オールスターより凄い対決!
前々回のダルビッシュと田中の登板日が7月7日に重なったあたりから、昨日と今日の東京ドームのこのカードでダルビッシュと田中の約二年ぶりの投げ合いが実現するのではとマスコミやファンが注目し始め、ファイターズの東京ドーム主催試合にしては珍しく、前売りが早い時点から売れていた。今日は特定の選手にちなんだいわゆるプレイヤーズデイで斎藤佑樹デイということもあり、前売りが早めにさばけたというのもあろう。当日売りも完売したという。
報道によると、4万4826人の観客動員を集めたという。これはファイターズが本拠地を北海道に移転した2004年以降では最多だそうだ。プロ野球の観客動員数を実数発表するようになったのが2005年からだから、まだ水増し発表もあったと言われる北海道移転元年でもこの日の発表を上回る観客動員がなかったのだから恐れ入る。
今日東京ドームで観戦した一人としては大変光栄なことである。今年は4月10日に斎藤佑樹がイースタンのスワローズ対ファイターズ戦でヤクルト戸田球場に過去最高の約5,000人を集めたことになっている。その試合も敗戦処理。は生観戦したので過去最高を一年で二度観ることが出来た。
そしてその斎藤佑樹は榊原諒とともに試合前にシーズンシートオーナー限定サイン会に参加していた。
羨望のまなざしで見つめる佑観マダムに背中を押されながら必死でシャッターを切った。気の毒なのは「佑ちゃんともう一人の人、誰?」と聞こえてしまいそうな声でマダム達に言われていた昨年のパ・リーグ新人王。おそらくはこういう人達が佑ちゃんをオールスターのメンバーに潜り込ませたのだろう。
今日は二階席までぎっしりとなったが、実は二階席は本日のスポンサー、リソー教育グループが貸し切っていたそうだ。
ただ、そんな大口スポンサー様なのに、試合後にいつものようにファンのグリーティングをしたB☆Bはスポンサーが配布した団扇にはサインをしない旨、アテンドのお姉さんが言っていた。何か大人の事情があるのだろうが、弟のC☆Bは平気でサインをしていた。やはり相当仲が悪いというか、コミュニケーション不足だ。
それにしても凄い試合だった。ダルビッシュは二回表にこそ山崎武司、松井稼頭央、横川史学の長短打で1失点したもののそこから先が完璧だった。そうこうしているうちにファイターズは四回裏に先頭の糸井嘉男がストレートの四球を選ぶと、田中の牽制悪送球で二塁に進み、中田翔がセンター前に運んで同点に追いついた。
そして続く稲葉篤紀が打った瞬間にわかる勝ち越し2ラン本塁打。
そしてこれが両軍の得点のすべてだった。
ダルビッシュは最後まで投げきり、田中も八回まで投げきり、味方の反撃を信じて九回裏の登板に備えている風だった。
だが、九回裏はなかった。そしてこの試合、どちらのチームも選手交代がなかった。両軍ともDHを含めた10人のスタメンが誰も退かない。
両投手完投というだけでなく、代打が出なければ、守備固めも出ないのだ。何かエース率いる高校野球のワンマンチーム同士の対戦のようだ。中田も稲葉もその意味では今日は脇役に過ぎなかった。ダルビッシュと田中の二人のためだけにあった試合のように思えた。実際、二回表のゴールデンイーグルスの先制で、0対1での敗戦も覚悟して見ていた。
田中の防御率を考えれば、一試合で3点取るのも大変なはずなのに、1イニングで3点奪ったのだから、相手が隙を見せるとそこにつけ込むのが上手いファイターズ野球の本領発揮だ。この二人の投げ合いを見ることが出来るだけで今日は満足だが、加えて贔屓チームのファイターズが勝ったのだから言うことなし。
ダルビッシュの勝利の雄叫びがいつも以上に力強く感じられたのは田中将大との対戦に投げ勝ったという事もあるのだろうか、だとしたらダルビッシュを本気にさせた田中将大も大した男である。
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