕カードに3月の春分の日を絡めることにこだわりを持っているようだ。
かき入れ時の開幕カードをセと同時で埋没してしまうのを避ける意味もあるのか、セに先駆けて公式戦を開幕することが多いパ・リーグ。今年は春分の日が日曜日と重なり、翌日が振替休日で土曜からの三連休を開幕カードに持ってきたが、来年も春分の日が月曜日になるので二匹目のドジョウを当初は狙っていたようだ。
なにしろ二年前の2008年には春分の日が3月20日の木曜日に設定されると、同日に開幕戦を行い、金曜日を休んで一日おいて土日に同じカードの続きを行う変速三連戦を組んだほどだ。今季も春分の日を含んだ開幕三連戦の後、火曜から木曜にはカードを組まず、セが開幕する金曜から二カード目を再開した。
来季も暦の上ではほぼ同じ条件だが、3月に充分にオープン戦が組めない等の弊害が現場サイドから指摘されたそうだ。また、二年前の上位三球団に開幕権が与えられるシステムで来季開幕はゴールデンイーグルスが球団創立以来初めて開幕カードの主催権を得ている。ホームグラウンドがドームでない屋外であることを考えると、あまりに早い時期の開幕は避けたい所だ。それら様々な憶測が絡んだ結果、セが開幕を予定している翌週に開幕をずらしたがセが金曜日に開幕するのに土曜に開幕したのではファンへのインパクトが弱いと、パに合わせて金曜日の25日開幕に落ち着くことになったようだ。
前回、2009年の同時開幕も、この年も春分の日絡みの三連休はあったがWBCが開催されていたため、開幕を4月の第一金曜日に揃えたのだった。来季はそれよりは一週早いがパが当初考えた春分の日絡みよりは一週遅い。
オープン戦が少ないということに関しては今季の3月に個人的に痛感した。実戦不足の感は否めなかった。一部には「オープン戦が少ないと言っても六球団同条件」、「調整が不充分になるという見方があるが、今季の交流戦ではそのパがセに圧勝だった」という反対意見があるようだ。たしかに敗戦処理。のように贔屓チームが地元にいないファンや、ビジターで開幕を迎えるファンにとっては連休での開催は足を伸ばせるチャンスで好都合だ。
だが個人的には同じ条件と言ってもコンディション不充分でのシーズン突入は避けて欲しいし、交流戦をパvsセとかセVSパという構図で捉えている訳でないので無理に公式戦を早めるのは避けて欲しい様に思う。どうせならパは最初から三連休開幕を捨て、セに金曜でなく土曜に開幕する同日開催を呼びかけて欲しかった。
ジャイアンツ戦の地上波中継が激減した今でもセ・リーグ各球団にとっては放映権収入は収入の柱。金曜日夜の開催でも地元地上波での放送に期待が出来るという発想のようだ。
ただ来季の開幕は昨年セ三位のスワローズも開幕権を持っている。ジャイアンツは日本テレビ系列で、ドラゴンズも地元ローカル限定であるかもしれないが地上波放映がありそうだが、スワローズは厳しいだろう。セではかつてジャイアンツが二年連続Bクラスになった時に同様の発想で金曜日夜の開幕としたが、開幕権を持ったスワローズやベイスターズにジャイアンツ戦を組ませることでスワローズやベイスターズに地上波放送を実現させた。そのような思惑が絡むのでセでは開幕カードの組み合わせまでは決めていない。パは機械的に二年前のレギュラーシーズン1位対4位、2位対5位、3位対6位という顔合わせが続いている。来季もその通りだと来季の開幕カードはファイターズ対ライオンズ、ゴールデンイーグルス対マリーンズ、ホークス対バファローズとなる。
敗戦処理。的には3月の最終金曜日に休みを入れることは不可能に近く、来季はジャイアンツの開幕もファイターズの開幕も生では観ることが出来ないだろうが、チーム・コンディションその他でその方がベストであれば、同日開催も歓迎だ。ただ、可能なら2009年の時にはパが折れた様な形での金曜開幕に落ち着いたと記憶しているので、2011年はセに折れてもらって土曜同日開幕でパが三試合デーゲーム、セが三試合ナイトゲーム開幕という形にして欲しかったが当初から金曜開幕の方針であるセを今から巻き込むのは現実には無理だろう。
最後に余計なことだが、この営業担当者会議はオールスター第一戦が行われた福岡ドームで開催されたという。全国に散らばる十二球団の営業担当者の会議だからどこで開催しても多大な交通費が発生するのだろうが、オールスターの期間だからと言って本当に福岡で開催する意義があったのだろうか?プロ野球チームの営業担当者の通常業務というものを把握せずに言うのもナンだが、NPB自体が赤字運営だという今、経費節減の観点で開催場所を決めるという発想にはならないのか?
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