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2012年4月30日 (月)

大田泰示、二打席連続本塁打放つも辻内崇伸が自滅で痛い逆転負け…

Dsc_0166_2今日(30)のイースタン・リーグ公式戦、横須賀スタジアムで行われたベイスターズ対ジャイアンツ戦で一番打者に起用された大田泰示が、五回表に左中間への逆転3ラン本塁打を放つと、続く第四打席でもセンターオーバーの勝ち越しソロ本塁打を放ち、二打席連続本塁打を放つ大活躍。

これでジャイアンツが勝てば大田が大ヒーローだったが八回裏から登板の辻内崇伸が乱調でベイスターズに逆転負けを喫してしまった。

なかなか、すべてがいい方には回らない…。

(写真:七回表二死、ベイスターズの小林寛から二打席連続となる本塁打を放つ大田泰示)

昨年の6月以来、約一年ぶりに横須賀スタジアムに足を運んだ。贔屓チームが複数あると、あっちこっちに行かなければならなくなる。

ジャイアンツの先発は東野峻。開幕一軍ローテーションから漏れたまま、そのままファームでの調整が続いている。
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一軍は現在9連戦の真っ只中。ディッキー・ゴンザレスが故障しているので5月3日にローテーションの谷間が出来るのだが、その試合には東野でなく、東野の後に背番号93を付けている笠原将生が先発する予定と報じられている。東野は結果を出し続けるしかない。

ただ、イースタン・リーグ公式戦はすべての試合で指名打者制が採用されているが、ジャイアンツは今日はDHを入れず、東野を九番に入れた。これは一軍近しという前提での登板を意味しているのだろうか…?

一方のベイスターズの先発は二年目の小林寛

 

東野は立ち上がり、先頭の梶谷隆幸に二遊間を破られる不安なスタートだったが、続く二番の桑原将志が何の細工もなく普通に打って遊ゴロ併殺打となり、素人目に見てもストライクとボールがはっきりしていた立ち上がりの東野を助けた感じだった。

それでもベイスターズ打線を一回りは抑えたが、二回り目の四回裏、まず桑原に一、二塁間の内野安打を打たれると、牽制球にミスがあって無死二塁。三番の北篤から三振を奪うが、四番の明日から一軍に上がると言われている筒香嘉智には逃げた感じの四球。五番の新外国人、オスカー・サラサーを三振に仕留めたが、二死一、二塁から六番の後藤武敏にはレフト前に運ばれた。
Dsc_0097レフトの隠善智也が好返球を見せるが、桑原のホームインが早く、ベイスターズが1点先制。
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直後の五回表、一死から加藤健がレフト前に運び、仲澤広基の遊ゴロで走者が入れ替わった二死一塁で九番の東野が打席に。第一打席に続き、打つ気満々の東野は一、二塁間をライナーで破る安打を放ち、二死一、三塁とチャンスを拡げた。
Dsc_0108東野を打順に入れている意味は一軍が近いというのが第一だろうが、一軍で投げる場合に自分も打たないと点が取れないということもあるかもしれない<苦笑>

 
この二死一、三塁のチャンスで打席には今日「一番・中堅」でスタメン出場の大田。過去二打席はフライアウトだったが、小林寛の初球をとらえると、打球は左中間のフェンスを超えた。
Dsc_0114なまじ東野が安打を打ったばかりに、「大田、今のちゃんと見てたか?」「東野の方がよっぽど気合い入れて打ってるぞ」とヤジられた大田だが、初球の一振りで逆転3ラン。3対1とジャイアンツがリードした。

 

これでエンジンがかかるのが一軍の投手だと思うのだが、東野はさにあらず。直後の五回裏、一死から九番の大原淳也に死球。大原淳には三回裏にも簡単に二死を取った後にはっきりしたボール球ばかりで四球を与えていた。「こういう所が気に入らないんだよな…」と思って観ていたら、続く一番の梶谷に打った瞬間にわかるライトオーバーの本塁打を浴び、3対3の同点。

 
梶谷はベイスターズのファームが湘南シーレックスだった頃からよく観ているが、今季、中畑清監督に抜擢されて、一軍で一番打者を務めていた。打撃不振になり、中畑監督から「十日間頭を冷やしてこい!」と言われて二軍落ちしているそうだが、さすがの一発だ。そして逆に東野はこういう選手をしっかりと抑えなければならないのだ。明日には一軍に上がると言われている筒香との勝負を避けた様にも思える四回の投球とか、気に入らない。先制打を浴びた後藤を含め、一軍レベルの選手との対戦が復調ぶりのバロメーターになるのではないのか?東野はこの回限りで交代。

 

七回表、二死走者無しで打席に立った大田はまたも初球を狙い打ち。今度はセンターオーバーの勝ち越し本塁打(冒頭の写真)。これまで敗戦処理。の目の前ではあまり打たなかった大田が大爆発をしてくれた。

 

ベイスターズはここからジャイアンツが左打者が四人続くこともあってか、小林寛からサウスポーの大原慎司にスイッチ。

 

その裏、ジャイアンツは先頭の筒香に対してはサウスポーの岸敬祐を投入して三振に仕留めると、サラサー以下の右打線にはレビ・ロメロを投入して六回裏を凌ぐと、七回裏は真田裕貴がベイスターズの下位打線を三人で抑えた。

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ジャイアンツが良かったのはここまでだった…。

 

4対3で迎えた八回裏、ジャイアンツは五番手の辻内崇伸を投入。
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blogへのアクセスランキングでは大田泰示とともに常に上位にいる存在。それだけ「辻内は最近どうなんだろ…」と思って検索する人が多いと言うことだろう。今季はオープン戦で初めて一軍での登板を経験したが、ここまでイースタン・リーグで7試合に登板。すべてリリーフで勝敗無しの防御率2.57。失点は417日のライオンズ戦の一度だけ。

 

ただ、今日は自滅した。先頭の梶谷を左対左であるにもかかわらず、四球で出したのがケチの付き始め。続く桑原の二遊間のゴロを捕球した仲澤のトスが悪送球となり二塁ベースカバーの和田凌太が捕れず無死一、二塁。ここでベイスターズは三番の北に送りバント。
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Dsc_0226辻内が無理な体勢から三塁に送球するもフィルダースチョイス。捕手の加藤の指示だとしたら判断が悪過ぎるし、自分の判断で投げたのならセンスがない。

 

もう辻内はいっぱいいっぱいという感じだったが、左対左だからか筒香を迎えても続投。
Dsc_0230_2しかし筒香に一、二塁間を破られ、4対4の同点に。むしろ大きいのが出なくて良かったという感じだった。

 

同点に追いつかれて無死満塁というピンチで、ジャイアンツはベイスターズが右打者が続くと言うこともあって右のサイドスローの野間口貴彦を投入。
Dsc_0233さすがに条件は悪かったか、最初の打者のサラサーにレフト前に勝ち越し打を浴びる。
Dsc_0235この後も井手正太郎と大原淳にタイムリーを打たれ、4対7と取り返しの付かない点差になってしまった。

辻内の登板を敗戦処理。が生で観たのは三年ぶり。今季はこつこつと実績を積んできたが、ショートリリーフに活路を見出そうとしているのなら、今日の様な場面を抑えてこそ価値がある。次のチャンス(がすぐにあればの話だが)にリベンジして欲しい。

 

九回表、ベイスターズのマウンドには牛田成樹。ジャイアンツは投手からの打順で代打に松本哲也が準備。
Adsc_1125試合展開にお構いなしに、この瞬間にすべてを賭けていたかのようなファン達がネットにへばりついて撮影しまくる中、松本哲はレフトフライに。

続く大田に、たとえ大勢に影響なくても三打席連発と期待したが、三塁へのファウルフライに終わった。
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この後、橋本到も倒れ、ジャイアンツは4対7で逆転負けを喫した。

 

30日・横須賀スタジアム】
G 000 030 100 =4
B 000 120 04× =7
G)東野、岸、ロメロ、真田、●辻内、野間口-加藤
B)小林寛、○大原慎、S牛田-靏岡
本塁打)大田3号3ラン(小林寛・5回)、梶谷1号2ラン(東野・5回)、大田4号ソロ(小林寛・7回)

 

ベイスターズの先発、小林寛は大田と、二塁打を含む二安打を打たれた加藤健以外には完璧だった。最後を締めた牛田も然り。逆転によって勝利投手になった大原慎も八回表のピンチを凌いだが、昨年新人投手としての最多タイ記録となる71試合に登板した大原慎には相手チームの選手ながら注文を付けたい。
Dsc_0170大田の本塁打直後の橋本を三振に仕留め、七回表の攻撃を終わらせると、八回表も続投。なおも左打者が三人続くからだろう。隠善、福元淳史を打ち取り、田中大二郎も打ち取れば無事お役ご免だったのだろうが、田中大に死球。
Dsc_0190この後、初めて対戦する右打者、和田にレフト線に運ばれ二死二、三塁とされると、既に二安打を放っていて、残る一打席もあわや本塁打というレフトフライだった加藤を敬遠。二死満塁として仲澤を打ち取った。

仲澤には3ボールナッシングになる危なっかしさだったが、敗戦処理。が注文を付けたいのは仲澤への投球ではなく、加藤への敬遠策。
Dsc_0199当然、敬遠策はベンチの支持だろう。しかし、まだ実働一年とはいえ多くの場数を踏み、今もおそらく一軍は復調を待っているであろう程の投手であれば、加藤と次の仲澤を秤にかけて、より安全な方と勝負するのではなく、加藤と勝負させて結果を問うて欲しかった。二打席連続本塁打のあとの大田との勝負を避けるというのならまだわかる。一軍経験豊富とはいえ、加藤との勝負を避けているようで一軍で通用するのかと言いたいのだ。

 

 さて、今日は今季初めての横須賀スタジアムでの観戦

 

一昨年限りで湘南シーレックスという名称を辞めて一軍と同一名称に統合された時点でファンサービスの低下は覚悟していたが、二年目になってDeNAベイスターズ体制下で、ファーム専属マスコットのレックが卒業し、スタジアムDJのケチャップ氏も退任。もう二年前までのファンを楽しませてくれたファームとは別のチームなのだろうなと覚悟して臨んだが、予想通りだった。

 

ケチャップ氏の代役にゲストスタジアムDJとしてFMブルー湘南の松浦千夏さんという女性が務めていた。
Dsc_0017プロだからソツなくこなしてはいたが、機械的でスタンドのファンを引き寄せるものはなかった様に思えた…。

 

Dsc_0133それでも五回終了時に有志を募って行ったライトのポール際からレフトのポール際まで走る企画とかは見ていて面白そうだったし、試合後のグラウンド開放と、ゴールデンウイーク期間中ならではのお楽しみは用意していた。
Dsc_0267だが、やはりケチャップ氏とレックの不在の穴はあまりにも大きすぎる。例えば、昨年までの定番応援スタイル、「幸せなら手を叩こう」のの演奏に合わせる応援も取り入れられていなかったし、一軍がビジターゲームなのだからDB.スターマンの来場でもあれば盛り上がったと思うのだが…。

あ、そうそう。一軍がビジターだったからか、場内アナウンスが横浜スタジアムのいつもの女性だった。それは落ち着きがあって良かった。

 携帯ゲーム業界からの参入で、斬新な球団経営、ファンサービスが期待されている、と一般には言われているが、前のTBSのその前のマルハ時代から地域密着を旗印に頑張ってきたファームを軽視しているようでは真に新しいチームが受け入れられるとは思えない。
Dsc_0074一塁側スタンドで応援するファンは今もシーレックスのユニフォーム姿で応援しているが、球団の中には湘南シーレックスはもうどこにも存在しないのかと思うと嘆かわしい。


今月の7,
8日にはゴールデンイーグルス戦がこの横須賀スタジアムで行われたが、ゴールデンイーグルスのコーチとして訪れた田代富雄前監督にはどのように映ったのだろうか…。

 

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