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2011年7月14日 (木)

プラスワンチャレンジ-斎藤佑樹、オールスター「最後の一人」に選ばれる。

Dsc_0147 13日に発表された今年のオールスターゲーム出場選手最後の一人を決めるファン投票-プラスワンチャレンジ-の結果はセがジャイアンツの澤村拓一で、パはファイターズの斎藤佑樹と、ともに話題のルーキーが選出された。5勝という勝ち数以上にジャイアンツ投手陣の中で踏ん張りを見せている澤村に比べ、開幕からの幸先の良い2勝の後、故障もあって低調な斎藤佑樹の選出に関しては波紋を呼んでいるようだ。

成績? そんなもの関係ない。ファンが選んだ結果なのだから佑ちゃんには胸を張ってオールスターに出て欲しい。

(写真:「最後の一人」を決めるファン投票で選出された斎藤佑樹。2011年5月撮影)

ファンが投票で選ぶというスタイルである以上、先に発表された各ポジションのファン投票にせよ、今回の最後の一人を選ぶ投票にせよ、ファンが選んだ選手なのだから澤村も佑ちゃんも光栄に思い、オールスターゲームの舞台では自分の力をいかんなく発揮して欲しい。

開幕からジャイアンツのローテーション投手として君臨している澤村はともかく、ファン投票の受付を開始した時点では既に故障で登録抹消になっていた斎藤がパ・リーグの先発投手部門でファン投票で5位になり、今回の最後の一人を選ぶ投票で1位になった事をとやかく言う向きがあるのは理解しているが、それこそ先の九州電力のやらせメールのような悪質な操作がない限り、あくまでこの結果はファンが望んだ結果なのであるから、どうこういうつもりはないし、敢えて言えば言うべきではないとすら思う。

投票したのはファンであっても野球ファンではない、それこそ佑観マダムと呼ばれる斎藤佑樹ファンによる組織票なのではないかという意見もあるだろう。おそらくそういう層からの票が多いことは想像できるが、それの何が悪いのか?と思う。投票をしたい人が、投票したい選手に投票をした結果なのだ。一応投手に関しては74日までに5試合以上登板または10イニング以上登板と資格を設けているが、佑ちゃんはその資格をクリアしているのだから、佑ちゃんに入れたい人が佑ちゃんに入れることは間違いではない。

ファンが観たい選手と、その基準では選ばれなかったがプロの眼(オールスターの監督)が選ぶ選手で構成されるのがオールスターゲームの出場選手なのだから、その結果が斎藤佑樹だったと言うだけのことだ。鎌ヶ谷や、ヤクルト戸田球場でのイースタン・リーグ公式戦を佑観マダムに囲まれながら観戦した敗戦処理。に言わせれば、ファン投票のトップで選ばれても不思議でないくらいの佑観マダム様達のパワーを感じていたから、ファン投票の最初の頃の中間発表での斎藤の順位を聞いた時は「あれ?」と肩すかしを食らったような感覚を受けたほどだ。実際、パ・リーグの先発投手部門で上に4人しかいないという結果でも凄いと思う。

単純に考えれば、佑観マダム達のパワーはパ・リーグの並み居る先発ローテーション投手の中で5位に食い込むほどの集票力を持っており、全ポジションの中から「最後の一人」に選出されるほどの集票力を持っているということなのだ。

ではプロ野球ファンに対する佑観マダム達の人口構成比率がそれほど高いのかというと、データを取ったわけではないからわからないが、絶対にそんなことがないと思う。一般のプロ野球ファンの中にはインターネットで回数制限ギリギリまで多く投票するファンもいれば、投票しない人もいるだろう。それこそ多士済々だと思う。佑観マダム票をモノとしないくらいの投票数を一般的なファンが投じていれば、こういう結果にはならないのだが、そうならないで今回のような結果が出ると言うことは、結局一般野球ファンの投票比率が低いのではないか。

一般の国政選挙などでは投票率が話題に上る。投票率が低い場合、それは一般有権者が何らかの事情で投票をしない場合が多く、そうなると組織力の強い政党が有利になると言われるが、それと似たようなことがオールスターのファン投票においても起きているのではないか?有権者の政治無関心と同様に、野球ファンのオールスターゲーム無関心ぶり…?

かつて故障で三年近くマウンドに上がっていないドラゴンズの川崎憲次郎が2ちゃんねるのお祭り騒ぎの結果、大量のファン投票を集めたことがある。

02 当時敗戦処理。は参加していた掲示板に、こうしたことを防ぐための規制を設けるのであれば一人で投票できる回数を厳密に制限すべきであり、理想的には一人一回だけのファン投票制度にするのがベストであって、選手の出場試合数などでの出場資格を決めるのはファン投票制度の趣旨からすれば本末転倒であるという趣旨の投稿をした。意見としてはおおむね理解してもらえたが、現実問題として、一人の人が複数の投票をすることを見破り、不正を許さないセキュリティシステムを作ることはシステム、コストの両面から非現実的との指摘を複数の人から受けた。

 

 

 

国政選挙などで、一人で何票でも投票できるなんて意見が出たら、猛反発を食うだろう。当たり前だ。公平性を保てない。ならばプロ野球のオールスターのファン投票はどうなの?というのが敗戦処理。の考えで、一人で何票、何十票、何百票と入れる人はファンとしての熱心さの現れという見方もあるかもしれないが、本当にファンの意向が反映されるファン投票を目指すなら、あくまでも一人一票システムが理想的だと思う。だが現実には様々な障害があって実現しないのだろう。そして2ちゃんねるという巨大掲示板で火の付いた不特定圧倒多数の愉快犯が一人の選手に集中して投票した結果、一般的な野球ファンの投票を凌駕することになってしまったのだ。

誤解を恐れずに言えば、こうした結果が出てしまうと言うことは全体の分母というか投票数が少ないから愉快犯による投票が幅をきかせてしまうのであり、それを防ぐ最大の武器は規制ではなく、野球ファンの投票が増えることだと。もちろん野球ファンが彼らに負けないように、一人で何回も投票しろと言うのでなく、一人でも多くの野球ファンが投票すると言うことだ。あなたの回りでも、野球ファンなのにオールスターのファン投票をしていない人はいませんか?

選手の試合出場数などで選手に出場資格を設けるのはナンセンスだ。具体的に言えば、現役最終年の清原和博はオールスターゲームに出してあげたかった。清原の最終年はオールスターゲーム以後にようやく公式戦に出場出来たのだが、後半戦開始に向けて清原が玉砕覚悟でプレイすると会見を開いたほどだった。覚えている人も多いだろうが、清原は何度もオールスターで相手リーグの投手と名勝負を演じてきた。一流と呼ばれる選手でも何故かオールスターでは本領を発揮できない選手もいる中、清原はオールスターでのファンの期待に充分過ぎるほど応えてきた。そんな記録も全く考慮されず2008年の清原和博はファン投票の対象から外れたのであった。

話がだいぶ逸れた。もちろん2004年の川崎憲次郎と今年の斎藤佑樹とでは明らかに性質が異なる。斎藤を過去の事例に喩えるなら太田幸司だろう。

斎藤にしろ約四十年前の太田にしろ、野球ファンという枠を超えてせっせと投票を集めた。プロ野球が国民的スポーツ、国民的娯楽であるならば今以上に広い広い日本国民に支持を集めなければならない。今、一流と言われるプロ野球選手の中に野球に興味を持っていない人達に顔と名前が知られている選手がどれだけいるだろうか…?

斎藤や斎藤の人気を決して軽んじるべきではないと思う。もちろん斎藤はその人気だけに甘んじてもらっては困るが、それはまた別の問題。今回の結果に鑑みてオールスターのファン投票のあり方や、斎藤が選ばれる「最後の一人」制度の是非を論じるのはナンセンスだと思う。

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