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2011年10月18日 (火)

栗山英樹がファイターズの監督になるようだが…

Dsc_0563 今週の月曜日(17)、家の新聞受けから日刊スポーツを取ってきて仰天した。既に今季限りでの退任を表明しているファイターズの梨田昌孝監督の後任として野球評論家の栗山英樹の就任が合意されたというのである。

栗山の名前は梨田監督の退任が表面化した時点から新庄剛志らとともに有力候補として挙がっていたが、「これから一週間頑張るぞ!」と一応は構える月曜日の朝の寝ぼけ眼に栗山の満面の笑顔はしんどい…

同紙だけでなく、多くのスポーツ紙が決まったも同然のように報じているから、たぶん決まりなのだろう。

しかし、栗山って…

(写真:栗山合意…と報じた17日付け日刊スポーツの1面。なんせユニフォームを脱いで21年も経つお人なので写真がありません<>。)

個人的に敗戦処理。は栗山英樹という人物に好意を抱いていない。

一般には、卓越した野球理論の持ち主という評価で、テレビでの解説や分析が視聴者の受けも良いそうだ。

だが、少なくともテレビ朝日の野球中継、報道ステーションのスポーツコーナー、日曜日の深夜のGet Sports における栗山の発言等を観る限り、個人的には卓越した野球理論の持ち主として感銘を受けたことはない。言っていることはわかりやすい。多くの人に意図が伝わるよう、わかりやすい表現を心がけているという点では、野球界の中でしか通じないような言葉を平気で用いる凡百の選手OB評論家と一線を画する存在であることはわかる。その点は理解出来る。だが、その内容が響かない。だから好きだとか、好意を抱かない。

例えば、報道ステーションでは今季、いち早くジャイアンツの藤村大介に注目し、取り上げてくれた。かつてはホームランバッターばかり集めてそれをずらりと並べたラインアップだったジャイアンツに、久々に二番打者らしい二番打者が誕生するかもしれない藤村が二番打者として試合に出続けるようになった頃に栗山が同番組で取り上げた。

だが、その当日の試合で、二番打者として出場した藤村は初回の無死一塁と言う打席でバントを二度ファウルにした。ベンチのサインはそこから強攻策に切り替え、藤村は三遊間を破って無死一、二塁とチャンスを拡げた。栗山はこれを見て藤村をだいたいこんな感じで持ち上げた。

「普通藤村のようにですね、若い選手がですね、バントを二回も失敗すると責任を感じて頭が真っ白になってしまうものなんですが、この藤村という選手派ですね、強攻策のサインが出た途端に切り替えが出来るんですよ。これは楽しみな選手がジャイアンツに出てきました!」

勘弁して下さいよ…。

藤村のような若く、試合に出ながら勉強するような選手はまずはバントのサインが出たら確実にバントを決められるように努力するのが必要なはずだ。この打席の安打はいわゆるバスターの類ではなく、強攻策に切り替えてたまたま出たものと考え、藤村自身には安打が出たと言うことより、ベンチのサイン通りのプレイが出来なかった打席として認識して欲しいというのが、おそらくは原辰徳監督以下、ジャイアンツの首脳陣の考えであろう。それに元々バントで走者を進めることを求められていた選手がバントが上手くできず、強攻策に切り替えるサインを出されたら、一、二塁間方向にゴロを打って走者を進めることを次善策と考えるのが普通だ。もちろん今の藤村にそこまでを求めるのは酷だ。足が速いから内野ゴロを打っても併殺になる可能性は低い。悪くても走者が入れ替わって一死一塁でやむなしと考えたところ、安打が出て無死一、二塁となったというのが実情だろう。

私は原監督が時に厳しく接する懲罰的交代、懲罰的降格も好きになれないが、栗山のように結果オーライを必要以上に高く評価するのは気に入らない。いわゆる提灯記事と同じ、提灯解説に他ならないと思う。

ただ、今のように藤村の切り替えの早さ<!?>を取り上げる機転は番組の担当プロデューサーには高評価であろう。藤村の特集をいつ何時に放送すると決めて取材を重ね、実際オンエアの当日または直近の試合で藤村が活躍するとは限らない。そんな時でも栗山のようにポジティブに藤村を語ってくれれば、コーナーは成り立つ。実際報道ステーションのスポーツコーナーで言えば、今季は武内絵美アナウンサーが小笠原道大2000本安打達成を記念してのロングインタビューというのがあったが、打撃絶不調の小笠原が2000本安打を達成してからも打撃の調子がなかなか上がらなくてオンエアのタイミングを見計らっていたのだろう。実際に武内アナの小笠原インタビューがオンエアされたのは小笠原が5月に死球を受けて欠場していた交流戦の期間であった。こういうタイミングは難しいのだろう。

また、栗山は昨シーズン日本一に輝いたマリーンズの金森栄治打撃コーチの「金森理論」に心酔しているようで、報道ステーションだけでは飽きたらず、Get Sports でも同コーチに密着し、視聴者に「金森理論」を説明していた。だが今季、マリーンズの打線は昨年とは一転、低迷している。マリーンズ自体が今季のパ・リーグ最下位が決まっているということもあるが、既に報道では金森コーtを含む複数の指導者の今季限りでの解任が報じられている。先日重光昭夫オーナー代行が一部見直しを示唆し、一連の解雇騒ぎがいわゆる「お家騒動」の類のものとも思えるが、「金森理論」に関しては統一球対応が全くなされておらず、使用球が元に戻らない限り通用しない理論という見方をしている評論家もいるそうだ。栗山も自分が流布した番組で説明責任とまでは言わないが、総括して欲しいところだ。

ちなみに今日の報道ステーションでは古舘伊知郎に一連の監督就任報道に関して話を振られて、イエスともノーとも言わないという「お約束」をやっていたが、パ・リーグのクライマックスシリーズ進出を決めたライオンズの先発、西口文也をクローズアップしていたが何故か西口お決まりのエピソード、二度も九回二死からノーヒットノーランを逃す-を披露していたが、今日の大事な試合での好投との結びつきがどうにも理解出来なかった…<苦笑>

番組の趣旨に合わせて話を展開させる器用さはおそらく文字通り「卓越している」のだろう。でも個人的には好きになれない…。

だがもしもこれらが、「野球評論家」栗山英樹として他者と差別化して自分が生きる道を模索した上でたどり着いた、世を忍ぶ仮の姿であるというのなら話は別だ。

監督にフィールドマネージャーに専念させ、編成面はゼネラルマネージャーを頂点とするフロントが全面的に仕切る球団というスタンスのファイターズに飛び込んでくる監督はそうはいないだろう。

東京ドーム時代の長期低迷、いや、正確に言えば二、三年に一度は優勝争いに絡むのだが頂点までは行かず、強さも長続きできずまたすぐBクラスに落ちる体質からの脱却を図るために現場とフロントの境界がはっきりした大リーグシステムの球団に生まれ変わる事を決意し、そのために白井一幸、田中幸雄(オオユキの方)を留学させたりし、まずは日本に馴染みのないシステムが滞りなく実現するようにトレイ・ヒルマンという外国人を監督に据え、後から監督OBの高田繁をゼネラルマネージャーに据えて完成したシステムの元、実際に2006年の日本一、翌2007年のリーグ優勝など優勝争いの常連と言えるチーム造りを果たした今、後はそのシステムに乗っかるフィールドマネージャーを探すだけだ。

栗山は卓越した野球理論故にファイターズ球団特有の、監督にグラウンド以外での権限をほとんど与えない性質を理解し、なおかつチーム事情に精通したコーチングスタッフを基本的に全員留任させる(、ということは自分のお気に入りを連れてくることがほぼ不可能)と言う条件を呑んだのだ。よほど自信があるのだろう。

梨田現監督が就任したとき、それまでこのチームと縁もゆかりもなかった人が、リーグ二連覇を果たしたヒルマンの後任という、優勝しても前任者の遺産のお陰と言われかねなく、失敗したら「前任者の方が良かった…」と言われるに決まっている立場をよく引き受けてくれたと敗戦処理。は思ったが、今回は現時点では報道先行とはいえ、栗山に同じ感想を持たない。もちろん今回も、仮に来年好成績を残しても梨田遺産と言われ、失敗したら「やっぱりコーチの経験もなく、現役を離れて二十年以上経っている奴じゃ駄目」と言われるに決まっている。それ以前に頼りの大エースがチームを離れて大きな戦力ダウンになるかもしれない。引き受ける勇気には敬服する要素はあるのだが…。

 

今はただ、敗戦処理。がテレビで観る栗山英樹が仮の姿で、実際はもっと奥の深い野球人であることを願うだけだ。

 

 

むしろ心配なのは、狭い世界でのことだが、敗戦処理。がツイッターで栗山の話題を振った範囲では否定派や拒否派が多い。全体から見ればほんの一部であって欲しいものだが…。

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コメント

栗山ファンてか身内ですが(笑)様、コメントをありがとうございます。

お詫びのエントリーを立てたので、このエントリーは見なかった事にして下さい…<苦笑>。

投稿: 敗戦処理。 | 2012年10月 3日 (水) 01時59分

栗山くん優勝おめでとう!!

投稿: 栗山ファンてか身内ですが(笑) | 2012年10月 3日 (水) 00時42分

ちんあき様、コメントをありがとうございました。

> 今回の後任監督についてのですが、かなり共感しております!

いやぁ、気が合いますね。

> 以前twitter上で栗山氏が「舞の海タイプ」と申しましたのも、今の解説者としての印象についてです。(現役時代のスケール感もやや含んでますがw)解説者としてわかりやすく持ち上げ目線、でも内容にはあんま響くことないですよね。

舞の海とは言い得て妙ですね。

ご都合主義というか、番組やコーナーの趣旨に沿った発言をと求められれば、エントリーでも触れたようにジャイアンツの藤村の、あるいは苦言を呈した方がいいようなシーンでも賞賛に変わってしまう<苦笑>。

いろいろ書きましたが、要は指導者としての資質を垣間見る材料がほとんどないのですよ。それで仮の姿であって欲しいと書いたのです。

どんなチームになってしまうのやら…

投稿: 敗戦処理。 | 2011年10月19日 (水) 22時11分

今回の後任監督についてのですが、かなり共感しております!
以前twitter上で栗山氏が「舞の海タイプ」と申しましたのも、今の解説者としての印象についてです。(現役時代のスケール感もやや含んでますがw)解説者としてわかりやすく持ち上げ目線、でも内容にはあんま響くことないですよね。
テレビマンとしてはすごい、でも現場で先頭に立てる人物であるのか不安。フロント入りだったら申し分なさそうでいろんな宗教観も合致しそうです(苦笑)。

しかし否定したところでハムファンをやめることができないので心の準備はしていますよ。
本当に「世を忍ぶ仮の姿」であって欲しいんですが…

投稿: ちんあき(youcan_kaba) | 2011年10月19日 (水) 14時20分

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