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2011年10月10日 (月)

さよなライアル…今年もジャイアンツが自前で獲得した外国人は駄目だった。

Adsc_0020 10日、タイガースに3対6で敗れたジャイアンツは今季のレギュラーシーズン優勝の可能性がなくなった。この節目の試合の、3点のビハインドを負った九回表のマウンドにいたのは本来なら昨年までの守護神、マーク・クルーンの代役と期待されていたジョナサン・アルバラデホだった。

また野手の新外国人選手、ラスティ・ライアルは途中交代を命じられた試合でベンチに残らずに無許可で球場を後にした職場放棄が問題視されて登録抹消されていたが、7日付けで自由契約選手として公示された。同日、途中加入のジョシュ・フィールズが一軍登録を抹消された。

ジャイアンツが自前で獲得する外国人選手が働かないのは今年に限ったことではないが…。

(写真:ジャイアンツ球場のイースタン・リーグ公式戦の試合前に二人揃って三塁の守備位置でノックを受けるライアルとフィールズ。2011年8月撮影)

今年も駄目だった。

主砲小笠原道大を三塁から一塁に固定するチーム方針で空いた三塁のレギュラーを期待されて獲得したラスティ・ライアルだったが、特に際立ったセールス・ポイントもなく、開幕から一ヶ月後には一度目の二軍落ちとなった。以後、一軍と二軍を何回か往復するが、ライアルの打棒がジャイアンツ首脳陣、ジャイアンツファンの期待に応えるほどにはならなかった。フロントも見るに見かねて同じ右打ちの三塁手、ジョシュ・フィールズをシーズン途中に獲得したが、似たり寄ったり。こちらも二軍落ちを経験。一時期ラッキーボーイ的な活躍をしたが長続きせず、前述の通り再び二軍落ちした。

ジャイアンツファンなら誰でも気付いていることで、今さら釈迦に説法だが、近年のジャイアンツで活躍したと言える外国人の野手は、現在は日本人扱いのアレックス・ラミレスを始め、本塁打王を獲得したタフィ・ローズやイ・スンヨプ、ロベルタ・ペタジーニ、ドミンゴ・マルティネスなど日本の他球団で活躍した選手の移籍組ばかり。マルティネスを別にすれば、前所属球団との契約更新の際に契約条件でこじれた選手を獲得したのであり、成績はある程度予測出来る選手である。

これは外国人投手にしても同じ事で、前述のクルーンの他にもセス・グライシンガー、ダリル・メイらは日本で実績を残し済の選手だ。

ジャイアンツが自前で探してきた(ジャイアンツ入団以前に日本の他球団でのプレイ実績がない選手)最後に規定打席や規定投球回数に達した選手は野手なら1995年~1996年のシェーン・マック、投手なら1996年~1999年のバルビーノ・ガルベスにまでさかのぼらなければならない<苦笑>

ジャイアンツのこの現状に手をこまねいているわけではない。

スワローズで外国人選手の通訳を皮切りに外国人選手のスカウトなどの渉外活動に長年にわたって携わり、前述のラミレスやペタジーニ、さらにはジャック・ハウエル、テリー・ブロス、ドウェイン・ホージーなどの外国人を獲得した中島国章氏を2005年に獲得した。自前のスカウトルートに見切りを付け、外国人スカウトまで引き抜くのかと当時一部で皮肉られた。しかしその後も変わりはない。そしてスワローズは中島氏が抜けた後にもアーロン・ガイエル、ジェイミー・デントナ、ジョシュ・ホワイトセル、ウラディミル・バレンティンといった強烈な外国人助っ人を獲得し続けている。

中島氏は現在はいわゆる嘱託的な立場に退いているようだが、カープやマリーンズで活躍したネイサン・ミンチーやジャイアンツから日本人メジャーリーガー第一号となった柏田貴史が中心になって外国人選手のスカウティングをしているそうだが、体制を変えないことには来年以降も同じ事の繰り返しになるだろう。かといって中島氏のような腕利きを引っ張ってきても成果が出ないようでは妙案が浮かばない。

前述の、最後に規定打席に達したマックは現役大リーガー。ジャイアンツファンが歴代No.1と認めるウオーレン・クロマティレジー・スミスビル・ガリクソンら過去にはジャイアンツも自前で活躍する外国人選手を獲得できたが、この当時は辛うじて、ジャイアンツや一部の資金力の豊富な球団なら大物の現役大リーガーを獲得できたのだが、日米の市場規模の格差は拡がる一方で、今ではジャパン・マネーで同等のレベルのメジャーリーガーを呼ぶことは事実上不可能だ。近年では他球団を見渡しても孫正義率いるソフトバンクが球団を買収した初年度にトニー・バティスタを獲得したのが特筆されるくらいで、各球団はビッグネームよりむしろ日本野球への適合を重視する。

ジャイアンツが資金力を頼りに大物外国人を獲得できたのは今は昔。変な例えだが、それはアメリカの野球が大リーグと呼ばれていた時代で、メジャーリーグと呼ばれる時代、もはや太刀打ちできなくなったのであろう。そう言う意味ではミスタージャイアンツ、長嶋茂雄の現役引退を境に解禁となったジャイアンツの外国人選手獲得は、資金力で勝負できる頃は大物を獲得できたからそこそこの活躍が結果として出来たが、それが通用しなくなったらハズレばかりということだ。

ライアルとフィールズの例ばかり強調したが、今年のジャイアンツは投手の新外国人もハズレだった。

Dsc_0055 この写真は今年2月にジャイアンツの宮崎キャンプを見物した際に撮影したものだが、今年ジャイアンツは3人の新外国人投手を獲得した。写真左からブライアン・バニスター、ジョナサン・アルバラデホ、カルロス・トーレスだ。

Dsc_0088 思えば、3月の東日本大震災の後、帰国してそのまま再来日しなかったバニスターが制限選手となってその後任意引退選手となったのが今となってはケチの付き始めだった<苦笑>

選手名鑑によると、3人の中でバニスターだけが推定年俸で億を超えている。おそらくはメジャーでの実績に準じての年俸設定なのだろう。メジャーでの実績が豊富なら日本でも活躍するというものでは無いが、最も期待された投手だったことは確かだろう。

ただバニスター、トーレスという新外国人の先発要員を獲得しても自身がなかったのか、普通なら昨年限りで解雇されても不思議でない成績だったグライシンガーとディッキー・ゴンザレスが残留しているのである。そして残ったトーレスもグライシンガーやゴンザレスよりも評価が低いのが実態のようだ。

結局、日本人扱いのラミレスを別にすると、今年のジャイアンツの外国人選手で最もチームに貢献したのはレビ・ロメロということになる。事実としてロメロは11セーブを挙げている。しかも10セーブ到達はセ・リーグで一番乗りだった。ロメロは守護神として一時期活躍したが、その後制球難を露呈して失敗続きで二軍落ちを味わった。ジャイアンツファンの一部にはロメロにかなり厳しい批判をする向きもあるが、推定年俸500万円の投手にしては充分過ぎる活躍なのだ。

優勝を逃したジャイアンツには他にもツッコミところが目白押しだが、長年の課題が解決していないという点でまず外国人選手獲得の貧弱さを指摘した。どんな手を打ってくるのだろうか…?

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