鎌ヶ谷デー転じて慎也デー!?宮本慎也、華麗なフィールディングで一軍復帰をアピール
8月最後の日曜日、ファイターズのファームでは例年この時期に鎌ヶ谷デーと銘打った試合を行う。今年も今日(26日)、鎌ヶ谷市の農産物のマスコット、かまたん が姿を現して賑々しく行われたが、昨日と今日続けて観戦された方に話を聞くと、斎藤佑樹が登板した昨日の方が圧倒的に観客が多かったという。
“佑観マダム”まだまだ健在なり、といったところだが、球団公式携帯サイトによると25日の入場者数が1,755人、今日が1,332人。今日は無料招待券が相当ばらまかれている様だが、地元のファンの支持を受けておらがチームとしてここまで盛り上げて来たのだから、“佑観マダム”に負けじと地元常連ファンの皆さんに非・斎藤佑樹登板試合を盛り上げて欲しいところだ。もっとも連日の異常なまでの暑さと、毎度毎度同じ様なパターンで敗れる試合展開に、今日は人数の割には気勢が上がらなかった様に見受けられた…。
むしろ二軍調整中の宮本慎也のプレイを生で見ることが出来るとあって、一塁側のスワローズファンがいつもより明らかに多かった。どうやら今日は鎌ヶ谷デー転じて慎也デー!?
(写真:二回裏の守備で石川慎吾のボテボテの三塁ゴロを猛ダッシュして一塁に刺した宮本慎也。華麗なフィールディングそのままにベンチに戻る。)
のっけから言い訳になるが、二回裏の宮本慎也の軽快なフィールディングをカメラに収めることは出来なかった。守っているところに飛んできた打球を処理するのなら、最初から守備位置に狙いを定めてカメラを構えていれば、何とかなったかもしれないが、動く標的を追いかけて撮影する腕はない。冒頭の写真の打球は二回裏二死無走者での石川慎吾のボテボテの三塁ゴロを宮本が猛ダッシュして捕球し、ジャンピングスローで一塁に刺した直後の写真。比較するのも失礼だが二軍レベルではあれはまず内野安打になる。以前に今江敏晃が調整出場で三塁を守ったのを見たことがありその時もさすが役者が違うと思わされたが、宮本にはレベルが違うと感じさせられた。
試合を順を追って振り返ろう。ファイターズの先発は上沢直之。高校卒ルーキーで、今季は実戦より身体作り重視と見られていたが、このところイースタンでは先発の機会を与えられている。上沢は初回、二回と二死から安打を浴びるものの落ち着いて後続を絶ち、無失点に切り抜ける期待感のある投球を見せてくれたが、三回につかまった。
先頭の西田明央の三塁ゴロを今浪隆博が逸らす失策で走者を出すと、続く比屋根渉にセンター前に運ばれ無死一、二塁。荒木貴裕がバントして一死二、三塁と変わり、ユウイチの一塁ゴロの間に1点を先制される。それでもこの1点で止められればよかったのだが、四番の松井淳、五番の雄平に長短打を浴び、さらに2点を追加される。
続く四回には先頭の佐藤貴規のレフト前安打になりそうな打球にレフトの鵜久森淳志が前進してダイビングキャッチでワンアウトを取ってもらったものの、続く水田圭介にレフトオーバーの本塁打を打たれると、続く西田にもレフト線に二塁打を打たれ、比屋根には四球。ここで荒木をショートゴロに打ち取ったと思ったらショートの松本剛がはじいてオールセーフ。一死満塁からユウイチにセンター前に2点タイムリー。0対6と一方的な展開となり、ここで宮本賢に交代。
味方失策を境に投球が崩れるのは、前回敗戦処理。が生観戦した今月14日の登板と同じ。調べると上沢はその14日以来の登板。エラーは上沢のせいではないが、今の上沢のレベルではアウトにすべく打球をアウトに出来ないと収拾が付かなくなるということなのかもしれない。宮本は四番の松井淳、五番の雄平を左対左の利点を活かして連続三振に切り抜け、さらなる追加点を防いだ。それでも四回表を終えて0対6。
スワローズの先発は育成選手の徳山武陽。育成ドラフト1位のルーキーで、立命館大学からの入団。このカードでは今月11日のこのカードで斎藤佑樹と投げ合って1失点完投勝利を果たしている。イースタンではここまで10試合に投げて4勝1敗、防御率2.63。最近では珍しいワインドアップして投げる本格派。ファイターズ打線は力負けするのかフライアウトが多く四回まで無得点だったが、五回裏に石川と荒張裕司の安打で一死一、二塁として松本のレフト線二塁打でやっと1点を返した。
五回表に登板した三番手の若竹竜士はこの回こそ先頭の宮本慎也をライトフライに打ち取るなど三者凡退に抑えたものの、2イニング目につかまった。六回表に比屋根の二塁打と2つの四球で二死満塁とされて雄平に二遊間を破られて2点を加えられて1対8とされてしまう。
ファイターズ打線は六回裏にも石川の右中間二塁打で1点を返した。七回裏には荒張の四球と松本の左中間二塁打で無死二、三塁として徳山をKO。ファイターズ打線が途中出場の紺田敏正を含め左打者が五人続くこともあってか、スワローズは二番手に正田樹を送った。いまだにファイターズファンからも歓声が飛ぶ正田だが、今季は一軍でも17試合に登板している。
正田は変わりっぱなの谷口雄也にこそセンター前に運ばれて1点を返されるが、さらに続く無死一、三塁のピンチで加藤政義三振、今浪二塁ゴロ併殺打で切り抜けた。
ファイターズは七回と八回に投げた四番手の乾真大が勢いのあるストレートと大きなカーブ(スライダー?)で緩急を利かせて2イニングを無失点。ファイターズファンが溜飲を下げた2イニングだった。
4対8で迎えた九回表、ファイターズが五番手に運天ジョン・クレイトンを送ると、運天が大乱調。安全運天どころか、先頭の雄平から二連打、四球、二連打、四球の繰り返しで一死も奪えずに3点を加えられ、なおも無死満塁というところで運休。急遽榎下陽大が振替輸送するも、さらに安打、悪送球、打撃妨害などいろいろあってこの回なんと7失点と大きくダイヤが乱れ、4対15とされた。
九回裏はスワローズ四番手の増渕竜義に簡単に三人で抑えられて試合終了。
【26日・ファイターズスタジアム】
Ys 003 302 007 =15
F 000 011 110 =4
Ys)○徳山、正田、渡辺、増渕-西田
F)●上沢、宮本、若竹、乾、榎下、運天-荒張
本塁打)水田2号ソロ(上沢・4回)
上沢に関しては前回上沢先発を生観戦した8月14日付拙blogエントリー 鎌ヶ谷ファイターズ 11失点、打つ方はあわやノーヒットノーランの貧打で6連敗。でも触れたように、まだまだ直ちに結果を求めても致し方ないのだろう。今日一軍で中村勝が二試合続けて先発で無失点の好投をしたが、高校卒一年目に公式戦初登板初先発で勝利投手になった中村でさえ昨年一年間は自分との戦いにもがいていた。いや、今季の前半も…。焦る必要は無いと思うが、なるべくなら同じ失敗を繰り返さないようにお願いしたい。
宮本は六回表の攻撃で代打を送られるまで出場。打撃の方は昨日に続く3打数0安打。守備機会は前述の二回裏以外には五回裏に三塁ゴロを処理しただけ。報道では昨日、今日の出場で右胸痛他の問題が無ければ28日からのカープ戦で一軍復帰という予定だったようなので一ヶ月ぶりの一軍復帰ということになるだろう。
試合後、ファイターズスタジアムの正面入口から退出する宮本の“出待ち”をするスワローズファンとファイターズファンでごった返しになる中、宮本が颯爽と登場。足早にスタジアムを後にすると思いきや、待っていたファン全員にサインを書き、写真撮影にも応じていた。昨日も応じていたそうで、昨日の様子を聞いて俺も私もと集まったファンもいたのだろう。ちなみに宮本列は数十人できていたが、ちょうどこのタイミングで姿を現したC☆Bに気付く人は少なかった。宮本の他にも、チームのバスでなく、マイカー帰宅する選手が何人かファンに囲まれていたが、スワローズ若手選手の顔を見分けられない敗戦処理。が識別できたのは真中満監督くらいだった。
宮本が真摯にファンに応対する姿勢を見ていて、4対15という惨敗でたまったフラストレーションがすべて吹っ飛んだ感じがした。さすが選手会長まで務めた男は違う。練習終了後にサインをもらおうと待っていた5~10人のファンをかき分けるようにダッシュで三塁側の出入り口から勇翔寮に消えていったどこかの王子様に見せてやりたいくらいだ<苦笑>。
まさかCS進出を諦めているスワローズファンはいないと思うが、カープを逆転するための起爆剤はもうすぐ帰ってくる。
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コメント
肉うどん様、コメントをありがとうございます。
> おぉ、正田樹投手ですか。懐かしいですね。先発でなければ、まだまだ活躍の場はあるのかもしれませんね。阪神から台湾に行って、くらいまではフォローしていましたが.....。
エントリーでも触れましたが今季は一軍でも17試合に登板。圧巻は6月24日の東京ドームのジャイアンツ戦。同点の十一回裏に打者・高橋由伸に対してワンポイントリリーフ。一発出ればサヨナラ、塁に出せばサヨナラの走者という状況でしたが見事に三球三振。ジャイアンツファンでありながら「正田、やるじゃないか!」と思いました。
> 宮本慎也氏、人物を感じさせるエピソードです。選手の直筆サインは、ファンしては何事にも替えがたいものですし、このような積み重ねが野球ファンの層を厚くするのだと思います。
私なんか自分がサインをもらう訳でもないのに見ていてドキドキしましたよ。
私は普段は自分が撮影した写真にサインをもらうので、色紙を持っておらず並びませんでしたが、もったいなかったです。この展開を読めていれば<苦笑>。
たかがサインと考える人もいるとは思いますが、特に印刷物でない直筆はもらった方は本当に嬉しいもの。宮本選手からオーラが出ていましたよ(写真には写っていませんが)。
投稿: 敗戦処理。 | 2012年8月28日 (火) 23時40分
敗戦処理。さん、お疲れ様でした。
おぉ、正田樹投手ですか。懐かしいですね。先発でなければ、まだまだ活躍の場はあるのかもしれませんね。阪神から台湾に行って、くらいまではフォローしていましたが.....。
宮本慎也氏、人物を感じさせるエピソードです。選手の直筆サインは、ファンしては何事にも替えがたいものですし、このような積み重ねが野球ファンの層を厚くするのだと思います。
投稿: 肉うどん | 2012年8月28日 (火) 18時15分
とおりすがりさん、再コメントをどうも。
結局何が言いたいのですか?
三回のコメントをもう一回読み直して下さい。
一回目はともかく、後の二回は何ですか?恥ずかしくないのですか?
ご要望があれば削除しますが…。
これ以降、荒らしっぽいコメントを続けるようでしたら以後は掲載を見合わせるかもしれません。
投稿: 敗戦処理。 | 2012年8月28日 (火) 01時35分
訂正
>
宮本列は数十人できていたが
ああさすがに100人もはいませんでしたか
尤もこれがヤクなどでなくハムの選手で勝つのに役に立ってる限りは脱税しようが女をどうしようが無問題なんですけどねw
働いてハムを勝たして呉れるなら私生活は知りません。どーでもいいです。
他所者だから「お前前科もちだろうがよ」となるわけで
その意味じゃ名前の挙がった斎藤なんてのももうどうでもいいですね、少なくともチームの役にも立たなくなった今では
いつかは知らんが一軍で働けるようになるまで(そんな日はもう来ないかも知れませんが)奴のことは居ないものと思っておきますわ
投稿: とおりすがり | 2012年8月27日 (月) 23時31分
というのかそもそもヤクの宮本にサイン欲しさに100人以上も群がる人たちの気持ちのほうが不思議ですねえ
だって脱税の前科もちですよ、彼は。執行猶予は付けて貰ってプレーするには支障はなかったようだけどサインねだった人たちってそんな宮本の恥ずべき過去も知らないんでしょうね?
お目出度い限りですわ
投稿: とおりすがり | 2012年8月27日 (月) 23時13分
とおりすがり様、コメントをありがとうございます。
> ベテランの宮本が全員にやったから斎藤もやれやボケ!というのはファンの驕りでしかないですよ
なるほど。宮本がやったから斎藤もというのは飛躍しすぎかもしれませんね。
ただ私は“やれやボケ!”とは一言も書いていませんし、それをもらおうと思っているファンにとっては“サインなんか”じゃないのですよ。
贔屓チームの勝敗以外に、例えば好きな選手に少しでも近づきたい、みんなと一緒に応援して盛り上がりたい。選手からサインをもらいたい。写真を撮ってもらいたい。マスコットと遊びたい…。
いろいろなこと、ものを楽しみに、あるいは目当てに球場には人が集まるのですよ。
投稿: 敗戦処理。 | 2012年8月27日 (月) 23時00分
サインなんかサービスに過ぎないんで選手が気が向けばやればいいだけ
ベテランの宮本が全員にやったから斎藤もやれやボケ!というのはファンの驕りでしかないですよ
投稿: とおりすがり | 2012年8月27日 (月) 13時39分