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2011年10月27日 (木)

ドラフト会議の醍醐味

01 今日(27)行われたNPBの新人選択会議で、ジャイアンツの単独1位指名が濃厚と思われていた東海大学、菅野智之投手に対し、ファイターズも1位指名。そして抽選の結果、ジャイアンツでなくファイターズが菅野の交渉権を獲得した。

菅野はジャイアンツの原辰徳監督の甥っ子であり、立場上これまでは表明できなかったがジャイアンツ入りを熱望していた。昨年のドラフト会議でジャイアンツが1位指名した澤村拓一もジャイアンツ志望が強いと見て他球団が敬遠したフシがあり、血縁関係のある今年も…という感じが各種報道ではあったが、ファイターズが敢然と指名。そして交渉権を獲得してしまった。

こんな劇的なドラフト会議はいつ以来だろうか…?

(写真:菅野のおじ、原辰徳ジャイアンツ監督と、祖父に当たる原監督の父、原貢東海大学野球部顧問 200412月撮影)

ファイターズがやってくれた!

元々ファイターズの指名選手は例年、球団担当記者でもわかりづらいらしく、昨年のドラフト会議当日のスポーツ新聞では1位指名を澤村拓一と予想していた新聞もあったほどだ。今年も山田正雄ゼネラルマネージャーの「二人までは絞った…」というコメントの真意を測りかねたのか、今日の日刊スポーツはファイターズの1位指名を明治大学の野村祐輔と予想し、スポーツニッポンは東洋大学の藤岡貴裕と予想していた程だ。ところがふたを開けてみたらジャイアンツ以外の球団では唯一、菅野を1位指名した。

ドラフト会議が近づけば近づくほど、ジャイアンツが菅野を単独指名するという情報ばかりが流布された。今朝のスポーツニッポンの1面はまるでスポーツ報知かと見間違うくらい菅野の単独指名を強調していたし、昨日のテレビ朝日系「報道ステーション」のスポーツコーナー、一昨日のフジテレビ系「すぽると」でも単独指名を見越しての菅野特集を組んでいた。

確かに、血縁関係は尊重してあげてもいいだろう。ドラフト制度のような発想のない世界では、例えば若貴兄弟は父が指導する藤島部屋に入門したし、林家正蔵三平も父の先代林家三平の元に入門した。しかし、ドラフト制度の根底にある、戦力の均衡化という発想の元で血縁関係における優先や例外規定がない以上、どこの球団も本来はそれを理由に指名をためらう必要は無いはずなのだ。そしてジャイアンツは昨年もドラフトの有力候補である中央大学の澤村に、希望球団があることを、ジャイアンツのOBでもある高橋善正監督が口にしたことをきっかけに強い相思相愛関係にあることをアピールして他球団に他の選手へのシフトをさせることに成功させた。一昨年の長野久義も単独指名だったが、長野の場合はそれまでに二度他球団の指名を断るという遠回りをしていたが、澤村は何のリスクも負わずにジャイアンツの単独指名を受けた。ジャイアンツの企業努力と言えないこともないが、こんなことではドラフト制度の意味が無くなる。敗戦処理。は今年の1月1日にその事を危惧し、年頭に 二年連続でジャイアンツにドラフトの目玉を囲い込みされて黙っているの? をエントリーした。

今年も事前情報ではジャイアンツ以外の他球団は菅野以外の有力選手に流れ、ジャイアンツによる菅野の単独指名が成立してしまいそうな雰囲気だったが、ファイターズが良い意味で空気を読まなかった。

もちろん現時点では菅野の交渉権をファイターズが獲得したというだけで、菅野はファイターズ入団が義務づけられるわけではない。これからよく考えて決めれば良いだけのことだ。ジャイアンツとファイターズをともに応援している敗戦処理。だが、ドラフト制度の形骸化は好ましくないと考えているから、ファイターズが菅野の交渉権を獲得したことを喜んでいるというより、ジャイアンツ以外の球団が菅野を指名したということに意義があると思っているのである。極論を言えば、ファイターズ以外の球団でも良かったわけで、抽選の結果、ジャイアンツが交渉権を得ていたとしても、それはそれで構わない。要はジャイアンツ以外の球団がどこも指をくわえてみているだけで指名をせず、ジャイアンツの単独指名に終わってしまうというのが我慢ならなかったのだ…。

敗戦処理。はファイターズが菅野を1位指名したことと、交渉権を得たことをともにツイッターで知ったが、両球団のファンやそれ以外の球団のファンがいろいろな事をツイートしていた。自分の球団が菅野を指名しなかったことを棚に上げて「日ハムよくやった」と言っている他球団のファンや、「血縁関係に割り込むな」などとお門違いな事を叫ぶジャイアンツファン等様々だが、今のところこのドラフト会議における菅野の指名に対し、誰もルールを破ったり、後ろ指をさされることはしていない。「ルール違反ではないが、血縁関係があるのだから配慮すべきではないのか」という意見があるようだがジャイアンツは五年前の高校生ドラフトの1巡目にドラゴンズの堂上剛裕の弟であり球団の寮長の息子である堂上直倫を指名していた。

Cdsc_0106

02 かつての栄養費問題以降、さすがに露骨な札束攻勢で有望選手の周囲(監督など)を囲い込むというやりかたは表向きにはなくなっているようだが、選手に特定球団への強い希望があり、その球団もその選手の獲得を希望している場合、選手の希望を叶えてあげたい監督は、希望球団以外のスカウトにお断りを入れるという。そのお断りの仕方が、人によっては「○○を指名しても行かないよ」等という甘いものでは無く、「○○を指名するようなら、来年以降も考えないといけないね…」等と出入り禁止をにおわせるという。それはあくまで監督としての親心である。ならばその学校のOBがスカウト部隊にいれば突破口になり得るかというと実際は真逆のようで、野球部OB会として圧力がかかってくるという。

もちろんこれはあくまで噂話。敗戦処理。もインサイダーではない一介の野球ファンに過ぎない。ただ、「ドラフトの目玉!」なのに指名球団数が少ない場合は何かあるのかもしれない。そしてファイターズのスカウト陣の中には東海大学出身者はいないらしい(それどころかプロ未経験者もいるという)。

繰り返しになるが、菅野はまだファイターズに入団すると決まったわけではない。

Dsc_0033 昨年の斎藤佑樹同様、菅野が所属する東海大学は明治神宮大会に出場するから、どのみち入団交渉は遅れるだろう。どうしてもジャイアンツに入りたいのであればかつての江川卓元木大介のように浪人生活を送るか、長野のように社会人に進むなりの選択をすれば良い。たとえ菅野が入団拒否をしても、敗戦処理。はブーイングをするつもりはない。ファイターズも長野の例もあり、入団拒否のリスクくらいは考えているだろう。今はジャイアンツの単独指名という事態にならずに済み、久々にドラフト会議らしいドラフト会議にしてくれたファイターズ球団に感謝している。

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コメント

たいさ様、コメントをありがとうございました。

なんだかベースボールフォーラムみたいになってきましたね。

> 貴方が「野村は囲い込みではない」と主張されたので、その「推定無罪」を適用するなら、読売の沢村も菅野も「推定無罪である」と言っているだけですよ。どちらも確証のある話ではないので「灰色だが推定無罪である」と言えるでしょう。

なるほど。

澤村→ジャイアンツOBでもある野球部監督による、球団名こそ出さないものの意中の球団にしか行きたくない旨の声明。
菅野→別にあってもおかしくない他球団の指名(そして交渉権を得られなかったこと)に異様なまでに動揺を見せた原監督
野村→? 他球団が指名しなかったから、単独指名だから囲い込み?それではライオンズやホークスの1位指名選手もそれぞれの球団の囲い込み?

> なぜなら「単に一個人の見解」に過ぎないからです。その意見が球団のドラフトの人選には「何の影響も無い」からです。その点を理解してから発言してください。

たしかにそれはありますね。しかしたいささんが紹介してくれた記事も、ドラフト前のものでなく、キャンプを観た他球団の評価ですよね、タイトルにも「やっかみ」か?みたいなのがありました。

正直、澤村のドラフト指名は一年前なので私も資料を残していません。

> まあ日ハムの交渉は無理でしょうから、スカウトが自殺してもおかしくはないですね。すくなくとも球団から「追い込み」がかかる事は必然です。自殺は単に結果なので、スカウトが両者の板ばさみで追い込まれる…今回は自殺者が出なくて運が良かったという解釈に過ぎません。そのうち第二、第三と自殺者が出るでしょう。

まだ無理と決まったわけでもないのに、スカウトが自殺してもおかしくないとは凄いですね。

プロ野球のドラフト会議は形式の変遷はあれ、四十年以上続いています。三輪田さんの件は本当に残念な結果になりましたが、ドラフト指名を拒否した例は新垣投手だけではありません。

一つの例をいたずらに誇張し、それと重ね合わせてファイターズのスカウトに同じ行動を取れという にしたく さんの発言も全く理解出来ませんが、たいさ さんまでが同調するかのように、同じ結果になりかねないなどと書くとは予想外でした。

私の意見に理解出来なければどんどん反対意見を書いていただいて構いませんが、まさか自殺を勧める様な人と同調するとは意外でした。残念です。。

> 日ハムの行為は非難されるべきでしょう。取れない選手を指名して、交渉はスカウトに押し付けて、追い込んで、自殺の危険に晒すのだから。そして仮に自殺したら「球団に責任あったとは考えていない」と平然とした態度を取るのでしょうね。

思い込みが強いですね。ファイターズはまだ一度しか菅野本人と接触していませんが、その際に接触したのは担当スカウトだけでなく、山田GMもです。報道によれば、指名までの経緯を説明したそうです。もちろんそれをどう受け取るかは菅野再度次第です。

ファイターズは菅野獲得を逃したら、スカウトに責任を押しつけて追い込むのでしょうか?長野にも入団を断られましたが、誰か自殺しましたか?

そういえばジャイアンツも現カープの福井を高校時代に、本人が望むよりも下位で、低い評価で指名して入団を拒否されましたね。誰か自殺しましたか?

結局、たいささんと議論をするといつもこうなるのですよね。このblogでも私の意見などに異を唱えるコメントをいただくことはありますが、こんな思いをするのは、それこそベースボールフォーラムやfolomy以来です。

残念です。

投稿: 敗戦処理。 | 2011年11月15日 (火) 23時18分

どうも、たいさです。

囲い込みに関しては、基本的に小生は「野村も沢村も菅野もあった」と認識してます。菅野は失敗した。それだけです。

貴方が「野村は囲い込みではない」と主張されたので、その「推定無罪」を適用するなら、読売の沢村も菅野も「推定無罪である」と言っているだけですよ。どちらも確証のある話ではないので「灰色だが推定無罪である」と言えるでしょう。

それをあたかも「読売は囲い込みをした」と断定し「有罪」としたので指摘したのですよ。読売を叩く時の常套手段なので、読売のした事は全て「陰謀で有罪」で他球団なら「推定無罪」と言う裁量は誤りでしょう。

そして、沢村の評価ですが。そちらの見解は、今回の事例とは全く参考となりません。無意味です。

なぜなら「単に一個人の見解」に過ぎないからです。その意見が球団のドラフトの人選には「何の影響も無い」からです。その点を理解してから発言してください。

重要なのは「当時の球団担当者の認識」であって、部外者の評価ではないのです。

その点で言うなら「担当スカウトの見解」は重要です。その査定は基本的には「球団のドラフトの人選の査定」となるからです。そしてその査定を元にして人選は決まります。「野球小僧」の記事で人選が決まる訳では無いのですよ。

つまり、当時のスカウトは「沢村は変化球に問題がある」から査定を落とし、その結果「単独指名になった」との論理も成り立ちます。発言が「スカウト」であることに注目して下さい。なので、貴方の見解が無意味なのです。

もちろん、スカウトの査定と本人の素質とは別なので、それはそれで、スカウトの査定違いもありえます。しかし、ドラフトの時点は「球団はあくまでスカウトの査定を前提」であって、貴方の見解ではない。と言っておきます。

なので「事実関係を精査してください」と書いているのです。貴方の見解は事実ではありません。単なる個人的な査定、見識にすぎません。

ドラフト制度の問題は、江川から今になるまで何度も球界内、物議を出し、紛糾してますから、問題があるは明白です。そして、球界改革の話題として何度も「ドラフト制度改革」が論議されている事からも自明のはずですが。

そして「囲い込みと入団拒否」は江川から長野まで、延々と問題として存在している訳ですから、これは「制度の欠陥」と言わざるを得ません。それは「ドラフト権をオープンな市場でやり取りしないから」だと小生は認識しています。

そして、先ほど話題に出た。新垣選手の件も「囲い込みと入団拒否」ですね。結果として自殺者が出てしまいました。それでも「ドラフトに一石投じる」行為は価値のある行為でしょうかね。人命を考えないのは貴方の方ですよ。

そして、そのオリックスのトップは「球団に責任があったとは思っていない」と平然とした態度です。実際は交渉な難航して、追い込まれての自殺なのは明白なのに。

それでも「オリックスは一石投じた」と評価できるのですか?貴方がしているのはそれと同じですよ。仮に日ハムの交渉な難航して、スカウトが自殺しても「その選択は正しい、よく一石を投じた」と評価できるのでしょうか?

まあ日ハムの交渉は無理でしょうから、スカウトが自殺してもおかしくはないですね。すくなくとも球団から「追い込み」がかかる事は必然です。自殺は単に結果なので、スカウトが両者の板ばさみで追い込まれる…今回は自殺者が出なくて運が良かったという解釈に過ぎません。そのうち第二、第三と自殺者が出るでしょう。

もう一度言います。「人命を何だとおもってるのですか?」

日ハムの行為は非難されるべきでしょう。取れない選手を指名して、交渉はスカウトに押し付けて、追い込んで、自殺の危険に晒すのだから。そして仮に自殺したら「球団に責任あったとは考えていない」と平然とした態度を取るのでしょうね。

そんな輩を評価することなどできません。貴方は自殺者がでても、オリックスのトップの「新垣指名」を評価できるのですか?

見てきたような事を書きますが、それが球団の態度です。だからこそ「ドラフト改革」が必要なのですよ。

少なくとも、人的保障等で解決可能だったなら、自殺は避けられた事は明白です。球団もそれ程までに追い込む事はなかったでしょう。適当な所でダイエーと取引している筈です。なので「スマートな大人の解決策も用意すべき」なのです。

反論は読みますが、正直「再反論」する気にはなりません。

人命をなんだとおもってるのか?

以上です。

投稿: たいさ | 2011年11月15日 (火) 03時40分

たいさ様、コメントをありがとうございました。

> つまり「沢村は囲い込みだが野村は違う」と言うことですね。

> 間尺に合わない意見ですね。矛盾してます。

> どちらも「注目選手が単独指名」と言う点では同義です。たぶん両者とも「囲い込み」があったと考えるのが妥当ですよ。

すみません。私は推定無罪で考えるので。

澤村の場合は、ドラフトが近くなって大学の野球部監督(ジャイアンツOB)が「澤村には意中の球団がある」ということを表明し、名前こそ出さなかったものの他球団のスカウト達はそれを澤村のジャイアンツ志望と捉えました。

本人は当然口に出せず、監督が具体名を出さずにほのめかす。そしてマスコミが「巨人一本」などとはやし立てる。

それであれば、どこが交渉権を得ても少なくとも交渉の席には着きそうな大石投手や佑ちゃんの方に入札が集まるのは自然な流れでしょう。

> ちなみに、沢村選手ですが、大学時代は注目はされてましたが、評価となるとそれほど高くはありません。斉藤・大石・沢村の順でしょう。

> 確かに球速は当時から魅力でしたが、変化球に難があり「三振が取れない」との低評価も散見できます。小生も当時テレビの解説で聞いた記憶がありますね。その点では「斉藤・大石の方が上だったから単独指名」と言う論理が妥当ですね。過分に「読売の囲い込み」と断定するには無理のある論理です。

低評価も散見できる…ですよね。あまりアマチュア野球を観ない敗戦処理。ですがさすがにドラフトが近くなると野球小僧などの記事に目を通しますよ。

いろいろな意見はありましたが澤村が高評価で、次いで早稲田の三人という感じでした。

それに、たいささんの論理ですと、「注目選手が単独指名」と言う点では昨年の澤村も同じ。「囲い込み」があったと考えるのが妥当でしょう<笑>。

> もちょっと、事実関係を精査してから発言して欲しいものです。

その言葉をそのままお返しします。

最近では疎遠になりましたが、澤村や斎藤佑樹、大石らの世代を四年間で数百試合見たという方から当時コメントをいただき、澤村の逸材ぶりを語っていただきました。

申し訳ありませんが、日刊ゲンダイの記事一つ見せられても、たいささんの評価順位に何の説得力も感じられません。

ちなみにその方は澤村が二桁勝てなかったら野球を観るのを辞めるとまで書かれました。

> それとも菅野を「日ハムに強制入団」でもさせるのが妥当な解決でしょうか?

そんなことは一言も書いていませんよ。

> 小生の解決策は既に書きました。貴方の意見はどうなのでしょう?
それとも単に「騒いでいるだけ」なのでしょうか?

解決も何も、ルールとしては現状で良いと思っていますから。

その中で各球団が知恵や誠意、戦略と戦術を駆使すれば良いわけですから。

ただ、二年連続でジャイアンツにドラフトの有力候補を囲い込みされ、それに敢然と立ち向かう球団が現れないようではドラフト制度が早晩形骸化すると思ったので今回のファイターズの指名を評価したまでです。

それにしても、ドラフト1位で指名した選手が重複して、運悪くクジで外してしまったと言うだけのことなのに、たいささんんといい、にしたくさんといい、何でドラフトのあり方とかそういう話にまでなるのですかねぇ<笑>。藤岡選手や高橋選手を取り逃した球団のファンもそういう風に思っているのでしょうか?

投稿: 敗戦処理。 | 2011年11月14日 (月) 22時39分

どうも、たいさです。

とりあえす、認識のズレからです。

>それは単に多くの球団の評価が野村投手より藤岡投手の方が上だったというだけで
>しょう。ファイターズの菅野指名を予想出来なかったスポーツ紙の多くはファイ
>ターズの1位指名を野村投手と予想していました。

つまり「沢村は囲い込みだが野村は違う」と言うことですね。

間尺に合わない意見ですね。矛盾してます。

どちらも「注目選手が単独指名」と言う点では同義です。たぶん両者とも「囲い込み」があったと考えるのが妥当ですよ。

ちなみに、沢村選手ですが、大学時代は注目はされてましたが、評価となるとそれほど高くはありません。斉藤・大石・沢村の順でしょう。

確かに球速は当時から魅力でしたが、変化球に難があり「三振が取れない」との低評価も散見できます。小生も当時テレビの解説で聞いた記憶がありますね。その点では「斉藤・大石の方が上だったから単独指名」と言う論理が妥当ですね。過分に「読売の囲い込み」と断定するには無理のある論理です。

そして、こんな記事もあります。
http://gendai.net/articles/view/sports/128693

日刊ゲンダイの記事ですが「球は速いが変化球は抜ける」との評価ですね。

つまり「他球団は沢村をそれほど買っていなかった」訳で、だから「単独指名」だった訳ですね。何でもかんでも「読売の陰謀」とするのは悪い癖ですね。

でなければ「広島は野村、読売は沢村を囲い込み」と言う論理と前提とすべきでしょう。それが妥当が論理と言うものです。そして「今回は広島の囲い込みは成功した」と言う事に過ぎません。つまり「どこの球団も囲い込み戦術は使っている」と言う傍証になります。ちなみに、以前は西武・ダイエーで辣腕を振るった根元氏(故)は「囲い込みの名手」とも言われてましたね。

つまり、どこの球団でも常套手段なのですよ。

もちょっと、事実関係を精査してから発言して欲しいものです。

もちろん、入団は本人意思であることは明白です。

しかし、球界の人的資源を考えるなら「よりスマートな解決策」も用意されてしかるべきです。もちろんアメリカでもドラフトはイロイロありますが、各球団間の交渉と戦力保障で解決してるのです。

単純に「アメリカでは球団間で大人の解決が出来るのに、日本で出来ないのは制度の欠陥」だと考えるからですね。何度も球界では問題化してるのに、未だに子供の喧嘩ですからね。もちろん、話題的にはその方が盛り上がりますが。

ドラフトを「選手の人生劇場」と見たければそれも良いですが、小生は「球団の戦力補強の要」と捉えてます。なので「スマートな解決」と最優先で考える次第です。

日ハムはドラフト一位を逃し、菅野は一年を無駄にする。それが球界の人的資源の有効な活用法ですか?それでも「ドラフトに一石」が価値のある行為でしょうか?

それとも菅野を「日ハムに強制入団」でもさせるのが妥当な解決でしょうか?

小生の解決策は既に書きました。貴方の意見はどうなのでしょう?
それとも単に「騒いでいるだけ」なのでしょうか?

ではでは

投稿: たいさ | 2011年11月14日 (月) 04時36分

たいさ様、お久しぶりです。コメントをありがとうございました。

> ご健勝で何よりです。

お互いに。あちらではお世話になりました。


> 日ハムは今年のドラフト一位は逃しましたね。損な指名です。

> 個人的には「日ハムはただの荒らし」ではありますね。外野は盛り上がりますが、それだけです。まあ、面白いストーブリーグになりましたから、それはそれで、話題になって良いのかもしれませんが。

極論を言えば、それでいいと思っています。ファイターズはドラフト1位戦力を犠牲にしても、ドラフト制度の形骸化を防ぐ一石を投じたということで、私はファイターズファンとして支持します。

> ちなみに今年の広島は野村を単独指名ですが「広島の囲い込み」ですね。どこもやってる事なのです。読売だけが糾弾されるのは不当でしょう。まあ、読売は露骨ですから、嫌われると言われればそうですが。

それは単に多くの球団の評価が野村投手より藤岡投手の方が上だったというだけでしょう。ファイターズの菅野指名を予想出来なかったスポーツ紙の多くはファイターズの1位指名を野村投手と予想していました。

> 今回は長野のように「浪人して再挑戦」なのでしょう。

細かい事を言いますが、長野は浪人していません。日本大学時代にファイターズから指名を受けた時は社会人のホンダに進み、マリーンズから指名を受けた時にはホンダに残留して次の指名機会を待ちました。

現状のドラフト制度で希望球団に指名されるのを待つには長野のように遠回りして待つしかないでしょうね。

菅野は野手ではなく投手で、公式試合に出られない浪人という選択肢を取ると、仮に一年後にジャイアンツに指名されて入団できるようになっても、ジャイアンツやジャイアンツファンが期待するレベルを発揮できるか疑問です。

どうしてもジャイアンツ志望を貫きたいなら、プラス1年かかりますが、社会人に進むことを勧めます。

私はファイターズファンとして菅野を新戦力として期待していますが、ファイターズに、ジャイアンツ志望の菅野をドラフトで指名する権利があるのと同様に、菅野に拒否する権利があることも同等に認めていますから「菅野は日本ハムに入るべき」などと言うつもりはありません。

同じジャイアンツファンの一人として、相思相愛の関係にある選手の交渉権を得られなかったことを、ファイターズの指名が間違っているかのように発言する人がいることを残念に思います。

そして、現状たいささんが考えるようなドラフトの交渉権の証券化には興味がないというか、不要だと思っているのでおそらくこの件に関しては意見が合うことはないと思います。残念ではありますが。

投稿: 敗戦処理。 | 2011年11月14日 (月) 01時18分

こちらでは、初めまして、たいさです。お久しぶりです。
フォローミーでは(旧ニフティ)ではお世話になりました。

ご健勝で何よりです。

今回の問題は「囲い込みと入団拒否」ですね。ドラフトに付き物で、江川事件以来起きている事例ですね。今回は長野のように「浪人して再挑戦」なのでしょう。

日ハムは今年のドラフト一位は逃しましたね。損な指名です。

個人的には「日ハムはただの荒らし」ではありますね。外野は盛り上がりますが、それだけです。まあ、面白いストーブリーグになりましたから、それはそれで、話題になって良いのかもしれませんが。

わざわさ、取れない選手を指名するのだから。それは「荒らし」です。

もちろん「囲い込みと入団拒否」はドラフト制度の問題です。しかし、それは昨日今日の問題でもなく、読売特有の問題でもありません。正直、どこの球団でもやっている事なのです。その「仁義」を前提にして、残念ながら現状のドラフト制度は成り立っています。

ちなみに今年の広島は野村を単独指名ですが「広島の囲い込み」ですね。どこもやってる事なのです。読売だけが糾弾されるのは不当でしょう。まあ、読売は露骨ですから、嫌われると言われればそうですが。

もちろん、それに伴った「裏金」と言った不透明な金銭の方が問題で、それをどうするか?が問題なのです。

その点では日ハムは「荒らし」でしかありません。単に球団間の相互不信だけが増長して、さらなる「裏金と囲い込み戦争」が拡大するだけなのです。

小生の意見は昔議論していた頃と基本的には変わりません。戦力として「ドラフト権」を考えて、戦力保障と同様に、証券化してオープンな市場で球団間でやり取りすれば、不透明は裏金は排除でき、問題はかなり改善されると考えています。

要はは「読売が日ハムに人的(もしくは金銭保障)した上で交渉権を譲渡してもらえば良い」だけですね。昔だったら江川と小林のトレードですが。当時は問題化してしまいましたが「制度化してオープンな市場とすべき」と言うのが小生の意見です。

昔も今も「現状と問題点は全く変わってないな」と考える今日この頃であります。

ではでは

投稿: たいさ | 2011年11月14日 (月) 00時06分

下の方、コメントをありがとうございました。

> 菅野君の人生を狂わせた日公は万死に値する。
菅野君は巨人に入団してエースになるべき存在だ。

ずいぶん強引な考え方ですね。

仮にあなたの言うとおりだとして、菅野の人生を狂わせたのはファイターズ球団なのですか?

確率的にはどちらも50%だったのに、しかも先にくじを引いたのに引き当てられなかったジャイアンツの方じゃないですか?

原監督が引き当てれば一番絵になったのでしょうが、清武代表が引いていれば交渉権を得られ、入団に至ったのでしょうが。

それにドラフト制度がある限り、誰それはどこそこの球団に行くべきだという限定的な考え方は通用しませんよ。

> 入団拒否されてもかまわないのに指名するとは22歳の青年に大企業がする仕打ちとしては最低最悪だ。
日本ハムは世界一恥ずかしい球団だ。
菅野君の人生を狂わせた日公は万死に値する。

ファイターズの菅野指名に限らず、ドラフトにおける指名は(もちろんジャイアンツを含め)入団拒否される可能性を含んでいるものであります。

菅野も、どうしても交渉権を得た球団が気に入らず、ジャイアンツでプレイしたいのであれば、内海や長野のように入団を拒否して次の機会でジャイアンツの指名を受けるチャンスを待てばいいと思いますよ。

そう考えると、二度も指名拒否をしてジャイアンツの指名を待った長野はしたたかな選手だと思いますよ。

あと、最後になりますが、ご高説を主張なさるのであれば、ハンドルネームで構いませんのでお名前を記入して下さいね。

投稿: 敗戦処理。 | 2011年10月31日 (月) 23時53分

菅野君の人生を狂わせた日公は万死に値する。
菅野君は巨人に入団してエースになるべき存在だ。
入団拒否されてもかまわないのに指名するとは22歳の青年に大企業がする仕打ちとしては最低最悪だ。
日本ハムは世界一恥ずかしい球団だ。
菅野君の人生を狂わせた日公は万死に値する。

投稿: | 2011年10月31日 (月) 20時19分

にしたく様、お久しぶりです。コメントをありがとうございました。

うーん、私とはずいぶん考え方が違いますね。

> プロに行きたい・ドラフトで指名されれば儲けものという選手と、菅野のような才能のある・スターになるべき選手とでは、ちゃんと区別して考えてあげないといけないのではないでしょうか。

面白いことを言いますねぇ。

その場合、ドラフトで指名されれば儲けものという選手と、才能のある・スターになるべき選手とを誰がどうやって線引きするのですか?

そして百歩譲って、今回で言えば菅野が後者に入ったとして、にしたく さんはどんなドラフト制度を希望しているのですか?

> 日ハムはどうも、前日になって菅野の1位指名を決めたようで、スカウトも知らされていなかったようですが、礼儀を尽くすと言ったその日から、挨拶に遅刻するようなひどい球団とは、東海大は縁を切るべきです。

にしたく さんはどんな報道を信頼してそう書いているのか知りませんが、社長が公の場で春先から菅野で考えていたと言っているのですから、別にいいんじゃないですか?

遅刻したのならそれは不誠実と言うことになるのですが、ジャイアンツファンの にしたく さんには無関係の事でしょう。

仮に菅野がファイターズに入団しなかった場合に、ファイターズのファンが「最初の挨拶から遅刻するから来てもらえないんだよ!」と言うのならわかりますけどね<苦笑>。

1位指名が重複した場合は抽選になりますので、欲しい選手の競争率が高くならない方が良いと思うのは理解出来ます。ジャイアンツはドラフトのルールに触れない範囲で、他球団が降りる雰囲気を作り出すのが上手なのでしょう。

また、各球団も担当記者などにそれとなく1位指名選手名を報道させたりして、「○○には6球団くらいいくかな…それならウチは□□にするかな」などと攪乱させる戦法をとるなど虚々実々の駆け引きがあるようです。

そんな中、ファイターズは徹底した情報管制を敷くらしく、記者泣かせの一面があるそうです。昨年の斎藤佑樹1位指名も直前までそう断定できる記者はいなかったそうです。

ドラフト当日は報知はともかく他のスポーツ紙までが「菅野は巨人が単独指名」と断定してしまったので、良く思っていない向きも少なくないのでしょう。

> スターとなるべき若者を絶望の淵へと叩き落とし、そこの社長が高笑いを決め込む姿には、親族が不信感を抱くのも当然です。

理解出来ませんね。残念なのはわかりますが、親族の中にはプロとアマの野球界の指導者もいるのに、ドラフト制度の根本的なルールもわかっていなかったのでしょうか?それとも、原家だけは例外だと思っていたのでしょうか?

まあ にしたく さんが不機嫌になるのもわからなくはないですが、当日の夜、録画したTBSのドラフト会議中継番組を見ましたが、順番に1位指名選手の名前を読み上げる時に、他の選手の名前が挙がった時には特に拍手や歓声がなかったのに、ファイターズが菅野を指名した時に拍手喝采が起きたのと、津田社長がくじを引こうとした時にも同じように拍手喝采が起きたという事実が、野球ファンがドラフト制度、ドラフト会議に何を望んでいるかを表していると私は思いますよ。

> 日ハムスカウトには、新垣渚(現ホークス)に迷惑をかけた当時のオリックススカウトの行動を見習ってほしいです。

何が言いたいのですか?

投稿: 敗戦処理。 | 2011年10月29日 (土) 21時21分

長緯様、コメントをありがとうございました。

> 本題からやや外れますが、清武代表や原監督が菅野を獲れなかったことを悔む姿は見苦しいです。まるで子離れ出来てない親のようです。原監督からすれば、身内で且つ好投手なんでしょうけど、ほかにジャイアンツに指名された選手や現役の選手はこんな姿を見てどう思うのでしょうかね。

私も同じようなことを考えました。

> 「肉親だから他球団の指名は無いと思ったし、獲得したかった」なんて甘いことを言っていて強いジャイアンツが作れますか?ほかの選手がついてきますか?

ドラフト制度がある以上、1位指名が重複し、抽選で外れると言うことはあり得ることなのに、テレビで観ましたが、あのうろたえようは今日からのクライマックスシリーズまで不安になりました。

肉親だからくじを引かなかった云々の件も残念。

首尾良く交渉権を獲得できて入団していれば、伯父と甥ではなく監督と選手になるのです。

例えば今年の最終戦で原監督は内海の最多勝と澤村の200イニング到達を達成させようと、澤村先発、内海ベンチ待機という形で臨みましたが、来年もしも菅野が同じ状況になった場合、今年の澤村と同じような配慮を迫られてなおかつ他の選手の信頼を得られるのかという気がします。

> 「自分は監督だからとにかくジャイアンツを強くするのが仕事だから指名する。他球団も高く評価しているし指名するかもしれない。しかしそれは菅野が凄いって言う証拠だ。もし他球団に交渉権が行ったらその後は彼の考えを尊重したい」なんてドラフト前に原監督が言っていれば、カッコよかったんですけどねえ・・・

それで、なおかつくじ引きは清武代表に任せず、自ら臨み、ファイターズの津田社長を睨みつけてから当たりくじを引けば本当に格好良かったのですが…

一番格好悪いのは、こういう結果が出た後にドラフト制度の問題点に言及している人達でしょう…<笑>。

投稿: 敗戦処理。 | 2011年10月29日 (土) 20時56分

プロに行きたい・ドラフトで指名されれば儲けものという選手と、菅野のような才能のある・スターになるべき選手とでは、ちゃんと区別して考えてあげないといけないのではないでしょうか。
日ハムはどうも、前日になって菅野の1位指名を決めたようで、スカウトも知らされていなかったようですが、礼儀を尽くすと言ったその日から、挨拶に遅刻するようなひどい球団とは、東海大は縁を切るべきです。
スターとなるべき若者を絶望の淵へと叩き落とし、そこの社長が高笑いを決め込む姿には、親族が不信感を抱くのも当然です。
日ハムスカウトには、新垣渚(現ホークス)に迷惑をかけた当時のオリックススカウトの行動を見習ってほしいです。

投稿: にしたく | 2011年10月29日 (土) 11時48分

本題からやや外れますが、清武代表や原監督が菅野を獲れなかったことを悔む姿は見苦しいです。まるで子離れ出来てない親のようです。原監督からすれば、身内で且つ好投手なんでしょうけど、ほかにジャイアンツに指名された選手や現役の選手はこんな姿を見てどう思うのでしょうかね。
自分はアマ野球に疎いので菅野がどれほどの投手か分かりませんが、野球は一人でやるわけでないし、獲得できても活躍できる保証はないわけですし。

「肉親だから他球団の指名は無いと思ったし、獲得したかった」なんて甘いことを言っていて強いジャイアンツが作れますか?ほかの選手がついてきますか?
「自分は監督だからとにかくジャイアンツを強くするのが仕事だから指名する。他球団も高く評価しているし指名するかもしれない。しかしそれは菅野が凄いって言う証拠だ。もし他球団に交渉権が行ったらその後は彼の考えを尊重したい」なんてドラフト前に原監督が言っていれば、カッコよかったんですけどねえ・・・

投稿: 長緯 | 2011年10月28日 (金) 23時45分

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