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2011年5月13日 (金)

江尻休め ( #Ejiri_yasume )

Cdsc_0043 一時の勢いが消え、再び定位置の6位に居座ってしまったベイスターズにおいて、その過剰労働ぶりが震災直後の内閣官房長官並みに心配されている選手がいる。江尻慎太郎、34歳。今日(13)の登板を入れてチーム27試合中、19試合に登板という鉄腕ぶりだ。ツイッターではかつて #Edano_nero というハッシュタグがあったが、最近では #Ejiri_yasume というハッシュタグを付けて江尻をねぎらうツイートが出始めている。

(写真:11日のジャイアンツ戦の八回に登板した江尻。守護神山口につなぐ難しい役割だったが、ジャイアンツ打線をあっさりと三人で退けた。)

江尻は27試合で19登板。規定の水準をはるかに超えている登板数だ。人体、即ち投手生命に直ちに影響を及ぼす程の登板過多と思われる。年間144試合で101試合に登板するハイペースだ(日本記録はタイガース久保田智之が2007年に記録した90試合登板。年間144試合)。ベイスターズは先発投手が長く投げるケースが少なく、連日小刻みな継投で相手打線を凌ぐ戦い方を余儀なくされている。冒頭の写真の11日のジャイアンツ戦では4対3とリードした八回裏に登板。アレックス・ラミレスから始まるジャイアンツの中軸打線を見事に三人で退け、九回の抑え、山口俊につないだが、正直ここまで江尻の役割が明確に決められているとは思えない。今日は341点ビハインドの八回表に登板した。残念ながら今日はスワローズの主砲ウラディミール・バレンティンに本塁打を浴びてしまったが、ベイスターズファンも江尻を責めることはないだろう。

江尻は早稲田大学から2001年のドラフトの自由獲得枠でファイターズに入団。チームが北海道に移転した2004年に9試合で5勝を挙げ頭角を現すが、翌2005年に6勝、2006年に4勝で終わると、自ら中継ぎへの転向を首脳陣に打診した。このオフにはこれまで中継ぎでチームに貢献していた建山義紀が先発転向を首脳陣に直談判していたので役割が入れ替わる形になった。中継ぎに転向した2007年には42試合に登板して7勝、11HPを挙げるなどファイターズのリーグ二連覇に貢献するが、優勝争いの最中に肘痛でリタイヤ。翌2008年はほぼ一年をリハビリに費やした。

 

そして2009年、ファームでリハビリをしている江尻は二軍投手コーチに就任した小林繁コーチの薦めでサイドスローに登板し、中継ぎ投手としての位置を確立するきっかけになる。

Dsc_0085 この年は過去最高の45試合に登板。もちろんすべてリリーフだ。リーグ優勝にも貢献し、2007年には実現しなかった日本シリーズでの登板も果たした。2010年も活躍が期待されたが、自主トレ期間中に恩師の小林コーチが急逝。シーズン開幕して早々に二度のリリーフ失敗をすると、石井裕也とのトレードでベイスターズに移籍してきた。ベイスターズではファイターズ時代にもなかった54試合に登板した。

フー…。

今季は当然反動が来るのではと思ったが、昨年以上のフル回転である。先月末に34歳になった十年目の江尻。今がプロ野球選手としてのピークなのかもしれない。

19試合で17イニングだから、1登板あたり1イニング投げていないことになるが、実際には登板していない試合も含み、常にブルペンで登板可能な状態に準備していることを考えると、疲労度は半端ではないだろう。今後多少は登板のペースが落ちるだろうが、先発投手陣がもっとがんばって江尻に限らずリリーフ陣の負荷を軽くしないと、江尻はシーズン持たずにダウンするだろう。

三年連続90敗以上しているベイスターズ。推測だが尾花高夫監督が今最も危惧しているのは、最下位が指定席のチームが、その定位置に落ちてきたことで、定着してしまうことだろう。ナインの間に「またか…」という気持ちが蔓延してしまうことだろう。とにかく最下位から脱出するのが先決と、江尻、江尻、江尻…という投入が続くだろう。救いはあと一週間乗り切れば、多少試合が飛び飛びになる交流戦に突入することだ。

 

 

ベイスターズのすごいところは、決して江尻一人に負荷が集中しているのではないということだ。

二年目の加賀繁も江尻に次ぐ18試合に登板している。続いて真田裕貴13試合、左の篠原貴行12試合。加賀にも最近( #Kaga_yasume )というハッシュタグが出来ている。

加賀は昨年、ルーキーながら27試合に登板。内24試合が先発で、312敗と勝敗では大きく負け越したが、防御率は3.66でセ・リーグ10位。ベイスターズではナンバーワンだった。当然今季も先発ローテーションの一角、出来れば中心となるのかと思ったが首脳陣はリリーフ陣に厚みを増す方を優先させた。

昨年の大晦日からいわゆる年またぎでtvkで放送された「朝までベイスターズナイト」で、ベイスターズファンで漫画家のやくみつる氏が加賀への期待をいろいろと語っていたが、やく氏によると、加賀が先発ローテーション投手として一本立ちしたら、ベイスターズ投手陣では自前の先発ローテーション投手としては川村丈夫以来になるという。そんなになるのか…。大家友和は国内ではベイスターズ生え抜きだが、MLBの世界で育てられたといっても過言でない。清水直行寺原隼人のような移籍組と、外国人助っ人投手が多かったということか。

加賀が先発に回り、先発ローテーション投手が強固になれば、江尻の負荷が軽くなっていたのか、それともリリーフ陣から加賀が抜ける分、江尻の負荷が今より多くなっていたのかはわからない。ただ加賀は江尻より8歳若いとは言え、チーム試合数の半分を超える登板ペースでは潰れかねない。そろそろ牛田成樹がファームから上がってくるという予想もあるが、どうなのだろうか。

江尻休め! 加賀休め!

1998年に権藤博監督の下でリーグ優勝、日本一に輝いた年には「中継ぎ投手のローテーション」が組まれた。繰り返しになるが江尻と加賀は規定の水準をはるかに超える登板数で、投手生命に直ちに影響を及ぼす程の登板過多なのである。輪番制を取るか、計画登板をするしかないだろう。

これがシャレになっている内にベイスターズが成績浮上、登板過多の緩和が実現して欲しいものだが、当てはあるのだろうか…?

* ハッシュタグ ツイッターで、ある言葉の前に#をつけ、その前後に半角を空けることで、その言葉をクリックすると、その言葉を含むツイートを検索できるようになる仕組み。共通のテーマで検索しやすくするために使うことが多い。

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