久しぶりの東京ドームのジャイアンツ戦生観戦だったが…
今日(19日)は6月5日の対ファイターズ戦以来、約三ヶ月半ぶりにジャイアンツの一軍戦を生観戦した。ジャイアンツ戦もイースタンをそこそこ生観戦していたし、ファイターズ戦で東京ドームにも何度も足を踏み入れていたのでそんなに久しぶりという感覚ではなかったが、三ヶ月半も空いてしまった。先週ファイターズが東京ドームでマリーンズ相手に三連勝したので有頂天になっていたらジャイアンツファンの知人らから「まじめにやれ」と言われてしまった。
もちろんジャイアンツを見捨てたわけではない。タイミングが合わなかっただけだ。首位スワローズとは差があるが、残り試合を一試合一試合戦って勝っていくしかないのだ。そしてあろうことか、単純に首位のチームとのゲーム差という点ではジャイアンツの方がパ・リーグ2位のファイターズより接近しているのだ<苦笑>。
しかし、結果をご存じの方も多かろう。お粗末な試合だった。3対8で惨敗。浅尾拓也、岩瀬仁紀に休養を与える、ドラゴンズとしては楽勝だった。
(写真:試合前のメンバー交換で顔を合わせた原辰徳、落合博満の両監督。落合「オマエの字、読みづらいなぁ」、原「あ、これ書いたのは岡崎です」=会話は想像です。)
今年のジャイアンツ戦の生観戦は、3月のオープン戦や開幕カードの観戦予定が東日本大震災の影響で流れてしまったが、東京ドームでようやく開催されたゴールデンウイークの二戦目、5月4日に愛すべき實松一成のサヨナラヒットで勝利する試合を観戦出来て好スタートを切ったが、その後はベイスターズ戦、バファローズ戦、ファイターズ戦とことごとく競り負けて三連敗。それ以来の観戦だった。 ジャイアンツはリーグトップの14勝と防御率もトップの内海哲也が先発。ドラゴンズは日刊スポーツが山内壮馬と予想していたのでアレと思ったがローテーション通りチェンだった。 このところ故仰木彬元監督かボビー・バレンタイン元監督を信奉しているのか、相手投手ごとにオーダーを変えて何とか繋がりのある打線をつくろうとしているが、打順に即した野球をやろうとしているのが藤村大介とせいぜい坂本勇人くらいで、後は誰が何番を打とうと自分のペースでの打撃を繰り返しているだけなので、上手く機能しても続かないという感じだ。 だが、それ以前にバックが内海の足を引っ張って新打順が機能する前に先制パンチを食らった感じだ。 一回表の無死一塁での井端弘和の三塁線の高いバウンドのゴロを寺内崇幸が二塁に高送。藤村大介の足がベースから離れてエラーでオールセーフ。三番の森野将彦が送った一死二、三塁から四番のトニ・ブランコがライトへ犠牲フライ。この先制点は致し方ないにせよ、続く二死三塁から谷繁元信のレフトへのライナーせいの打球をアレックス・ラミレスが目測を誤り、前進できずにショートバウンドで捕球。これで2点目。 チェンを相手に立ち上がりの2失点はダメージが大きいが、その裏に三番の坂本がレフトスタンドにソロ本塁打を叩き込み、すぐさま1対2とする。これで内海が立ち直れば面白い試合仁なるのだが、三回表に森野に2ランを浴び、1対4と再び突き放される。 その裏のジャイアンツは二死から藤村が投ゴロを打つも、体勢を崩して捕球したチェンが一塁に悪送球。エラーの走者が二塁に進み、寺内がレフト前にタイムリーで2対4とする。 首位のスワローズに対して、前日18日現在で2位のドラゴンズは5.5ゲーム差。3位のジャイアンツが7.0ゲーム差。ドラゴンズとジャイアンツの差が1.5ゲーム差なのだが、とてもスワローズを追撃するという野球ではない。スワローズの小川淳司監督はコメントなどを観る限り慎重な姿勢を崩さないが、2位と3位の直接対決がこのレベルでは楽なものだろう。そしてこのカード、この両投手の対戦らしからぬ点の取り合いはまだ終わらない。 四回表、先頭の平田良介が三遊間を鋭く破る。レフトのラミレスがこの打球をほんのちょっとお手玉すると、平田は躊躇なく二塁へ。微妙なタイミングだったが二塁はセーフ。記録上は三遊間を破る二塁打<苦笑>。小池正晃が送った一死三塁から、大島洋平が前進守備の三遊間を破って2対5。ドラゴンズはジャイアンツの守備のミスを確実に点に結びつける。森野の2ラン以外は内海の責任では無いように思えるが、この時期、試合は勝つか負けるか。チェンの調子が不安定とはいえ、こうもあっさりと追加点が入ると苦しい。 四回裏にジャイアンツがチェンに対し、阿部慎之助、ラミレス、大村三郎が三者凡退。こういうバタバタした試合で、この三者凡退を境に急に展開が静かになることもあるが、一気にドラゴンズがリードを拡げるパターンもあり得る。残念ながら、後者だった。 五回表の先頭打者、井端の打球がジョシュ・フィールズのファーストミットを弾いてライト前に転がると、井端が一気に二塁へ。森野の送りバントをワンバウンドで阿部が捕球して二塁走者井端を刺して一死一塁としたのでこの回何とかなるかなと思ったが原辰徳監督が自らマウンドに上がり、内海に交代を告げた。 ただ、代わった野間口貴彦がいただけない。このカード絶好調の谷繁にレフト左に2点タイムリーを打たれ致命的な2失点で2対7。 なお谷繁はこの二塁打で史上32人目の通算350二塁打を達成した。 野間口はこの後も平田に四球を与え、一死一、二塁。ドラゴンズは小池に左の代打、堂上剛裕を起用。右打線に対して野間口を投入したものの、右打者を相手に二塁打、二塁打、四球。ここで左の代打が出たので今度は逆に左打者が続く。内海から野間口にスイッチしたときに内海の打順にライト矢野謙次を入れ、大村を退けて打順の遠いところに野間口を入れた。これはあわよくば野間口にロングリリーフを期待しての措置なのだろうが、逆に言えばさらなるリリーフを躊躇なくつぎ込むことも可能なのだ。本当なら高木康成にうってつけの場面だが、今日付で矢野と入れ替わって登録を抹消されている。それでも金刃憲人がいるのだが、ジャイアンツベンチは野間口を代えない。 結果的には藤村のファインプレイもあって大島を併殺打に仕留めるのだが、そうラッキーが続くわけもなく、続く六回表には自らの野選などもあってとどめの1失点を献上。 野間口は2004年のドラフトの自由獲得枠でジャイアンツに入団した。 普通そこまでするのなら、少なくともこの年のドラフト会議での自由獲得枠の行使は見送るのが相当と思われるが、ジャイアンツはそれをしなかった。野間口を何が何でも獲得したかったからと言われている。当時野間口が所属していたシダックスの監督は野村克也。ジャイアンツはタイガースに所属していたカツノリを金銭トレードで獲得するという見え見えの行為で、野間口獲得へのお膳立てをした。引っ込みがつかないのだろう。そして一場の代わりの自由獲得枠で八戸大の三木均を獲得した。ちなみに高校生のドラフト候補にはダルビッシュ有や涌井秀章らがいたが、路線変更する気はさらさら無かった様だ。 あれから六年。野間口はいまだシーズンを通して働いたことがない。近年、8~9月頃に突然一軍登録され、最初だけ別人のような好投をし、チームの救世主のように持ち上げられるが、結局数試合で元の野間口に戻るという繰り返し。敗戦処理。はこういう選手をあまり評価できない。 長いシーズン、開幕から戦力として頑張っている選手達がへばってきた頃に今まで働いてなかった選手がちょこっと活躍する。それで救世主のように持ち上げる方もどうかと思うが、毎年その繰り返しで進歩がない。 ただ、今年はサイドスローへの転身という新境地へのチャレンジなので多少事情が異なる。イースタン・リーグ初登板は6月25日という遅さであったが、そこからヘビーローテーション!7月10日までの16日間、13試合で10登板というペースだった。登板しない3試合のうち2試合は先発投手が完投。覚えたてのサイドスローで場数を踏ませることと、中継ぎ投手に大事な連投、間隔を詰めた登板のテストも兼ねていたようで首脳陣の期待も高かったようだ。 だが、早くも他球団に慣れられたのか、今年も「年に一度の野間口」を超えられなかったのか…「昔西山、今野間口」。野間口の季節になると、敗戦処理。は西山一宇を思い出す。 野間口の後は、ジョナサン・アルバラデホと金刃あたりで3イニングをまかなうのかと思ったが、15日のベイスターズ戦に先発した小野淳平を七回表に投入した。変則五連戦中のジャイアンツ。明日のスワローズ戦は澤村拓一で、明後日のベイスターズ戦は小野だと思っていたが…。BS日テレの中継では福田聡志が一軍の練習に合流しているといっていたそうなので、福田が先発するのだろう。しかし小野は2イニングを堂上剛への四球と荒木雅博の二塁打で走者を許したが無失点。この必死のアピールがどう映るか… ジャイアンツ打線はチェンが降板した後の八回裏にようやく1点を返すがそれが精一杯。何とも弱々しく3対8で敗れた。 前述したように内海を回の途中で降板させるときには大村と同時に入れ替えて投手の打順を遠くし、七回に小野を登板させるときには直前の攻撃で併殺打でチャンスを潰したラミレスを退けて小野を入れ、マウンドにチェンがいるのに左打者の亀井義行を先頭打者にした。ラミレスは守備で2つのミスがあったから(皮肉にも記録上の失策は無し)、懲罰的な意味での交代も兼ねていたのかもしれないが、ラミレスの守備は今に始まったものではない。こういう交代は明日以降の試合に尾を引くような気がするがどうなのだろうか…。 そして一方ではたまたま本塁打が出たという程度にしか思えないジョシュ・フィールズの起用にこだわる。ラスティン・ライアルもフィールズも職場放棄するかしないか程度の違いしか感じられないのだが…。 今季一軍戦の観戦はファイターズ戦が9勝1敗なのに、ジャイアンツ戦が1勝4敗(直接対決でF4-0G一試合あり)。なかなか上手くはいかないものだ。 試合後、今季二回目のG+Po会員向けの「芝生で遊ぼ」が開催されたのでグラウンドに降りた。 昨年も含めれば三回目であまり新鮮味もなかったが、初めて一塁ベンチに座らせていただいた。 じゃあ三塁ベンチはどうなっているのかと思ったら、こちらも開放していたが、敗戦処理。が出向いたときにはいつも試合の時に応援DJをしている和製パトリックユウこと高橋大輔がチームヴィーナスのお姉さんとファンにインタビューしていた。 ジャイアンツはレギュラーシーズンを何位で終えるのか? 原監督に対して来季続投を要請したという記事は見たが、まだ応じたというのは観ていないように思う。例えばマリーンズの西村徳文監督やホークスの秋山幸二監督は続投要請を受けて本人が応じたという記事を見た。原監督はチームの順位がはっきりするまで態度を明示しないのか。 今年のドラフト会議までは安泰という揶揄もあるが、前回2003年の時もまさかの結末だった。そんなことは無いとは思うが、帰路につく前に10月16日の対ドラゴンズ戦のチケットを購入しておいた。 この後、続く坂本の遊ゴロを荒木が一塁に悪送球。まあどっちもどっちのミス合戦。
今日の内海は調子が戻らないと判断したのだろうか?単に右打者が並ぶというのが理由なら、それで降ろされる「エース」は情けない。原監督直々にマウンドに行っての交代なので、監督の意図は伝わっただろうが、機械的な交代だと信頼関係にひびが入るおそれがある。交代の是非はともかく、原監督が自らマウンドに行った意味は大きいと思う。
この年のドラフト会議の目玉としてジャイアンツは明治大学の一場靖弘とシダックスの野間口を自由獲得枠で獲得するはずだったが一場に対する栄養費(=裏金)が発覚して一場の獲得を断念するとともに、渡邉恒雄オーナー以下当時の球団幹部とスカウト部門のトップの首がすげ替えられた。
実は2003年にジャイアンツ(や当時のファイターズ)ではなく東京ドームシティの感謝イベントのようなものがあり、その時に一塁ベンチと、一塁側ブルペンをじっくり見物させてもらったことがあるので、過去二回混雑にかまけて避けてきたのだが、短時間ながら座らせてもらった。
インタビュー後、ファンから記念撮影をせがまれたのはチームヴィーナスのちほさんではなく、高橋大輔の方だった。本人も意外に思ったのか、すごく感激していたようだった。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント