2012年こんなオーダーを観たい!パ・リーグ篇
28日にエントリーした、2012年こんなオーダーが観たい!セ・リーグ篇 もかなりハチャメチャでしたが、パ・リーグ各球団のこんなオーダーを観たい!を考えてみました。繰り返しになりますが、これは予想ではなく願望です。
ホークス
(二)本多雄一
(中)長谷川勇也
(左)内川聖一
(指)ペーニャ
(三)松田宣浩
(一)小久保裕紀
(右)多村仁
(捕)細川亨
(遊)今宮健太
※打順の青文字は左打者、緑文字はスイッチヒッター。以下同じ。
先発ローテーション投手三人が抜けたことばかりが不安材料として挙げられているが、不動のリードオフマン川崎宗則が抜けた打線も心配の種になろう。川崎の指定席だった一番打者にはパ・リーグの盗塁王本多雄一が繰り上がれば問題ないだろうが、本多の代わりの二番打者候補にこれといった人材がいない。川崎に代わってショートを守る選手が二番に入れば一番すんなりといくのだが、敗戦処理。がショートの後継者と託している今宮健太には将来の長距離砲としてまずは制約が少ない下位打線で経験を踏ませたいので、二番には長谷川勇也を抜擢したい。昨年の長谷川には自分の打撃スタイルに対する迷いがあるのではという気がしたが、制約の多い二番に敢えて入ることで迷うより先にチームバッティングに専念して欲しい気がする。ただここに福田秀平が割って入る隙は十分あると思う。
クリーンアップにはウイリーモー・ペーニャが新加入。近未来を見据えたら脱・松中信彦、脱・小久保裕紀がこの球団の課題になるが、この新外国人が評判通りに活躍すれば松中はスタメンから、小久保はクリーンアップから外れることになる。松中は2006年からの7年契約の最終年。FAで帆足和幸を獲得した際の人的補償のプロテクトから漏れたことが明らかになり、かなり期するところがあろう。松中のリベンジにも注目したいが…。ちなみにこのオーダーだとアレックス・カブレラもスタメンから外れる。2002年には日本最多タイとなる55本塁打を放った長距離砲ももはや40歳。昨年は自己ワーストの10本塁打に終わった。カブレラ抜きでスタメンが組めるところがさすがホークス…
ただこの打線だと左打者が少ない。明石健志をショートで使うのもありだが…
ファイターズ
(二)田中賢介
(右)陽岱鋼
(中)糸井嘉男
(左)中田翔
(一)稲葉篤紀
(三)小谷野栄一
(指)スレッジ
(捕)鶴岡慎也
(遊)今浪隆博
ファイターズの場合は大エースが抜けた投手陣をどう再編成するかが今季の最大の課題であることは間違いないだろうが、本エントリーは打線を対象にしているのでここでは省く。
新しい監督が陥りがちな罠の一つに、いじらなくても良いところをいじるというのがあるが、栗山英樹新監督の田中賢介三番案と、糸井嘉男と陽岱鋼の守備位置入れ替えはまさにそうなりそうな予感がするので慎重に考えて欲しい。その意味で上記のオーダーも敢えて昨年と最小限の変更にとどめてみた。
ただ、田中賢介が故障してボビー・スケールズが入り、ターメル・スレッジのところにマイカ・ホフパワーが座っていた昨年のオーダーはシーズン終盤から全く機能していなかったのでこのままで良いとは思えない。打線のつながりが悪かったのは田中の不在と、陽が本当の意味でつなぎの二番打者になれなかったことが響いていよう。陽に代わって杉谷拳士あたりが二番に入ると面白い打線になりそうなのだが…。
四番には中田翔。今年こそ一年を通じて四番打者に定着して欲しい。
稲葉篤紀には残り34安打と迫った2000本安打達成が待たれるが、8月に40歳になる。ファイターズに来てから7年間ずっと規定打席に達しているが今年は昨年以上に休養を与えなければなるまい。そのためにホフパワーを残留させたのかもしれないが…。ただ年間で10試合以上欠場したのは北京五輪に出場した2008年を別にすれば2006年が最後と、年齢を感じさせないタフさも一級品。
不動の九番打者金子誠を敢えて外したのは、さすがに取って代わる若手の台頭がないとチームとして苦しいと考えたから。今浪隆博とて今年28歳になる。一皮むけてもらわないと困る。
ライオンズ
(二)片岡易之
(中)栗山巧
(遊)中島裕之
(一)中村剛也
(指)カーター
(右)浅村栄斗
(三)ヘルマン
(左)坂田遼
(捕)炭谷銀仁朗
中島裕之が大リーグに移籍する事を前提に内野であらゆるポジションを守れるエステバン・ヘルマンを獲得した。それが中島が残留することになり、オーソドックスに上記の様なオーダーを考えた。このオフの岩隈久志の様に、一年後には居なくなるであろう事を考えれば、後継者と思しき浅村栄斗をショートで使い、中島を三塁、中村剛也を一塁に回すのも一案だろうが、最後の一年であろうと中島にはフルに働いてもらわなければならないのだから、気分良くショートでプレーさせたい。
中村には夢の55本超えを期待したい。そのためには中村本人のさらなる飛躍とともに、中村の後ろを打つ五番打者が鍵。新外国人、左の大砲と目されるクリス・カーターがどれだけアシストできるか。カーターが不発の場合、中島を中村の後ろに据え、三番に栗山巧というのも面白い。
バファローズ
(中)坂口智隆
(遊)大引啓次
(二)後藤光尊
(指)イ・デホ
(左)T-岡田
(三)バルディリス
(一)高橋信二
(捕)伊藤光
(右)駿太
坂口智隆と後藤光尊に円熟期到来という安定感があるので、この二人に新加入の韓国代表、イ・デホが絡んで打線がどう機能するか。キム・テギュンの二の舞いにならなければよいが…。ここに悩める大砲T-岡田が一皮むけると手の付けられない打線になる。
高橋信二の一塁スタメンは完全に願望の世界。ジャイアンツ時代の様に代打で一打席で結果を出すのが苦手だと三球団目でも苦しい。捕手の伊藤光抜擢は岡田彰布監督が寵愛しているそうなので…。日高剛はどうしても使われないのか…。
ゴールデンイーグルス
(中)聖沢諒
(遊)松井稼頭央
(左)テレーロ
(指)ガルシア
(一)フェルナンデス
(三)岩村明憲
(右)鉄平
(捕)嶋基宏
(二)内村賢介
昨年の本企画では日本球界復帰の松井稼頭央に対して年齢的不安を挙げて二塁での起用と勝手に考えていたが、成績はともかくショートでフル出場したことは恐れ入った。一年を経て再び年齢的不安は避けられないのだが、昨年に敬意を表して願望と言えどもショートでオーダーに入れた。不動の四番山崎武司が抜けたクリーンアップは出戻りのホセ・フェルナンデスを含めて外国人で固めた。昨年はファンから見ても物足りなかったであろう岩村明憲や鉄平も六、七番で復活を期して欲しい。
マリーンズ
(左)伊志嶺翔大
(右)岡田幸文
(中)荻野貴司
(指)ホワイトセル
(二)井口資仁
(一)福浦和也
(三)今江敏晃
(捕)里崎智也
(遊)高濱卓也
昨年はポスティングシステムで移籍した西岡剛の後継者としてショートを守るのは誰かというのがポイントだったが西村徳文監督はルーキーイヤーに開幕から衝撃的にデビューした荻野貴司のコンバートでまかなおうとした。ところが昨年の本企画で指摘したとおり荻野貴は故障で早々と戦線離脱。さすがに西村監督も外野復帰を決断した。故障するまでのショートの守備でも、チームで最も多くショートとして出場した根元俊一、渡辺正人の半数強の試合数ながらその二人を上回る失策数を記録。昔取った杵柄が通用するほどプロは甘くなかった。
その荻野貴の復調を前提に、一番から伊志嶺翔大、岡田幸文、荻野と俊足の選手を三人並べることで、昨年チーム打率が最下位だった打線のテコ入れとしたい。メンバー的にはキム・テギュン、ホセ・カスティーヨと外国人の野手が二人抜けた割には補強はスワローズから戦力外通告を受けたジョシュ・ホワイトセルと、半年前にトレードで放出してしまったサブローくらい。投手の新外国人もジャイアンツから戦力外を受けたセス・グライシンガーのみと、史上最大の下克上のフレーズとともにパ・リーグ三位から日本一を勝ち取った一昨年から一気に最下位に落ちるというパ・リーグ初の不名誉記録を作ってしまい、そこから脱出するには補強を見る限りは精力的とは言えない。異例にも重光昭夫オーナー代行が補強、トレードの失敗を口にし、球団フロントの要職が交代したが、現場の責任者にはお咎めなし。その代わりという訳ではなかろうが、一軍のコーチと二軍のコーチが揃って入れ替わるという異動を敢行した。主観だが一軍のコーチと二軍のコーチにはそれぞれ別個の重要性があるので、選手なら一軍でダメなら二軍降格、二軍で結果を残せば一軍昇格という入れ替えはあってもコーチや監督には一軍でダメなら二軍で再調整というのは違うと思う。ましてやマリーンズは一軍だけでなく、昨年は二軍も一昨年の日本一から最下位に転落。これまたイースタン・リーグ始まって以来の惨事だ。二軍の場合は勝敗がすべてではないとの見方も成り立つが、二軍首脳陣がそろって一軍「昇格」する理由がわからない。
そんな訳で、願望上の打線も上位には新しいマリーンズの象徴とも言える機動力のある選手を並べ、下位にはボビー・バレンタイン監督時代に日本一を経験した選手の生き残りを並べた新旧シンクロ打線となった。俊足好守が揃った外野陣からはじき出されて一塁に挑戦する大松尚逸も、ジャイアンツから復帰のサブローもスタメンでバリバリとはいかないかもしれないが、このクラスがベンチに控えていることは他球団には脅威になる。
ふたを開けなければわからないのはどこの球団も同じだが、マリーンズは毎年特にその傾向が強い。本当に不思議なチームだ。
ホークスがメジャーで100勝以上挙げた投手を獲得間近だとか、ゴールデンイーグルスが春季キャンプで門倉健や下柳剛をテストするそうだし、井川慶に興味津々の球団もある様だ。ファイターズもダルビッシュの抜けた穴を補強するかもしれないなど、この先まだピッチングスタッフをいじる球団も出てこようが、野手に関しては落ち着いた感じだ。こちらも昨年の1月25日付 こんなオーダーが観たい、パ・リーグ篇 をご高覧いただければ、敗戦処理。の願望が現実離れしているかがよくわかるので、そちらも合わせてどうぞ。
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