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2013年1月 7日 (月)

2013年のファイターズを占う…展望と言うより願望!?

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“直メジャー”志望のドラフト1位の大谷翔平を翻意させて獲得できるか否かにばかり話題が集中しがちだったこのオフのファイターズ。だがその間、新人監督だった栗山英樹監督を支えたコーチングスタッフの大量退団や、まだ移籍先こそ決まっていないものの退団必至と言われる田中賢介の抜けた穴など、冷静に考えると今季に向けて暗い要素が目立つ。


だが、昨年の今頃は“三重苦”-「大エース」がポスティング移籍、ドラフト1位に逃げられる、新監督大丈夫なのか?にびびっていたことを考えると、まぁ今季も何とかなりそうな気もしないでもない…。

取りあえず、悪い要素も見据えながら現時点で今季のファイターズを軽く展望してみる。

昨年末に発売された「週刊ベースボール1月7日・14日合併号」(ベースボール・マガジン社)には“先取り!201312球団最速戦力分析”と題して各球団の予想オーダーが早くも掲載されている。ファイターズの予想オーダーを引用する。

()
()西川
()糸井
()中田
()稲葉
()小谷野
()ホフパワー
()鶴岡
()金子誠


極めてオーソドックスなオーダーだと思う。海外FA権を行使している田中賢介が移籍するという前提で考えれば、ファイターズファンの多くがイメージするオーダーだろう。

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田中賢が務めていた二塁手の後釜は、昨シーズンの田中賢の故障の後に代役を務めた西川遥輝を推す向きが多いだろう。高校卒入団から二年目とは思えないバッティングセンスは試合でどんどん磨かれると思う。
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ただ、いかんせん守備はまだまだで、昨シーズン後半戦でも試合終盤には守備固めを送られるケースが多かった。


ファイターズは守りを固めて失点を最小限に抑え、その上でその失点を上回る得点をいかにしてあげるかという野球をここ数年続けている。その野球スタイルを根底から覆すというなら話は別だが、そうでなければ打撃優先での起用はしたくない。ましてや二塁手というポジションは守りの要だ。

西川は智弁和歌山高校時代には主に外野手。そしてファイターズ一年目には右肩を痛めた影響でファームでもほとんど守備についていない。専らDHでの出場に限定された。二塁手としての実働期間が短いのだ。ここは個人的な本音を言えば、一軍の戦力ダウンを承知の上で、今季さらにファームで二塁手としての実戦経験を積んでファイターズレベルの二塁手に育ってから一軍に上がって欲しいのだ。

となると、じゃあ誰が賢介の後釜に…?となるが、敢えて言わせてもらうと金子誠をコンバートしたい。

昨年の日本シリーズ終了後に37歳になった金子誠。昨シーズン、遊撃手として103試合に出場した。だが両足に慢性的な故障の不安を抱え、シーズン終盤は優勝争いで負けられない試合が続く中、試合途中で退くケースがほとんどだった。

 敗戦処理。が調べた範囲では過去に38歳になる年度のシーズンに規定の守備出場数(96試合。チーム試合数の3分の2以上)に達した遊撃手はいない。過去に37歳になる年度に遊撃手として規定の試合数に達したのは宮本慎也石井琢朗がいたが、両選手ともその年が最後の到達。宮本は三塁にコンバートされ、石井琢は石川雄洋にポジションを奪われた。昨年は金子誠以外に同年齢の井端弘和松井稼頭央が遊撃手として96試合以上に出場しており三選手の今季の奮投が注目されるが、金子誠の選手寿命延長を考えたら二塁コンバートが最適なのではないかと思う。

では金子誠の後釜の遊撃手は誰なのか?


大谷翔平を野手で大成させるなら遊撃手として勉強させたいが、さすがに、仮に野手一本で育成しても高校まで投手をしていた選手が遊撃手として即戦力になるとは思えない。大谷の育成は金子誠や田中賢の後釜問題とは切り離して考えるべきだろう。希望を言えば打撃はボビー・スケールズ程度で充分なので遊撃手の外国人助っ人を獲得して欲しい。既存の選手では金子誠が交代した後に守備に入ることが多かった飯山裕志、中島卓也が真っ先に浮かぶが伸びしろを考えれば中島卓の大抜擢に、日本シリーズで伏兵的に活躍した今浪隆博を競わせるのがいいだろう。松本剛も“大谷効果”で大化けを期待したいが、まだ時間を要するか…。

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まあ現実には今現在で金子誠のコンバート報道が出てこないし、新外国人を調査中との報道も出ていないところを見ると、金子誠はぶっ倒れるまで遊撃手一筋のつもりなのだろう。


以前にも書いたと思うが、ファイターズの中長期的展望を考えると、稲葉篤紀、金子誠、武田久の後継者作りは急務なはずだ。そんな状況での田中賢のFA流出は本当に痛い。極論すれば田中賢と金子誠の二遊間コンビを入れ替えるというのも金子誠の延命策になったからだ。

金子誠に頼らなければならないと言うことは西川のファーム育成計画などと悠長なことを言っている場合ではないだろう。西川と、捕手の近藤健介には中途半端に一軍に居させるくらいなら、ファームでフル出場させたいというのが敗戦処理。の構想だ。
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近年のファイターズはそうやって選手を一本立ちさせてきたではないか…。

話は飛ぶが、外国人助っ人にも一言。一度は戦力外通告をしたダスティン・モルケンと再契約したため、ブライアン・ウルフ、ボビー・ケッペル、マイカ・ホフパワーと合わせ、来季の一軍外国人枠と同数の四人の外国人選手が固まった。

ホフパワーは昨年、当初はターメル・スレッジの控えという感じだったが、スレッジの離脱に伴ってDHあるいは一塁手としての出場機会が増加したが、それでも年間の打席数は325で、規定打席には121打席も足りなかった。
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ファイターズは外国人選手のスカウティングが上手い方の部類に入ると言われている様だが、近年は投手こそ目を見張るスカウティングをしているが、野手は今一だ。北海道移転後に限れば、年間の規定打席に達した外国人選手はフェルナド・セギノールとスレッジしかいない。長年チームを牽引してきた稲葉も年齢的に多くを望めないかもしれないから、ホフパワーには「七番・DH」で楽をしてもらっては困る。


投手陣に目を移すと、左肘痛の吉川光夫の回復具合が気になる。ここ数日のスポーツ紙の報道もまちまちだが、一番重要なことはシーズンの開幕に間に合うかではなく、完治した状態で復帰してもらうことである。200イニング登板と完投10回以上」が目標と、昨年(1731/35完投)を上回る数値目標を設定するなど頼もしい限りだが、無理は禁物。個人的には今季のチーム成績より吉川(に限った話ではないが)の投手生命の方が重要だと思うから。

そして、こうした選手達を指導するコーチ陣の大量退団がやはり気になる。福良淳一ヘッドコーチ、吉井理人投手コーチ、清水雅治外野守備走塁コーチが退団し、ブルペン担当だった芝草宇宙投手コーチがスカウトに転身し、田中幸雄打撃コーチはファーム担当に回る。代わりに加わるのがファームから一軍に上がる島崎毅投手コーチを別にすれば、阿井英二郎ヘッドコーチ、黒木知宏投手コーチ、大塚光二外野守備走塁コーチはいずれもプロのコーチ経験はない。なかでも、梨田昌孝前監督時代から指揮官の片腕として実質的にチームを統括してきた福良前ヘッドコーチの抜けた穴は大きいと思う。福良前ヘッドに関してはここ数年、他球団で監督、コーチ人事に動きがある度にスポーツ紙では俎上に挙がっていたが、ついに古巣バファローズに引き抜かれた。
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現役時代にともに戦った伊東勤のマリーンズ監督就任に伴って引き抜かれた清水コーチにしても同様だが、その後釜が未経験のコーチというのが吉と出るか凶と出るか…。高校野球の監督業とプロの球団のコーチ稼業では別物だろうし、ましてやコーチの中の“ヘッド”だ。ヘッド以外のコーチも新人ばかりだからよいのかもしれないが
<>栗山英樹監督の負担も相当増えることだろう。

敗戦処理。が出来ればファームで…と考えている育成を一軍でやりながら戦わなければならないということは、勝敗を追求する一軍の戦いの中に育成という要素が例年以上に含まれるシーズンになるかもしれないということだ。それを覚悟して今季のファイターズの戦いを見守っていけばいいということだ。冒頭にも書いたように、昨年の今頃のことを考えれば、二年間の我慢を強いられるところを昨年既に優勝というオイシイ思いをさせてもらっているのだ。あまり高望みをせず、それでも前に進むファイターズを見守っていこう。

あとは、契約更改交渉がこじれている糸井嘉男が突如ポスティングシステムで大リーグに…などという顛末にならないことを祈るのみだ。

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コメント

チェンジアップ様、コメントをありがとうございます。

> その田中の去就って全く聞かないんですけどね。彼にオファーを出してる球団ってどっかありますか?

あ、どこか忘れましたが代理人と交渉中ってスポーツ新聞に出ていたような…

> 何処からも手が上がらず結局・・・というのはあるし。西武・中島とか楽天・岩隈みたいに交渉まとまらずとか。

中島や岩隈はポスティングでしたから本人に払う年俸以外に元の球団に払う入札額もセットで予算を考えていたでしょうから、彼らより決まりやすいと思いますよ。

> 栗山監督は今年が真価問われると思いますけどね。去年は、”梨田の遺産”という声がありますから。

その梨田前監督は“ヒルマンの遺産”と言われていましたからね<笑>。一年二年で結果を出した監督は必ず言われます。個人的には遺産よりもダルビッシュが抜けたことの方が大きいと思いますけどね。

遺産云々より敏腕コーチが抜けたことの方が大きいでしょうね。

> ところで、斎藤は今年はどうなんでしょうかね?本来なら、ずっと二軍で育成なんでしょうけど。

這い上がってくるのを期待します。

投稿: 敗戦処理。 | 2013年1月 8日 (火) 23時51分

こんにちは。でも、その田中の去就って全く聞かないんですけどね。彼にオファーを出してる球団ってどっかありますか?

何処からも手が上がらず結局・・・というのはあるし。西武・中島とか楽天・岩隈みたいに交渉まとまらずとか。

栗山監督は今年が真価問われると思いますけどね。去年は、”梨田の遺産”という声がありますから。

ところで、斎藤は今年はどうなんでしょうかね?本来なら、ずっと二軍で育成なんでしょうけど。

投稿: チェンジアップ | 2013年1月 8日 (火) 22時26分

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