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2010年7月12日 (月)

十二球団開幕後補強動向中間報告

Adsc_0215 トレード、新外国人獲得、育成選手の支配下登録は7月末まで。まだあと三週間弱あり、いくつかの球団で新たに外国人選手獲得の報道もあるが、ここまでの動向を球団別に振り返ってみた。公式戦開幕後の動きを対象にした。

  

(写真:6年ぶりに日本球界に復帰したロベルト・ペタジーニ)

以下、公示は7月12日現在。

◎ジャイアンツ

IN

黄志龍投手 育成→支配下登録

レビ・ロメロ投手 育成→支配下登録

OUT

木村拓也一軍内野守備走塁コーチ死亡

数年前に見られた開幕直前の戦力整備、05年河原純一、06年岡島秀樹放出のようなばたばたしたトレードが影を潜め、自称「育成の巨人」らしく育成選手のレベルアップによる戦力増。黄志龍は既に一軍で二度先発。

◎ドラゴンズ

IN

矢地健人投手 育成→支配下登録

三瀬幸司投手 トレード

OUT

清水将海捕手 トレード

矢地、三瀬とも一軍を経験。ホークスに移籍した清水も一軍入り経験。

◎スワローズ

IN

小川淳司監督代行 高田繁監督の休養に伴いヘッドコーチから監督代行へ。

渡邉恒樹投手 トレード

山岸穣投手 トレード

ジョシュ・ホワイトセル内野手 新外国人

OUT

高田繁監督 休養

鎌田祐哉投手 トレード

米野智人捕手 トレード

小川監督代行体制になってからトレード、補強を活発に。なぜ高田監督のうちに動かなかったか?

◎タイガース

IN

田上健一外野手 育成→支配下選手登録

ジェイソン・スタンリッジ投手 復帰外国人(元ホークス)

川崎雄介投手 トレード

スタンリッジはローテーションの一角を担い、獲得成功だが川崎はこんなはずじゃ…?

◎カープ

IN

エリック・スタルツ投手 新外国人

迎祐一郎外野手 トレード

ディオーニ・ソリアーノ投手 育成→支配下選手登録

OUT

長谷川昌幸投手 トレード

喜田剛内野手 トレード

スタルツは先発ローテーションの一角を担う。迎はいかにもカープが欲しがりそうな選手だと思ったが…。

◎ベイスターズ

IN

江尻慎太郎投手 トレード

大家友和 日本球界復帰

井出正太郎外野手 トレード

ブレット・ハーバー内野手 新外国人

OUT

石井裕也投手 トレード

吉川輝昭投手 トレード

吉見祐治投手 トレード

オフの主役はシーズンイン後も活発に血の入れ替えを続行中。だがなかなかチーム成績に反映されず…。

◎ファイターズ

IN

石井裕也投手 トレード

佐藤賢治外野手 トレード

OUT

江尻慎太郎投手

やれ「監督の責任問題だ!」「今からでも外国人の大砲を獲れ!」などと半狂乱に一部のファンが叫んだが、江尻と石井のトレードがまだどつぼにはまる前の出来事だったことを考えれば、動いたのはマリーンズから佐藤を無償トレードでもらっただけ。それすらも故障者続出でまともにオーダーも組めなかったファームの非常時を打破すべく措置だったように思えることを考えると、この球団の編成部門はよほど度胸が座っているのか、現場任せなのかどちらかだろう。

◎ゴールデンイーグルス

IN

ランディー・ルイーズ内野手 新外国人

鎌田祐哉投手 トレード

OUT

渡邉恒樹投手 トレード

ブラウン監督の推薦で引っ張ってきた前カープのフィリップスが働かないと見るやルイーズを獲得したのは意欲的だ。反面、勝利の方程式が確立出来ないなか、ファームでクローザーとして定着しつつあった渡邉の放出には個人的には疑問が。

◎ホークス

IN

吉川輝昭投手 トレード

金澤健人投手 トレード

ロベルト・ペタジーニ内野手 日本球界復帰

J.D.ダービン投手 新外国人

マイケル・オルムステッド投手 新外国人(育成選手契約)

清水将海捕手 トレード

OUT

ドリュー・トゥサント外野手 自由契約(育成選手契約解除)

井出正太郎外野手 トレード

金子圭輔内野手 トレード

荒金久雄外野手 トレード

三瀬幸司投手 トレード

ペタジーニ、ダービン、清水の獲得は足りないところを補って強くする文字通りの補強という感じがする。先日の東京ドームでの対戦で見た限りではペタジーニのボール球を振らない選球眼の良さは健在と見た。これからさらに脅威となるか、スタミナ切れするのか見もの。トレードで放出した選手の顔ぶれを見ると環境を変えることで一皮向ければというチャンスを与えている様に見えないこともない。

◎ライオンズ

IN

米野智人捕手 トレード

(予定)ホセ・フェルナンデス内野手 日本球界復帰

OUT

山岸穣投手 トレード

後はしばらく音無だったが銀仁朗の故障に伴い米野獲得に動き、中村剛也故障となると現在フェルナンデス獲得に動いているようで、何か事があればすぐに動く姿勢はなかなか。次は先発型投手の補強か?

◎マリーンズ

IN

吉見祐治投手 トレード

(予定)ヘイデン・ペン投手 新外国人

OUT

川崎雄介投手 トレード

佐藤賢治外野手 トレード

どうもボビー・バレンタイン監督とその一派を一掃したオフの流れから、このチームだけは補強と言うより引き続きリストラを断行しているように見えてしまう。

◎バファローズ

IN

金子圭輔内野手 トレード

荒金久雄外野手 トレード

長谷川昌幸投手 トレード

喜田剛内野手 トレード

フェルナンド・セギノール内野手 日本球界復帰

フランシスコ・カラバイヨ外野手 新外国人

OUT

金澤健人投手 トレード

迎祐一郎外野手 トレード

春季キャンプ中に急死した小瀬元外野手の穴埋めとしてライオンズから赤田将吾を獲得した動きは速かったがシーズンインしてからも積極的な動きが目立つ。日本球界三度目の復帰となったセギノールのメッキが剥がれるや否や、新たに着目したのがBCリーグの外国人選手とは驚き!ところでカープとのトレードの時に交換要員に噂が出た大村直之はどうしているのであろうか?

こうしてみると、全てのチームに多かれ少なかれ異動があった訳で、長谷川や清水など敗戦処理。的には以前からトレードで環境を変えてあげた方が良いのではと思っていた。2008年に北京五輪対応でシーズン中の補強、トレード期間が6月末迄から7月末までに伸びたことも手伝い、今後ますますシーズン中のトレードは活発化していくだろう。いや、今後と言うより今年もまだ三週間弱あるので上記に(予定)となっている外国人選手以外にトレードがまだまだあるかも。また外国人選手の補強も緊急対応故か、日本で実績がある外国人選手に走りがちである。ペタジーニ、セギノール、フェルナンデスに続くのはブライアン・スウィーニーか<>

余談だが十二球団すべてで異動があったということから考えると、シーズン開幕前に順位予想をすることに果たして意味があるのかという気がする。けが人の発生という不確定要素とともに、順位予想をしている時点と同じ陣容で闘う保証がないのだから、戦力分析ならともかく、順位予想なんてナンセンスだと個人的には思っている。

今季は今のところ両リーグとも首位チームが独走している訳ではない。クライマックスシリーズ出場権争いでなく、これから優勝争いが繰り広げられるのが面白い。ジャイアンツとファイターズによる日本シリーズが今年も実現する可能性も充分にあるのだし。シーズンインしてからの補強が奏効するチームはどこか?ペナントレースはこれからさらに熱くなる。

異動は7月12日付け公示までで、まだ公示されていない選手に関しては(予定)と表記した。また、以上はすべて敗戦処理。がチェックしたものであり、抜けがあった場合はごめんなさい。ご指摘いただければ加筆、修正対応します。

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コメント

多摩虫様、コメントをありがとうございました。

> ところで、カープのOUTに喜田剛の名前がありませんね。

ご指摘ありがとうございます。

スウィーニーはともかく、喜田剛はこっそり修正しておきます。

投稿: 敗戦処理。 | 2010年7月14日 (水) 00時23分

スウィーニーはメジャーに昇格しちゃったようなので、復帰は当分先かと<笑>

ところで、カープのOUTに喜田剛の名前がありませんね。

投稿: 多摩虫 | 2010年7月13日 (火) 01時24分

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