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2012年3月 2日 (金)

8年前にも社会人選抜と大学選抜の対戦があった。-豪華ドラフト候補がジャイアンツ球場に集結!!【回想】敗戦処理。生観戦録-特別編 2004年(平成16年)編

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Adsc46h_2 これまで当blogで毎月2日に交互に掲載していた 敗戦処理。が生観戦した野球場が55ケ所の観戦球場を出し尽くしたので当面敗戦処理。が生観戦したプロ野球- my only one game of each year 主体にいくことにし、また新たに初めての球場で観戦したら臨機応変にはさむようにします。

1974(昭和49)に初めてプロ野球を生観戦した敗戦処理。はその後毎年、途切れることなく数試合から十数試合を生観戦しています。そこで一年単位にその年の生観戦で最も印象に残っている試合を選び出し、その試合の感想をあらためて書いていきたいと思います。年齢不詳の敗戦処理。ですが同年代の日本の野球ファンの方に「そういえば、あんな試合があったな」と懐かしんでもらえれば幸いです。

今回は年代順に行けば2003年(平成15年)ですが、今月10日に東日本大震災復興支援ベースボールマッチとして、侍ジャパン対台湾プロ野球選抜の試合とともに社会人選抜対大学選抜の試合が行われるのを記念して、8年前の2004年7月に行われた大学日本代表対社会人日本代表の壮行試合の観戦記にします。2003(平成15)編は次回に回します。また、2004(平成16)編も別の試合で後日エントリーします。

【回想】敗戦処理。生観戦録- my only one game of each year特別編 2004(平成16)

(写真:壮行試合に登板したこの年のドラフトの目玉投手達。上段左が明治大学の一場靖弘、右が日本大学の那須野巧。下段左がシダックスの野間口貴彦、右が松下電器の久保康友。2004年7月撮影)

20047月に行われた当時の社会人日本代表と大学生日本代表の対戦は、今月10日に行われる様な災害からの復興支援やチャリティーを目的にしたものでは無い。当時社会人の日本代表と、大学生の日本代表がそれぞれ国際大会を目前に控えており、その大会に備えた実戦を積もうとしていたので、直接対戦すればお互いにプラスになるとの判断であった。ただ7月ということで、主だった野球場は高校野球の夏の予選に使用されていたので、ジャイアンツのファームが遠征中のジャイアンツ球場で7月19日に行われることになった。

入場無料で、社会人と大学生のトップクラス、言い換えればドラフト候補を見ることが出来ると敗戦処理。はジャイアンツ球場に向かった。当時のドラフト制度では自由獲得枠を行使すれば各球団は大学生または社会人野球の相思相愛の選手を二人まで抽選などを経ずに獲得できることになっており、ジャイアンツは社会人ナンバーワン右腕のシダックス野間口貴彦と大学生ナンバーワン右腕の明治大学の一場靖弘の両獲りを目論んでいると言われた。特に野間口の獲得のためには野間口が所属するシダックスの野村克也監督の息子、野村克則をタイガースから金銭トレードで迎え入れるなど万全の体制を敷いていた。

なお、2004年といえばオリックス・ブルーウェーブと大阪近鉄バファローズの合併表明に始まる球界再編騒動が勃発し、一場に対する裏金の供与の発覚で読売ジャイアンツの山部、もとい渡邉恒雄オーナーを始め三球団のオーナーが職から退く事件が起きたが、この対戦は発覚の前だった。那須野巧の発覚は入団後だったし、野間口と押切もえが交際するのもまだ先の話。

社会人日本代表

()吉浦貴志(日産自動車)

()四之宮洋介(日産自動車)

()草野大輔(ホンダ熊本)

()松田直樹(東芝)

()石井康雄(日産自動車九州)

()今村直樹(日産自動車九州)

()清水昭秀(日本通運)

()坂田精二郎(シダックス)

()平石洋介(トヨタ自動車)

()野間口貴彦(シダックス)

大学生日本代表

()亀井義行(中央大)

()西谷尚徳(明治大)

()多幡雄一(日本大)

()大松尚逸(東海大)

()武内晋一(早稲田大)

()上岡正慎(東洋大)

()宇津野純一(明治大)

()大廣翔治(東洋大)

()加藤領健(青山学院大)

()一場靖弘(明治大)

両チームともに後にNPBに所属する選手がずらりと並んでいる。さすがは社会人、大学双方での選りすぐりの代表チーム。

大学生日本代表の先発一場靖弘は一回表に先頭の吉浦貴志に一、二塁間を破られると、続く四之宮洋介に四球でいきなり無死一、二塁のピンチを招くが、後にゴールデンイーグルスでチームメートとなる草野大輔を一塁ゴロに打ち取ると落ち着いたか、この後四球もあって二死満塁となるも今村直樹を一塁ファウルフライに打ち取ってピンチを切り抜けた。

社会人日本代表の先発野間口貴彦も一回裏に一死から西谷尚徳多幡雄一に連打を浴びて自らの暴投も絡んで一、三塁のピンチを招くが四番の大松尚逸、五番の武内晋一と後にイースタン・リーグで対戦する左の大砲を打ち取ってピンチを切り抜けた。

一場は二回表を二者三振、三者凡退で締めて2イニング無失点でマウンドを降りたが、野間口は二回裏に捕まった。

先頭の上岡正慎にセンター前に運ばれ、宇津野純一の二塁ゴロで一死二塁とされて大廣翔治にレフト前に運ばれて先制点を献上。この後も二個目の暴投と亀井義行の安打で二死一、三塁のピンチを作るが何とか切り抜けた。

野間口は3イニングを投げたが、三回裏も冷や冷や。一死から大松、武内、上岡に三連打を浴びて満塁とされるが宇津野をショートゴロに仕留めて併殺で切り抜けた。

この後、大学生日本代表は二番手に那須野巧、社会人日本代表は二番手に久保康友を送る豪華リレー。ともに失点を許さず試合を引き締めた。

試合は1対0まま進んだ七回表、社会人日本代表が大学生日本代表の四番手福田聡志から三つの四球を選んで一死満塁とすると、代打の岩本裕治が二遊間を破って同点。ただし逆転の走者、清水昭秀の代走岩本達也はホーム直前でタッチアウト。

東北福祉大の福田聡志はジャイアンツに入団して今も制球難などで一本立ちを出来ずにいるが、大学時代から課題は変わらない様だ<苦笑>

試合はこのまま1対1で終了した。

2004年7月19日・ジャイアンツ球場】

社 000 000 100 =1

大 010 000 000 =1

社)野間口(シダックス)、久保(松下電器)、坂本(ホンダ熊本)、手嶌(新日本石油ENEOS)、松井(JR東日本)-坂田(シダックス)

大)一場(明治大)、那須野(日本大)、大谷(早稲田大)、福田(東北福祉大)、荻野(神奈川大)-加藤(青山学院大)

登板した合計10人の投手のうち、坂本保を除いて9人がプロ入りを果たしている。松下電器の久保はマリーンズに入団して2005年の日本一に貢献して新人王にも選ばれた。野手も前出のスタメンの中から草野、平石洋介、亀井、西谷、大松、武内、大廣、加藤領健の8人がプロ入り。加藤はホークスで登録名領健としてプレー。そして途中出場の金子洋平(ホンダ)がファイターズに、塩川達也(東北福祉大)がゴールデンイーグルスに、藤田一也(近畿大)がベイスターズに入団している。

今回の3月10日の両チームも錚々たる顔ぶれの様だ。そういう視点からこの試合を観るのも一興かもしれない。

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